5~6年前に、私はある一組の夫婦の生活のアドバイスを行った。見た目はしっかりした奥さんと頼りなさそうな旦那さんとの夫婦だった。この夫婦の苦しみはいわゆるローン地獄にはまってしまったことにあった。何故、そのようになったかという理由を夫は奥さんの浪費にあると言い、奥さんは生活費が足りないからだと言う。私はそのときに、重大なミスをしてしまった。二人、それぞれ食い違う言い分があるのだが、たぶん、6対4くらいの比率で、奥さんのほうが正しいのだろうと判断してしまったのだ。だから、家計のキャシュフロー表をつくり、家計再建の道筋をつけたときに、若い旦那さんを呼び、あなたが中心になって、あなたの家計を再建していかなければならないのだとこんこんと説得した。そして、このキャシュフロー表に沿って、生活していけば、少なくとも、5年で、あなた達の家計は正常に戻る。だから頑張りなさいと話した。さらに、このためには奥さんの協力も必要だから、あなたから、このキャシュフロー表の話をして、お願いもしなければならないと話した。原因を作った人のほうが中心に動かなければ、事は進まないからだ。けれど、5年がたち、この二人は今や別居状態である。離婚したい夫といつまでも夫にしがみついている妻がいた。夫は妻にキャシュフロー表の話をしたらしいが、妻が望んでいたことは単に、私が夫を叱咤激励してほしいくらいのことだったらしい。結局、妻の努力がなければ、あのキャシュフロー表も成り立たない。宝の持ち腐れである。
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