金夜は、渋谷で空手指導。
その後、目黒川を突っ切って帰宅するのですが、昨晩は、満開の桜の花見客でごった返してました。
春、です。
今年49歳で迎える春は、嬉しくもあり、哀しくもあった。
季節が一つ過ぎることへ、哀愁を感じてしまった。
齢50になること。歳をとることって、そういうことなんだと知った。
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門松は冥土の旅の一里塚
という一休の川柳がある。
春の花これも冥土の一里塚
恋に焦がれて 鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす
自分の感受性くらい | ||||||
ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて 気難しくなってきたのを 友人のせいにはするな しなやかさを失ったのはどちらなのか 苛立つのを 近親のせいにするな なにもかも下手だったのはわたくし 初心消えかかるのを 暮らしのせいにはするな そもそもが ひよわな志にすぎなかった 駄目なことの一切を 時代のせいにはするな わずかに光る尊厳の放棄 自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ | ||||||
茨木のり子 詩集「自分の感受性くらい」(1977刊)所収 |