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寿命時計は、午後8時8分24秒です!

私の平均余命83.846歳(厚生労働省H28年度データ)を24時として、私の生きて来た人生は上の通りです。後残り時間は?

「ルノワール展」国立新美術館 2016.06.20.

2016年06月26日 03時06分12秒 | 安らぎを求めて、美術博物館へ



    「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」が日本で観られるなんて・・・





                    





今回、25年ぶりでしょうか?
東京へお上りさんとして行きました。



前に行った時は、バブル時代で、毎月出張で会議に出ていた時代でしたね。
相変らず、人が多く路線が複雑で、事前にネットで調べて行かないと頭がパニックになります。



それでなくても、方向音痴なもんで・・・スマホでも持ってりゃいいんですけど・・ないので・・・



今は安くて便利なんですね、新幹線と宿泊で\18,000くらいからあるんですね、電車賃だけでも大阪から普通に買えば往復3万円くらいするでしょうにね・・・不思議であります。



ただ、チケット予約の乗車時間帯は、行きは早朝、始発時間帯で、それはよかったんですが、帰りが、17時~19時代のゴールデンタイムはダメなんですね。


だから20時代で乗れましたね・・・新大阪に22時半に着き、家に23時過ぎに着き、もうくたくたでありました。


ただ、行きも帰りも新幹線の空いている時間帯なのか、往復とも二人掛けの席の窓側の指定席だったですね・・・これは、よかったですね・・・



そういうカンジで私は、日本旅行で浅草に泊まる\22,300コースに致しました。



東京駅に着いて、二重橋駅から東京メトロに乗って、乃木坂に10分ほどで着きます。
こちらの左側立ちのエスカレータで、癖になってしまっている右側乗りに「ちゃうちゃう・・」と思わず左側に寄ります。


右立ちは、偏屈な関西人だけのように思えますが、世界で言うと圧倒的に右立ちが多いそうで、車の通行区分に類似、世界が右側通行に由来していると聞きます。


そうゆう意味では、日本は左側通行なのに、関西人は右立ちにしたのは、やはり偏屈人だからなのでしょうね。


ただ関西では、阪急電車が、昭和42年(1977年)に梅田駅に動く歩道を設置、「歩く人は右側、急ぎの人は、左側」と、当時アナウンスをしていたそうであります。


そこから、右立ち、左開けが始まったんですね。
それから20年後に、新御茶ノ水駅で左立ちが自然的に始まったそうであります。
まっ、どっちゃでもいいんですけどね・・・





                    







出口6番が美術館直結通路になる事を事前に調べていたので、簡単に着きました。
適当な出口で地上に出ていたら、時間がかかったと思います。


                    







まぁ、とにかくデカイ美術館で、2007年に開館して、日本でも一番延床面積が広いのではと云われているそうであります。


                    




3階建てで、広い吹き抜けのエントランスにカフェなどもあり、ガラス張りの陽光の中で、エスカレータから見た光景は、圧巻であります。




                    







一階会場入り口前には、入場時刻前から人が並んでおりました。
この展は、10のセクションに別れております。



その中で、お目当ての作品は、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。
セクションⅣにあります「現代生活を描く」の中にあります。



会場の中ほどの位置にあり、大きな円形部分にでっかくこの絵が飾られており、反対側に「田舎のダンス」「都会のダンス」が、対目に飾られております。



中央に、ベンチを配して、これらの絵が庭のベンチから眺められるイメージで、ゆっくりと鑑賞出来るようになっているんでしょう。



絵がとにかくデカイので、ベンチからでも充分鑑賞出来ます。



「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」で、131.5cm×176.5cm
「田舎のダンス」で、180.3×90cm 、「都会のダンス」179.7cm ×89.1cmとほぼ等身大の作品であります。



本家のオルセー美術館には、こんなカンジの展示だそうです。


                    





                    




木漏れ日の中で、楽しそうに踊り、語り合う人々、ルノワールの「絵は、楽しく」っと言う真髄が、この絵の一番の魅力なんでしょうね。



観てるだけで、気が晴れるというか、嫌な事も忘れさせてくれそうな気持にさせてくれますね。



幸せの休日、時間が止まって見える幸せの空間、また、絵の中の人々が動いているようにも見えます。



この絵の中に、吸い込まれそうに、中に入って行きたい気持ちにさせるんでしょうね。
ルノワールが、いっしょに楽しく飲んで歌って踊りましょうっと誘っているかのように描いているんだと思いますね。



