レイチェル・カーソン物語という芝居を田無の小劇場に見に行った。若い人の芝居なので、演出の拙なさはあるのだが、それでも、このレイチェル・カーソンという人の生き方に感銘を受けた。レイチェル・カーソンは女性である。アメリカはケネデイー大統領の時代、世は新しい時代の成長期にあった。人間は自らの豊かさを求め、食料生産にも、大規模化の波が押し寄せる。農場には空から大量の農薬が散布され、それを作る化学工業の経営者達が絶大な力を経済界にも、政治の社会にも及ぼしていた。しかし、そのような農薬の散布は動物や魚や昆虫、そして、私たち人間にも、害をもたらすものだった。農場から害虫は消えたが、レイチェルの目を楽しませてくれたモナーク蝶の群れも消えた。レイチェル・カーソンは1962年「沈黙の春」を書き上げて、世に問うた。この本は半年間で50万部も売り上げる大反響を巻き起こし、訴訟をちらつかせ、圧力をかけて、出版に反対した化学会社の経営者達を黙らせた。そして、この反響が時のケネデイー大統領をも動かすことになったのである。
Y-FP Office Japan
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