晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

閑話休題 <ジャンヌ・ダルク> の生地

2008-03-01 03:18:10 | 旅行とレジャー
ロワール河をちょっと離れて一休み。

ジャンヌ・ダルクの生地を、ご紹介しましょう。

彼女の生地は、フランス東部ロレーヌ地方の、<ドンレミー>という小さな村です。

この地方は、フランスの前身<フランク王国>の分裂による、<イタリア>と<ドイツ>と<フランス>との原型が形作られた頃からの<領主権>が入り交じっており、さらに<ローマ・カトリック>による『皇帝』位の復活と、その後のドイツ地方貴族による<帝位>の継承、その<権威>による<皇帝自由都市>なるタイトルの連発によって、フランスの国境が定まっていない、不安定な地方でした。

ほとんどドイツに含まれていたあたりで、ドンレミー村周辺はフランス領でした。
結構豊かな農民(牛をかなりな数持っていた酪農家)の娘として生まれた『ジャンヌ』は、幼い頃から<神がかって>おり、よく<神の声>を聞いていた、と言われています。
村の背後の小高い台地の上で、彼女は<神>と触れ合っていました。
今その丘の上には、聖ジャンヌ・ダルクに捧げられたバジリカ教会が建っています。



かなり大規模な聖堂ですが、フランス共和国の聖守護聖人の縁の地のバジリカともなると、巡礼者達が多く訪れます。

村自体は本当に小さな寂しいところで、季節によっては多くの訪問者が訪れる土地であるにも関わらず、丘の上のバジリカに隣接するお土産屋さんと食堂を除くと、村の中には、カフェが一軒とレストランが一軒あるのみ。

その村の外れに、<ジャンヌ>の生家は残っています。




その地方で、その時代なりに<豪農>であった彼女の生家は、塀にかこまれ、母屋や納屋、家畜小屋等から成る、かなり大規模な物だった様で、現存する物は、当時の母屋のほんの一部分のみ、だそうです。
(15世紀初頭の農家が、部分的にせよ、現存している事が凄い!)



内部の、低い天井に囲まれた部屋は(数部屋しか残っていませんが)とても狭く、彼女の小さな<銅像>が飾られているのが、唯一、<ジャンヌ・ダルク>を思い起こさせてくれますが、典型的な昔の古い民家の風情です。



別角度の写真です。
ただちゃんと<暖炉>を持つ<居間>がある事が、十五世紀の農家にしては<豊か>な暮らしぶりであった事が偲ばれます。


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