友人やエキストラを使って描きあげた大作、アリーヌ・シャリゴの姿を捜したのですが、アリーヌとは、1878年か1879年に出会っているそうなので、まだこの絵には出てないみたいですね。




手前のテーブルを囲む人々は、モンマントルのアトリエの庭で描いたそうであります。





                    





                    




また、この庭では、「ぶらんこ」の製作場所でもあるそうです。



この絵のムーラン・ド・ラ・ギャレットは、こんなカンジだったそうで、憩いの場としてのダンスパーティがあったそうであります。







                    


現在は、レストランになっており、当時のギャレット(お菓子)を食べさせてくれるそうでワインといっしょに食するんだそうであります。





                    







父の「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」に影響を多分に受けた息子のジャン、映画監督になり、1926年「ナナ(女優ナナ)」、1954年「フレンチカンカン」、1956年「恋多き女」など、舞踏会の様子ののシーンが入っている。



このシーンの映画を館内で上映をしております。
興味深いですね。

                    





                    




「ナナ」は、女優から娼婦に転落、次々に男を破滅させて行き、自らも天然痘にかかり晩年人知れず亡くなるというお話だそうであります。


この女優のカトリーヌ・ヘスランは、ジャンの奥さんで、ルノワールの晩年の「浴女たち」のモデルだったそうであります。





                    




そして、この絵の対目に展示されております2枚の等身大の絵、
「田舎のダンス」と「都会のダンス」であります。





                    




本当は、もう一つのダンスの「ブージヴァルのダンス」も同時期に製作されたそうですが、こちらはボストン美術館所蔵なんだそうであります。
うまく、調整して、3部作一気に観れたらすごいんですけどね。






ルノワールは、3部作ともモデルをシュザンヌ・ヴァラドンにするつもりだったそうですが、アリーヌ・シャリゴの嫉妬で「田舎のダンス」だけは、彼女にしたそうであります。



ヴァラドンは、ご存じのようにモーリス・ユトリロのお母さんであります。
この絵の時は、ヴァラドン17歳でもうこのユトリロがお腹に入っていたそうであります。



ヴァラドンは、モデルをしながら画家も目指し作品も出しております。
ユトリロもその血を受け継いだんでしょうが、恋多きこのヴァラドン母親は、ユトリロの友達とも恋をするんですね。



まっ、ユトリロとヴァドンの話は、またにして、このアリーヌの幸せそうな笑顔が印象的ですよね。



ルノワールは、行きつけの食堂で、このアリーヌと知り合い、この絵の時から2年後にジャンが生まれ、5年後に正式に結婚するんですね。



アリーヌの扇子が、流行りのジャポニズムなんでしょうか・・・この時のルノワールの絵は、木漏れ日のような影がありません。



ルノワールは、印象派の手法から、ラファエロの聖母子に感銘し、女性の生き生きとした表情を描くために、印象派のぼやけた輪郭から、しっかりとした輪郭に変えたんですね。


                    




その代表的なのが、「雨傘」右半分が1881年に描き、左半分が1885年に描いたという苦悩の期間があったんですね。

人物の描き方の違いがわかりますね。









「ぶらんこ」
ムーラン・ド・ラ・ギャレットと同時期に描かれた絵で、第3回印象派展で評判になり、「印象派」誌の表紙を飾る。



ブランコの女性は、ルノワールでお馴染みの女優のジャンヌ・サマリーだそうです。
木漏れ日の手法が、一番よくわかりキラキラしてますね。


                    




「ジュリー・マネあるいは猫を抱く子供」


目鼻立ちがはっきりする手法に切り替えての絵でしょうか?
少女の愛らしさと猫の気持ちよさそうな顔が、よく出ていてみんなから愛される絵の一つでしょう。



当時この少女(ジュリー・マネ)は、9歳の少女。
父親は、エドゥアール・マネの弟のウジェーヌ・マネで1892年59歳で他界、ジュリー14歳。



母は、女流画家のベルト・モリゾ、ウジューヌの3年後、1895年54歳の若さで他界、ジュリーのインフルエンザがうつったとか?ジュリーは、17歳であった。



両親を亡くしたジュリーの後見人として、ドガやルノワールが面倒をみていたそうです。
ジュリーは1966年、88歳まで生きて、最期までこの絵を手元に置いていたそうであります。








