は760年以上前の古典、鴨長明の「方丈記」を紹介します。
花の都の中に、棟(むね)をならべ、軒を競いあっている高貴な人の住居は、代々続いてなくならないものだが、これを本当かとたずねてみれば、昔ながらの家はごくまれである。
場所も変わらず、昔からの人は、30人の中でほんの1人か2人である。
あしたに死に、ゆうべに生まれる人の世のならいは、全くあの水のあわの通りである。
はかないこの世の仮の住居を、一体だれのために心を悩まし、どういうわけで見栄えをよくしようとするのか。
その主人と住居とが、たがいに、はかなさを競うありさまは、朝顔の花に宿る露とかわらない。
人間のすることは、みなばかげている。
もっとも危険な都会の中に家を建てるといって、財産を使い、心を悩ますということは、とりわけつまらぬことである。
またつむじ風が起こって、家の中の財宝などは、そっくり大空に舞い上がり、屋根は吹き飛ぶさまは、まるで冬の木の葉が風に乱れ狂うようであった。
また、大きな地震があった。
山はくずれて河をうずめ、海はひっくり返って陸地をひたしてしまった。
土が裂けて水が涌き出し、岩石が割れて谷にころがり
海岸近くを漕いでいた船は、津波に沖へ持って行かれ、道行く馬は、踏みどころが定まらず、神社仏閣は一つとして無事に立っているものはなく、家がくずれる音は、まるで雷鳴のようであった。
そのあとの余震がしばらくは絶えず、3ヵ月は続いた•••。
なんと、古代も現代も変わらないものだと感じました。
700年後は全く変わっているかも知れない。
花の都の中に、棟(むね)をならべ、軒を競いあっている高貴な人の住居は、代々続いてなくならないものだが、これを本当かとたずねてみれば、昔ながらの家はごくまれである。
場所も変わらず、昔からの人は、30人の中でほんの1人か2人である。
あしたに死に、ゆうべに生まれる人の世のならいは、全くあの水のあわの通りである。
はかないこの世の仮の住居を、一体だれのために心を悩まし、どういうわけで見栄えをよくしようとするのか。
その主人と住居とが、たがいに、はかなさを競うありさまは、朝顔の花に宿る露とかわらない。
人間のすることは、みなばかげている。
もっとも危険な都会の中に家を建てるといって、財産を使い、心を悩ますということは、とりわけつまらぬことである。
またつむじ風が起こって、家の中の財宝などは、そっくり大空に舞い上がり、屋根は吹き飛ぶさまは、まるで冬の木の葉が風に乱れ狂うようであった。
また、大きな地震があった。
山はくずれて河をうずめ、海はひっくり返って陸地をひたしてしまった。
土が裂けて水が涌き出し、岩石が割れて谷にころがり
海岸近くを漕いでいた船は、津波に沖へ持って行かれ、道行く馬は、踏みどころが定まらず、神社仏閣は一つとして無事に立っているものはなく、家がくずれる音は、まるで雷鳴のようであった。
そのあとの余震がしばらくは絶えず、3ヵ月は続いた•••。
なんと、古代も現代も変わらないものだと感じました。
700年後は全く変わっているかも知れない。
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