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川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

汝の道を歩め

2025年05月31日 | 唄・詩・都々逸
汝の道を歩め、そして人々をして語るに任せよ

ダンテ

____________

斎藤茂吉の 

かがやけるひとすぢの途遙けくて
 かうかうと風は吹きゆきにけり

を思い出した。

____________

勝海舟の

行蔵は我に存す、
毀誉は他人の主張

とも同じですね。
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いつも静かに笑っている

2025年05月30日 | 唄・詩・都々逸
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」にある、

 イツモシヅカニワラッテイル

が奥深い。

 いつも静かに笑っている。

単に「笑っている」だけではない。

「いつも」笑っている。

何があっても、笑っている。雨の日も、雪の日も、疲れていても、辛いときも、悲惨なときも、笑っている。

そして、単に笑っているのではない。

いつも、「静かに」笑っている。

大口を開けて豪快に笑うのではなく。
はにかんで照れくさそうに笑うのではなく。
下品にウヒャヒャと笑うのではなく。
皮肉ぶって上から目線で嗤うのではなく。
水に落ちた犬を嘲笑うのではなく。
ギャハハと享楽的に嘲笑うのではなく。

いつも、静かに、笑っている。

すごい。

普通、できない。

いつも、静かに、笑っている ーーーこれは、すっごく、難しい。

よほどの精神修練がないと、

いつも、静かに、笑っている

ことはできない。

よほど、哀しみを胸中に湛えていないと、 

いつも、静かに、笑っている

ことはできない。

よほど、運命を受け入れる、たくましさを備えていないと、

いつも、静かに、笑っている

ことはできない。

よほど、自分の生き方に自信がないと、

いつも、静かに、笑っている

ことはできない。

よほど、達観した、度量の大きさがないと、

いつも、静かに、笑っている

ことはできない。

____________

いつも、静かに、笑っている。

そういう男に、私はなりたい。

 後記:

  Rejoyce always! (1 Thessalonians 5:16)
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宮沢賢治の「修羅」 ーおれはひとりの修羅なのだ

2025年05月25日 | 唄・詩・都々逸
宮沢賢治は、自分を「修羅」と認めていた。

自分の中に蠢く「修羅」があることを強く自覚していた。

強い煩悩、我欲、功名心、放縦に逃げたい心。

社会への怒り。自分への腹立ち。他人への憤り

そんな様々な修羅と、絶えず、格闘していた。

そんな「春と修羅」って詩があります。

春と修羅

  (mental sketch modified)


心象のはひいろはがねから
あけびのつるはくもにからまり
のばらのやぶや腐植の湿地
いちめんのいちめんの諂曲てんごく模様
(正午の管楽くわんがくよりもしげく
 琥珀のかけらがそそぐとき)
いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾つばきし はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
(風景はなみだにゆすれ)
砕ける雲の眼路めぢをかぎり
 れいろうの天の海には
  聖玻璃せいはりの風が行き交ひ
   ZYPRESSEN 春のいちれつ
    くろぐろと光素エーテルを吸ひ
     その暗い脚並からは
      天山の雪の稜さへひかるのに
      (かげろふの波と白い偏光)
      まことのことばはうしなはれ
     雲はちぎれてそらをとぶ
    ああかがやきの四月の底を
   はぎしり燃えてゆききする
  おれはひとりの修羅なのだ
  (玉髄の雲がながれて
   どこで啼くその春の鳥)
  日輪青くかげろへば
    修羅は樹林に交響し
     陥りくらむ天の椀から
      黒い木の群落が延び
       その枝はかなしくしげり
      すべて二重の風景を
     喪神の森の梢から
    ひらめいてとびたつからす
    (気層いよいよすみわたり
     ひのきもしんと天に立つころ)
草地の黄金をすぎてくるもの
ことなくひとのかたちのもの
けらをまとひおれを見るその農夫
ほんたうにおれが見えるのか
まばゆい気圏の海のそこに
(かなしみは青々ふかく)
ZYPRESSEN しづかにゆすれ
鳥はまた青ぞらを截る
(まことのことばはここになく
 修羅のなみだはつちにふる)

あたらしくそらに息つけば
ほの白く肺はちぢまり
(このからだそらのみぢんにちらばれ)
いてふのこずゑまたひかり
ZYPRESSEN いよいよ黒く
雲の火ばなは降りそそぐ

____________

聖人君子みたいな、安全牌の男性のような、童貞で死んだと言われる宮沢賢治に、

 ひとりの修羅

が、牙を向いて潜んでいた。

屹立する奔馬が、熱(いき)り立っていた。

どんな人間にも修羅がある。

その修羅をどう飼い馴らすか。

それが人生なのかもしれぬ。

 
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ひともなげきのふかければ いよよおもてぞしずかなる

2025年05月04日 | 唄・詩・都々逸
みずのたたえのふかければ
おもてにさわぐなみもなし

ひともなげきのふかければ
いよよ、おもてぞしずかなる

高橋元吉

____________


素晴らしい詩ですね。

今まで見たことあったかもですが、これが高橋元吉のものとは明確に認識できていなかったかも。

____________

この高橋元吉の詩が、吉川英治『宮本武蔵』の最後の、以下に影響していそう。

波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い雑魚は踊る。
けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を。水のふかさを。 

ChatGPTに訊いても両者の影響関係は不明。

____________

ひともなげきのふかければ
いよよ、おもてぞしずかなる

は、白隠禅師(良寛もしばし引用)の

君看よ 双眸の色 
語らざれば愁いなきに似たり

にそっくりですね。

____________

大原幽学を研究していたら高橋元吉に出会って、取り急ぎ。
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土井晩翠 五丈原の歌

2025年04月21日 | 唄・詩・都々逸
土井晩翠 五丈原の歌。

執行草舟が死ぬほど好きで暗唱していたらしい。

拓殖大学に残っている?