「ピアノを弾く少女たち」
誰もが一度は見たことがある、超有名な絵ですね。



5,6点ほどの似たような絵がありますが、やはり楽しそうにおしゃべりをしながら弾いているカンジがいいですね。



パステル調がまたいいですね。
ルノワールは、ブルジョアの室内がよく売れると言ったそうであります。


                    





                    




モネとルノワールは、仲がよかったんでしょうね。
モネの自画像を描いたり、モネといっしょにキャンバスを持って風景を描いていたんでしょうね。



個人的に気になる絵がありまして・・・・・






                    




目元が、宮崎あおいに似ているような気がして、似てません・・かね?







ルノワールよりも先に逝ってしまうアリーヌ、糖尿病?、ルノワールは、いろいろな女性を観て来て、やはり最後は、このアリーヌが一番愛おしく思ったんでしょうね。


                    




二次元の絵画から三次元の彫刻に魅了し、アリーヌの像を手伝いながら造ります。
持病のリューマチがなければ、彫刻などもっといろいろと試し、自分の理想を追い求められた事を残念に思う事でしょうね。



ルノワールにコンピュータグラフィックを与えたら、どんな作品が出来るのか、ちょっと想像してしまいますね・・・逆に、邪道だと嫌うかもしれませんね・・・



この展に、ルノワールが使った絵具箱やパレットが展示されておりました。







他、まだまだ、多くの作品があり、コロー、ゴッホ、ピカソの作品なんかもあります。
是非、行ってみてください。
この展は8月22日までだそうであります。




大阪からでも、満足出来ると思います。
こうゆう機会でもない限り、東京へ行く事がないもんで、このあと行きたいと思っていた所へ行って見たいと思います。











                    



          「国立新美術館(ルノワール展)」




   この後、千葉の土気まで行って「ホキ美術館」に行ってみたいと思います・・・・迷わず行けるかな・・? つづく・・・     

    つづき・・・「心ゆさぶる写実絵画」展 ホキ美術館 2016.06.20.



          「安らぎを求めて、美術・博物館へ」 インデックス


「光紡ぐ肌のルノワール展」 京都市美術館 2016.4.26.

2016年04月28日 21時34分47秒 | 安らぎを求めて、美術博物館へ



      「光紡ぐ肌のルノワール展」 京都市美術館



               



東京の国立新美術館の「ルノワール展」に比べれば、ちょっと物足りなさを感じさせますが、でも、なかなかよかったです。



もう、なんで東京ばっかりいいのが行くのか・・ちょっと悔しいですね。
あの「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が来るなんて、信じられないですよね。






                    




田舎のダンス、都会のダンス・・・もう目白押しでいいのが観られるなんて、ホント、うらやましい・・・ではなく、うらめしい・・・



いやぁ・・・これは、行きます・・・東京へ観に行きます・・・・
東京の人ごみは苦手なんですが・・・・・

たぶん、この展ではむっちゃ人が多くて、はんぱじゃないでような気がします。
遠いけど、日帰りでも行きたいと思います。



フランスまで、よう行かない私にとって、生きている内に観られるのは、この機会だけ
でしょうからね・・・




っという事で、こちらは3月19日からやっております、「光紡ぐ肌のルノワール展」京都市美術館であります。





                    





                    



この京都市美術館は、モネ展もやっておりまして、ちょっと、モネは飽きが来てまして、そう観たい気になれないので今回はパスしました。

でも、なんと、もう開催期間が終わりかけなんですが、平日なのに、列をなしてけっこう並んでたのには驚きました。



逆に、「ルノワール展」は、なんなく入れて、中も空いておりました。
「えぇぇ・・なんで??ルノワールって、人気ないの・・??」っと思ってしまったくらいです。



でも、空いていてゆっくり観られてよかったです。
東京の展がこっちにも来たら、凄い人になるでしょうけどね・・・関西にも巡回してよ・・



さて、この展は5つのセクションに別れており、「子どもと少女」「身近な女性たち」「同世代の女性たち」「浴女と裸婦」「デッサン、彫刻、版画」であります。


 
 (注)枠外赤字の絵画タイトルが、本展の出品作品であります。







ルノワールは女性好きというか、こよなく、やさしく女性を愛し、愛おしいその想いをキャンバスになぞっているんだと思います。

ある意味、趣味と実益なんでしょうね。



女性目線では描けない、男性目線で女性の美を追求し、絵を描く事を楽しんでいたような気がします。



変な意味ではなく、ある種の男のロマン?・・・なのかもしれません。
だから、美人画とはちょっと違うんですね。



セクション1「子どもと少女」


あどけなさの子どもであり、少女でもある愛くるしさが、あるんでしょうね。
「ピアノを弾く少女たち」のような雰囲気の少女たち、同じモデルかと思ったら、製作年が8年ほど差がありました。
でも、同じモデルをよく使うそうであります。


