山本七平の名著『「空気」の研究』を読んだら予想以上に収穫があった、、、
みんな基本は「空気」に流されがち。私だってそう。
だから、空気に流されない「もう一つの人格」を持たないといけない。
- 理想の自分と現実の自分。
- ゾルレンの自分とザインの自分。
- 不易の自分と流行の自分。
- 強い自分と弱い自分。
- 美しい自分と醜い自分。
- 世俗に傾く自分と、痩せ我慢としてそれに背を向ける自分。
- タテの自分と、ヨコの自分。
みなすべからく「二重人格者」にならないといけない。
心の片隅に、そういう、理想の、強く、美しい自分があるから、欲と金と放縦に流されるときに、それらの「もう一人の自分」が、棹さして、流されるのを食い止めてくれる。
そこで、どっちに行くか、それでも流されるのか、いや流されてまるかと歯を食いしばって我慢するのか。
みんなこうやってfine line (細い線)、narrow ridge (狭い稜線)、holy insecurity (聖なる不安定)の微妙に狭いところを、ふらふらしながら、歩んでいる。
Balance through している。
この、自分の中に別人格を持つことを、山本は「二人の人」と言っています。
山本の『「空気」の研究』のあとがきで、日下公人が
中国由来の「天」の思想が、空気に対する批評精神になって、空気を相対化する
って書いていて、これもいいなと思った。
天は見ている
って感覚を持つことが、「二人の人」つまり二重人格者になるコツ。
____________
内村鑑三が言う「愛と義の楕円形」も、これに近いなぁ。
世の中の価値観はすべて、白か黒、右か左、ではなく、楕円形のなかを微妙にバランスを取るもの。
____________
安倍昭恵さんがプーチンに会ったことを「人殺しを支援するのか」的に非難する人がいる。
戦争も政治の一部分なんだから、戦争をしている人こそ、対話が必要。トチ狂った狂犬を、孤独にして情報を与えずに追い込むことが是だとは思わない。
会えば会ったで情報は集まるし。安倍昭恵さんの態度から一つ勉強になりました。