 YouTube(創価学会でも歌っている?)


 
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見る人の 心こころに まかせおきて 高根に澄める 秋の夜の月

2025年04月09日 | 唄・詩・都々逸
見る人の 心々に まかせおきて
高根にすめる 秋の夜の月

新渡戸稲造が平生、愛吟していた。
いま私が読んでいる『修養』に出てきた。

私が新渡戸の本とかを読んでいたから親しんでいて、なんだかよく聞いたことあると思っていたけど、読み人知らず?
ググっても有名な作者のことは書かれていない。

見る人の 心々に 任せおき
高嶺に澄める 秋の夜の月

って覚えたらいいかも。

福沢諭吉に「痩我慢の説」をぶつけられて「行蔵は我に存す」と受け流した勝海舟のよう。

私が愛吟する

白鶴高く飛びて群れを追わず

に似ている。ググったら、この句はホンダの経営者・藤沢武夫の愛唱句らしい。

 
新渡戸の『修養』は、以下の本で激賞されていたので、15年ぶりに再読している。


 
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ヒドリの時は涙を流し  宮沢賢治「雨ニモマケズ」

2025年03月12日 | 唄・詩・都々逸
宮沢賢治 雨ニモマケズ の

 ヒドリの時は涙を流し

の「ヒドリ」って、日照りって解釈されてきた。

でも、最近、日雇い労働を指す「日取り」だと解釈する方も出てきた。


どちらでもいいですが、日取りのほうが詩としてバランスが取れている。
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自分の感受性くらい

2025年03月12日 | 唄・詩・都々逸
茨木のり子の「自分の感受性くらい」は暗唱したけどまた忘れた。


再度、暗唱にチャレンジします。

「何を暗唱するか」が人格を決めると思っています。

渡部昇一も、70歳とか80歳を超えたりしても暗唱に勤しんでいた。
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雨ニモマケズ(暗唱用)

2025年03月11日 | 唄・詩・都々逸
宮沢賢治の、あの「雨ニモマケズ」を暗唱用にコンパクトにしている。

みんなにデクノボーと呼ばれたい。

雨ニモマケズ
風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル

アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズ

東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ

西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ

南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ

北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ

ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ

サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

____________

「愚直」の徳を説いている。

小利口に成り下がるな。
美しく愚直であれ。

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今日の置き手紙

2025年03月11日 | 唄・詩・都々逸
ポエムってみた。
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水やり ー茨木のり子

2025年02月17日 | 唄・詩・都々逸
水やりを怠るな。

人間関係を維持するにも、日頃からの地道な、見えない、努力が必要。

自責を説いた茨木のり子の有名な詩、「自分の感受性くらい」。

根源は、戦時中の抑圧された日本社会にありました。

昨日の日経。

茨木のり子ファンの私にはいい記事でした。
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雨にもマケズ

2025年01月21日 | 唄・詩・都々逸
宮沢賢治の雨にもマケズ。

抄。

暗誦します。
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デクノボウと呼ばれたい

2025年01月21日 | 唄・詩・都々逸
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」に

みんなにデクノボウと呼ばれ

ってありますね。

あの デクノボウ になりたい。

町田宗鳳さんも、そう思っている。





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レイメイソッキ サメテテンレン スルナカレ

2025年01月18日 | 唄・詩・都々逸
レイメイソッキ 
 サメテテンレン
  スルナカレ

これは毎朝、ベッドで私が起きたときの、おまじない。みたいに聞こえますが、清の政治家、曽国藩の自戒の言葉。

黎明即起、醒めて霑恋するなかれ

って漢字を書きます。 

 過去記事(2009年)

君子たる者,夜明け(日の出)とともにガバっと起き,
目覚めたら,体の温もりが残る布団に未練を残してはいけない

って意味です。

この本にも書きました。

 
正確には、

黎明即起、醒めて、霑恋するなかれ

って「後」が入るんですが、抜かして覚えていた。

これって理にかなっていて、

レイメイソッキ 
 サメテテンレン
  スルナカレ

だと、七五調になるんですね。

なんでも覚えやすい七五調にして覚えてしまうのがいいですね。

____________

最近思うのは、この「霑恋するなかれ」には、「性欲を断て」って意味もあるな、と。

男性は、私みたいな50歳でも、朝は男性器が膨張しており、考えることは性欲と女体のことです。煩悩の塊です。

そんな女体との格闘の妄想から醒めて、早く世のため人のために邁進せよ、という自戒の言葉として受け取っている。

____________

こういう言葉も、学生時代に、安岡正篤の本から教わりました。

安岡正篤は最晩年が細木数子との色恋があって残念ですが、とてもお世話になったので、感謝しています。
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祈らずとても

2025年01月14日 | 唄・詩・都々逸
心だに誠の道にかなひなば
 祈らずとても神や守らん

菅原道真

いい句ですね。日本人のココロ、的な。

菅原道真は9世紀後半の平安時代の人。今から1100年くらい前。

「神」について明示的に表現した、かなり初期、ほとんど最初の例の一つでは。


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