                    




 
     「草原で花を摘む少女たち」1890年頃 ボストン美術館



  セクション2「身近な女性たち」

ルノワール夫人、アリーヌ・シャリゴ(1890年正式に結婚、ルノワール49歳)の絵が多いかと思ったら、1枚だけで、残念であります。



                    
  
                         「ルノワール夫人と犬」1880年 個人




逆に、ルノワールの晩年まで共にし、介護までしていたガブリエルの絵が多かったですね。

1894年、アリーヌの親戚の娘で、たしかガブリエルが16歳頃だったでしょうか、ジャンが生まれて、子供の世話など家事手伝いに呼ばれたそうであります。
当時ルノワール53歳。


ルノワールの助手兼モデルも多数やり、ガブリエルの存在がルノワールにとって、大きくなっていく事に、アリーヌが嫉妬し、亡くなる2年前から、ルノワールから遠ざけたそうであります。



  
  「おもちゃで遊ぶ子ども、ガブリエルと画家の息子のジャン」
     1895-1896年ワシントン・ナショナル・ギャラリー



ジャンは後に、映画監督になったので、この題名の画家は、ルノワールの事なんでしょうね?

実物は、すごく立体感と質感がありますね。



                    
 
              「バラをさしたブロンドの女」1915-1917年頃 オランジュリー


アリーヌが亡くなってからの作品でしょうか・・・


女優のカトリーヌ・ヘスリングで、ルノワール最後のモデルで、のちジャンの妻になったそうであります。



   セクション3「同時代の女性たち」

実物の絵は、インパクトがあり、すごく綺麗な印象で、頭に残る絵でありました。


 「ルーマニア女性の肖像、イスコヴェスコ夫人」1877年 オードロップゴー



若かりし頃の恋人でもあり、モデルとしてルノワールが描いたリーズ・トレオ。
この絵が出来るころは、彼女は二十歳くらいで、のちにルノワールの子供を婚外子として男女産んでいるそうであります(認知はしてなくて、遺産を少々渡したとか・・?)。


                    
              「草原の女、リーズ・トレオ」1868年 オードロップゴー



この絵は、猫を抱く女性の愛らしさが、ひときわ目立って、心を揺すぐらせますね。
去年の東京で「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」展のポスターにもなったくらいですので、その展の目玉だったんでしょうね。

一押しだと知らないでいても、この絵の前に来たら、誰でも足を止めて魅入ってしまいます。



 「猫を抱く女」1875年、ワシントン・ナショナル・ギャラリー



                    





この「昼食後」は、「舟遊びの人々の昼食」を感じさせるような絵のようなカンジがしますよね。

でも、1年ほど前にこの「昼食後」が先に描かれております。



  「昼食後」1879年 シュテーデル


左の女性は、女優のエレン・アンドレで、「舟遊びの人々の昼食」にも出ています。

                    



また、ドガのアブサント(カフェにて)にも出ており、こちらは同一人物とは思えないカンジの絵ですね。




お酒がらみのシーンが多いですね・・・


ちなみに「舟遊びの人々の昼食」で、右の煙草に火を点ける男性は、弟のエドモンであります。
彼も「桟敷席」などルノワールの作品に多く出ております。

                    



そして、この「うちわを持つ女」も本とかで、よく見かけますよね。
ジャポニズムが流行っていた頃なんでしょうね、この女性も女優で、ジャンヌ・サマリーであります。


   「うちわを持つ女」1897年 クラーク


この人も音声ガイドで「舟遊びの人々の昼食」に出ていると云う事を言っていたんですが、たぶんエドモンの右斜め前の女性?・・・じゃないかと思います・・・どうでしょうか?



   セクション4 「浴女と裸婦」


ルノワールが、一番興味と探求心を持ってのぞんだのではないでしょうか?
女性の美しい透き通った肌の質感、光の加減でいろいろと変化する様子、そして、滑らかな曲線美を試行錯誤しながら、描いていったんでしょうね。



ルーベンスの肌の透き通った質感も凄いですが、ルノワールの淡い、柔らかい質感がやっぱりいいですね。


私は、この背中姿の女性がいいですね。
小さな背中にくびれた腰、背骨が見えるくらいスレンダーなカンジがいいですね。
そして、チラっと脇からのぞく胸が色っぽいですよね。

                    
                「肘掛け椅子の裸婦」1900年 チューリッヒ



1900年この頃から、持病のリューマチで悩み始めたと音声ガイドが言ってました。

ルノワールが好きな女性は、結婚したアリーヌを見てもわかるように、ポッチャリとした、体形的にも腰にお肉がついたドッシリとした女性が好きなように思えます。

顔が小さく、腰が顔の2,3倍ありそうな絵が多いように思えます。



  「風景の中の座る浴女  またはエウリディケ」1895-1900年 ピカソ

樫の精霊エウリディケが、アリスタイオス神から逃げる途中、蛇を踏んでしまい足首を噛まれて死んでしまう、ギリシャ神話の一場面であります。

絵は、苦しんでいる様子もない描き方であります。
この絵は、ピカソが購入したそうであります。



                    
                「水浴の後」1912-1914 ヴィンタートゥール


顔が小さく、腰がお相撲さんのようにデカイ、こうゆう処に女性美を求めたんでしょうか・・?


この頃から、リューマチも悪化して、車椅子に座る事が多く、しかし、かなり痛かった事でも、描くことの探求心を止めず、逆に紛らわすかのように、描いていたんでしょうか?


赤色系統が目立ち、何重にも塗るのではなく、薄く塗られたと聞きます。
なんか、痛みが絵から伝わって来そうなカンジも致します。



   セクション5「デッサン、彫刻、版画」


ここで、興味深いのは、ルノワールが晩年、彫刻を造っていたんですね。
彫刻家リシャール・ギノやルイ・モレルに手助けを受けたコラボレーション作品として世に出したんですね。


たぶん、事実上、あの身体なので、「母と子」の作品は、直接造れずに想いや指示を出したんではないでしょうか?・・ね。

女性問題も多かったでしょうけど、最終的には、妻のアリーヌを一番愛していたんでしょうね。


「母と子」1916年ブロンズ ペレス・シモン・コレクション



この作品の前の年に、アリーヌを亡くしたので、若き日にピエールを授乳している姿の絵を元に造ったんでしょうね。

                    
           「母性」 1885年 パステル・紙 ペレス・シモン・コレクション



モネもそうですが、このルノワールの飽くなき探求心は、いくら歳を取ろうが、病気になろうが、その想いのエネルギーに尊敬というか見習いたい気になりますよね。


だらだら生きている自分の命を分けて使って欲しい気になりますね。
一生懸命に生きている人ほど、命が短い。
なんも考えないで生きている人ほど、長生きする・・・なんなんでしょうねぇ・・・


          




   この展は、6月5日までであります。
    詳しくは、HPで・・・・



     「京都市美術館」


関西では、ここの美術館が一番いい出し物が来るような気がします。




  そして、「国立新美術館」のルノワール展、これは絶対見逃せない展ですよね。
  4月27日から8月22日までだそうであります。

       「国立新美術館」


            



   なんとか、お金と時間を工面して、行きたいものですね。(^-^)


   「ルノワール展」国立新美術館 2016.06.20.






          「安らぎを求めて、美術・博物館へ」 インデックス

「ルノワール展」 山王美術館 2016.03.15.

2016年03月15日 22時00分00秒 | 安らぎを求めて、美術博物館へ
      3月15日(火)



         「ルノワール」展 山王美術館



ここの美術館は、2度目であります。
JR大阪環状線で天王寺駅、乗り換えでJR難波駅であります。



乗り継ぎで10分ほど天王寺駅で待たされるので、プラットホームの椅子に座ると、こんなカンジの対面方式。



最近、この手の椅子が増えて来て、知らない人と対面するのは、ちょっと目のやりどころに困ってしまいます・・・特に、美人が前にいると・・・







全部の駅が、これではないんですが、電車が到着する時に酔っ払いが、椅子から立ち上がり、線路に向かって真っすぐに歩き、ボテっと線路に落っこちるそうであります。


それを防ぐ為に、横置きの椅子が考案されたそうであります。
横にするだけで、費用もあまりかからないので、お試しでやっていると聞いた事があります。



この横置きの椅子だと、ワンクッション方向を変えて歩かなければならないので、酔っ払いの転落防止になるとか・・・?そう、うまくいくのかしら?・・・



つまりこの横置きの椅子があるという事は、このプラットホームから落ちた人が居た・・っと云う事でしょうか・・・ネっ・・・


最近は、酔っ払いだけじゃなくて、認知症の人や、自殺者も多いですよね。
「人身事故で電車が遅れている」っと云うと、必ずと言っていいくらい、自殺ですよね・・・そんなハデな死に方しないでもいいと思うんですが、突発的に頭の中が真っ白になるんでしょうね・・・


最近は、地下鉄にドア付のプラットホームが増えて来ましたが、JRは駅数が多いので、地下に潜る東西線の北新地駅くらいでしょうか・・?



さて、天王寺駅から6分ほどで、「JR難波」駅に着きます・・・終点です。
地下に駅があるので、地上に上がると、すぐ目の前に、「ホテルモントレ グラミス大阪」のビルが見えます。


                    







エレベータで22階上がると、フロントと奥にチャペルが見えます。
初め来た時は、びっくりしましたね。



                    



すぐ隣が、山王美術館であります。





                    


一般の美術館に比べれば、こじんまりとしたカンジの美術館で、逆に、あまり知られていないのか、人が少なく、ゆっくり観られる事が出来るのが、なんかイイですね。



隠れ家的な、穴場の美術館みたいで、リラックスして自分だけでじっくりと観られるのがいいですね・・・


椅子があって、コーヒーを飲みながらの鑑賞だったら、最高なんですがね・・・



料金は、一般で\1,000ですが、JAFの会員証提示で、\500ワンコインで鑑賞できます。
今回は、ルノワールという事で26点の作品が、展示されております。










風景画や静物画なんかもあり、ルノワールとしては珍しいですが、やはり、ルノワールは人物画、特に女性をテーマにした作品が有名で、誰からも愛され魅了されますよね。


肌の透き通るような質感、静脈まで浮き上がって見えるようなリアル感、そして丸みを帯びた曲線、愛らしい女性の顔など、ルノワールの女性観が全世界の人たちに愛される由縁なんでしょうね。


でも、晩年はリューマチに悩まされ、指が動かなくなって、紐で指に筆を括りつけ、それでも最期まで描き続けたという話は有名であります。


そのせいか、晩年の絵は、タッチも荒く、色彩も濃いものになっているようにも思えます。


なんか、痛々しく描かれている様子を想像してしまいます。
でも、最期まで自分の絵に満足してなくて、試行錯誤をしながら描いていた絵なのかもしれません。


そんな事を思いながら鑑賞すると、ルノワールはどんな想いで描き続けたんだろうとしみじみと、思いはててしまいます。





                    




昔、15年くらい前に、わざわざ名古屋まで行って、「ピアノに寄る娘たち」を観に行った事がありました・・・あの頃、ちょっと、ルノワールにはまっていましたね・・・






でも、一番見たい、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」が来日したら、無理しても東京でも行きますけどね・・・


来るわけないわねぇ・・・


   

                    



あぁ・・死ぬまでに、オルセー、ルーブル、オランジュリーに行ってみたい・・・




後、この他に東山魁夷、や村山寧、堂本印象など16点、斉藤真一の8点が観られます。
今大阪場所がやっていますね・・・そこから、5分から10分以内にここまで行けますので、相撲の後に寄って観られるのもいいかもしれません・・・ちょっと、違うかな?(^-^)




          まさかまさかの来日で、さっそく行ってまいりました。。
      「ルノワール展」国立新美術館 2016.06.20.





          「安らぎを求めて、美術・博物館へ」 インデックス






「東西美人画展」山王美術館 2015.10.24.

2015年10月24日 22時01分00秒 | 安らぎを求めて、美術博物館へ



            「初めての美術館です・・・」


JAFメイトが送られてきた中に、山王美術館で「東西美人画展」が会員証を提示したら半額\500で観られるという事で、先にそちらに行ってまいりました。


                    


ここの美術館は初めてで、知りませんでした。
場所は難波なんですが、地下鉄の御堂筋線側よりも、四ツ橋線か千日前線側の西側が近いかな?・・・私は、めったに来ないJRの難波駅に来ました。

こちらの方が、美術館に一番近く、家からJRだと運賃も安いのでこっちで来ました。
まぁ、普通難波の中心からちょっと外れているので、JRの難波駅自体を知っている方も少ないでしょう・・・?

この難波駅の隣にデーンっとそびえ立つビルが、「ホテルモントレグラミアス大阪」で22Fがフロントであります。





階下はテナントで、私は間違ってテナントのエレベータ21F迄行って、また引き返して降りてしまいました。

よくわかってないので、警備の人に聞くと正面から入ると専用のエレベータがあるそうなので、なんか私みたいな庶民の塊みたいな者が、行くのは場違いな気がして、取りあえず22Fまで行きました。

広いフロントに高級そうなお店、そして奥に見えるのは、チャペルがあるじゃありませんか・・


                    



すごい、やっぱり場違いな気がする中、恐る恐るこのチャペルの左側の部屋に、この山王美術館と書かれている部屋に入る事にしました。





なんか、画廊に来たみたいで、ちょっと緊張しますが、係りの女性から優しく説明を受け進みました。

美術館としては、ホテル内という事もあって、こじんまりとしていますが、高級感のある雰囲気とやっぱり画廊のような感じであります。

人も少なく、私一人と他男性一人と女性が一人が、ちょろと来たくらいで、静かで落ち着きます。

また、絵が凄い、伊東深水8点、上村松園の絵が6点飾られており、ちょっと贅沢な気分であります・・・だって、他、人がいないんですもの・・・なんか私だけ、この部屋で観れるなんて・・・ちょっと気分的に癒されますね。


                    


廊下では、係りの女性が立ってますけどね・・・なんか、見張られてるんでしょうか?
展示部屋が3つあり、一つ目の部屋が河井寛次郎の陶器がズラリと並んだ小さな部屋であります。

ちょっと、この方のは有名でありますから、名前は知っているんでありますが、陶器はよくわかりません・・・釉薬がみそなんでしょうか?・・・陶芸も2,3回体験でやった事があるんですが、不器用なもんで下手でありました。

二つ目が、10mくらいの長細い部屋に、日本画十数点ありましたでしょうか、小林古径の屏風もありました。

伊東深水は、朝丘雪路のお父さんという事はよく知られている事であります。
美人画で有名は、このお二人、深水と松園の絵が並べてあり、交互に見比べて楽しめます。

人がいないとこれが出来ていいですね。
3つ目の部屋が、大きな部屋で、これも凄い、ルノワールの絵が、8点も展示してあり、小磯良平も8点、他、藤田嗣治、岸田劉生、佐伯祐三、キスリング、モネなど超有名人がズラリと鑑賞出来ます。



                    




たぶん、これ全部この美術館の所有なんでしょうかね・・?すごい・・
周りに人がいるのといないのとでは、気持ちがぜんぜんリラックス出来て、あっちこっち観る事が出来て、自分の部屋のように勘違いしてしまいます。

下衆の勘繰りをすると、全部合わせると数億円・・?数十億円?・・なんてね・・





                    






なんか、時間がすぐたってしまい1時間くらいはすぐですね・・・
普通は、千円とちょっと、小規模の美術館としてはお高いカンジもしますが、絵がすごいのと駄々広い美術館と違って、こじんまりとした画廊のような部屋で観られるのは、ちょっとリッチなカンジがして、いいですね・・・穴場であります。

ただし、いつでも行けるかと思いきや木、金、土、日、祝なので、行かれる方は気を付けて下さい。

なんか、係りの人は、いつか忘れましたが、これから、平日を開館して、土日休むような事を言ってましたので、確認してから行って見て下さい。

来年1月31日まで開催していますので、ナンバに行ったら、ちょっとこちらに寄り道をして、絵の好きな方だったら、リッチな気分になれますよ。
JAF会員証も忘れずに、半額になりますから・・・・・

この美術館を後にしまして、JR難波駅から天王寺駅まで(¥160と地下鉄よりお得です)行き、地下街で「えび天丼」\390を食べました。



                    


なかなか、この値段は安い。
阿倍野ハルカスが出来てあっち方面のお店で千円以下で食事が出来るのはないくらい、高くなって驚きます。

しかし、反対側の天王寺公園付近の地下街は安い!
その中で見つけたお店が、これであります。

海老3匹,量は少ないけど、小腹を満たすには十分であります。
そしてこのあと、公園内にあります大阪市立美術館に行きます。






          「安らぎを求めて、美術・博物館へ」 インデックス

「伝説の洋画家たち二科100年展」大阪市立美術館 2015.10.24.

2015年10月24日 22時00分00秒 | 安らぎを求めて、美術博物館へ



         「伝説の洋画家たち二科100年展」


食事を終えて天王寺公園下迄行き、エレベータで上がると、ありゃ、びっくりポンであります。
公園入口ゲイトが無くなり、駄々広い芝生になっており、子供たちや家族連れでいっぱいであります。




ちょっと前までは、ホームレス締め出し作戦で、150円やったかな有料公園であったのが、無料解放されております。

                    


花壇もあったのが、取っ払われていて、長ーい芝生公園になっております。
でも、この方が、公園らしくイイカンジであります。




小さなドッグランが出来て、犬を遊ばせられるコーナーもあります。
大阪市立美術館へ行く「フェルメールの小径」が無くなっていました。

警備の方に聞くと、10月からこのように無料になったそうであります。
美術館の処は、今まで通りの景色であります。


                    




その前に、


9月12日からやっておりましたこの「二科100年展」が、11月1日で終わるという事で、残り1週間前に観ました。





岡本太郎や藤田嗣治、佐伯祐三、小出楢重、安井曾太郎、岸田劉生など名だたる人や、石坂浩二のおっ師匠さんと呼んでいる東郷青児、アンリ・マティスなどもあります。

100点以上もある絵画を見られるのは、圧巻であります。
激動の日本を生き抜いてきた人たちだけに、強烈なインパクトがあり、平和ボケをしている私などは、ちょっときつい作品もあり、色彩の強い抽象画やキュビスム、フォーヴィスムなどは苦手なので、スルーしてしまいます。

でも、この人、岡本太郎の重工業は、もの凄いインパクトがあり、火花が散り、歯車は真っ赤に燃え、その周りを人が飛び交って操作しており、デカイねぎが農業を思わせる目に焼き付きますね。


                    


藤田嗣治が、南アメリカへ旅行した時の絵で、純白を基調にしていたのが、このころから少し変わって来たそうであります。





スルレアリスム(幻想絵画)の古賀春江の絵で、月や建物が角ばって遠近があるのが、ジョルジョ・デ・キリコに似ているのが気になり影響を受けたのかな・?っと思ってしまいます。

                    


でも、キリコと違って明るく楽しそうな絵であります。
当時の日本の画家たちは、少なからず西洋画家の影響を受けてらっしゃるんでしょうね。

気になったのは、ちょっとここで紹介する絵がないんですが、正宗得三郎の「トークの女」だったかな、ルノワールに影響を受けてらっしゃるのは、一目でわかるんですが、この女性、さきほど行った山王美術館で観たルノワールの女性にすごく似ているように記憶していたんですが、ネットでもう一度確認をしようとしたんですが、見つからず、ちょっと気になる処であります。・・・・気のせいかもしれませんがね・・・

とにかく、展示数が多いので、じっくり観るとお腹いっぱいになります。
私みたいなミーハーの者でも、十分楽しめるので残りわずかですが、大阪の方は足を運んでみてはいかがでしょうか?

この展の会場の他に、一室「仏教彫刻 コレクション展」をやっておりました。
この「コレクション展」は、20体ほどの仏像が展示されております。




いや、これも圧巻ですが、どうなんでしょうね?
お寺だとみんな、お賽銭を出して拝むんですが、美術館だと可哀想に、誰も手を合わせて拝みません・・・これって、気の毒に思えるんですが・・・どうなんですかね?

見世物みたいに、集めて展示したら・・・バチ、当たりません・・・?・・・・

この美術館を観終えたら、すぐ近くにある動物園に行って見るのもいいかもしれません。
この天王寺動物園は、開園100周年だそうであります。

そして、美術館の裏に、茶臼山があります。
来年NHK大河ドラマが始まる「真田幸村」の舞台になった所でもあります。

大坂冬の陣では徳川が、夏の陣で幸村が本陣を構え、茶臼山の戦いの舞台になった処でもあり、そんな事を思いながら散歩するのをいいかと思います。

                    



                    



                    



                    



                    


この展は11月1日で終わりますが、その後福岡で7日から開催だそうであります。












福岡近辺の方、おススメです、是非行ってみてください。(^-^)





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