橋下徹大阪市長が、風雲児扱いされている。
しかし、私自身はこの人を、完全には信用していない。
「人気者なんだから中央に」
「アンタが大勝ちしたから中央は大混乱してるよ。こう言う時がチャンスなんだよ」
亀井静香は、(うつろな)上から目線ながら、慣れないもごまをする。
市長就任と同時に、VIP扱いと相成った。
▶自公は熱烈秋波、民主は労組に気兼ねして出遅れ(産經見出し)
> 「石原伸晃幹事長に大阪都構想について後押ししてもらい心強い!」
20日、自民党本部で谷垣禎一総裁ら執行部と会談した橋下氏の笑顔がはじけた。
>だが、実情は違った。慎重居士の谷垣氏は、大阪都構想の核心になかなか踏み込まず、見かねた西野陽副幹事長(大阪13区)が大声で背中を押したのだ。
>「他党はこれから検討するそうだが、ウチはすでに取り組んでます! 今日も議論したし、年内に報告します。スピード感を持ってやってますから…」
>谷垣氏も慌てて同調し、ひとまず協調路線を打ち出せた。曖昧模糊(もこ)とした自民党の実情は橋下氏に見透かされたに違いない。
>公明党の山口那津男代表も「しっかり議論していきたい。困ったことがあれば私が弁護します」とリップサービス。大阪都構想を検討する組織の初会合も21日に開く。大阪ダブル選での大勝を受け、自公の大勢は維新の会との協調路線にかじを切ったといえる。
>背景には民主党の支持基盤である労組の意向がある。自治労は大阪都構想に頑強に反対し、日教組も維新の会が大阪府議会に提出した教育基本条例案に激しく反発する。電力総連なども橋下氏の「脱原発」路線へのアレルギーが強い。日教組出身の輿石氏らがにこやかに握手するわけにはいかないのだ。
【産經新聞/12月20日(火)22時44分配信】
満面の笑みを浮かべた、谷垣総裁であったが、相変わらずの反応の<トンチンカン>ぶりを、露呈してしまった。
と言うより、大阪W選挙まで反橋下であった自民党が、風を感じるや「直ちに」手のひらを返す反応を示した、多くの旧世代政治家達の中で、むしろ「信念に忠実」だったのか、という見方は穿ち過ぎだろうか。
民主党は、当然「他人の人気」は気に入らない。
▶前原氏、大阪都構想に協力…橋下市長と会談(讀賣見出し)
>19日に就任した橋下徹・大阪市長は同日午後、民主党の前原政調会長と国会内で会談した。
>前原氏は「大阪府民と市民の民意は『都構想をやってみろ』ということだ。国に関わる問題なので、与党として協力できることは協力したい」と述べ、橋下市長が掲げる大阪都構想など大都市制度を検討する党内のワーキングチームを創設することを明らかにした。党の地域主権調査会内に20日、設置するとしている。
>前原氏は会談後、選挙などでの連携については「純粋な政策論でしか考えていない」と述べるにとどめた。
【讀賣新聞/12月20日(火)6時16分配信】
何事も、自分がご主人のつもりの連中は、「小人、学なり難く…」と言った雰囲気がアリアリと伺えて、面白かった。
当人の橋下サン一人が、既に「上から目線」が完全に板についている。
▶橋下大阪市長が2日目の永田町行脚 「議員の皆さんがどう動いてくださるのか期待」(FNNタイトル)
>政治アナリストの伊藤惇夫氏は「橋下さんがどこと組むかの選択権を持っている。橋下さんがむしろ面接をしてる側です」と話した。
>橋下市長は「有意義な1日でした。国会議員の皆さんがどのように動いてくださるのか、非常に期待しています」と述べた。
正しく、独り舞台。
>自民党の谷垣総裁は「ご就任おめでとうございます」、「大阪都構想というより、大都市問題を含めて、少し議論する必要があるんじゃないか」と述べた。
これに対し、橋下市長は「決して政令市全部を、なくしてほしいと言うつもりではないんです」と述べた。
>また、国民新党の亀井代表は「発信をすれば、いろんな党だってそうだけど、各省だってね、それにね、ぐーっと寄って来るんですよ」と述べた。
「そんな、また」と謙遜する橋下市長に、亀井代表は「いや、本当だよ、今のね。自信喪失にかかってるから、この中央は。そういう意味ではね」と話した。
>一方、みんなの党の渡辺代表は、橋下市長に対し、「扉をこじ開けちゃいましょうか」と語った。
【FNNニュース/12月21日(水)1時33分】
なんとまあ、みっともない程の「尻尾振り」での擦り寄り方か。
しかし、各党とも「橋下構想」を理解して、積極参加を申し出て来ている訳では無い。
ただただ、人気にあやかりたいだけ。
戦いを避けての迎合である。
おそらく、橋下サンのやりたい事の本質を見抜いているのは、この人だけなのでは有るまいか。
▶<橋下大阪市長>小沢元代表「古いもの壊して」 協力姿勢(毎日見出し)
>就任あいさつのために上京中の橋下徹大阪市長は20日午前、国会内で与野党幹部と相次いで会談し、「大阪都構想」への協力を要請した。
>橋下氏は11月の市長選で対立候補の平松邦夫前市長を支援した民主党幹部らとも面会。輿石東幹事長は「地域主権は民主党も言っている」と語った。一方、党大阪府連代表の平野博文国対委員長が都構想について「具体的に説明してもらうことが必要だ。いいものはいい、悪いものは悪い、とはっきりさせた上で議論したい」と注文を付ける場面もあった。
>新党改革の舛添要一代表とも会談。橋下氏が「都構想ぐらいの再配置ができなければ、道州制なんてできない」と指摘すると、舛添氏も「みんなで協力してオールジャパンで国のあり方を変えないといけない」と応じた。
>民主党の小沢一郎元代表は「古いものを壊してもらいたい。(地方自治法改正などの)基本法をまとめたものが必要だろう。協力したい」と述べ、橋下氏が求める法整備に前向きな意向を表明。
【毎日新聞/12月20日(火)11時59分配信】
先ず、小さな事ながら「毎日」は小沢一郎を、まだ<民主党幹部>と見なしているらしい。
それにしても、上述した通り、小沢以外の「民主党幹部」の対応のおかしさは、他の野党のそれとは対極に位置していながら、同じ様に滑稽である。
『古い物を壊す』
小沢のこの発言が、唯一橋下サンにとって「意味の有る」会談だった、部分であろうと思われるのだが。
▶小沢氏、橋下市長に「日本全体を一気に…」と(讀賣見出し)
>小沢氏との会談には、原口一博元総務相が同席した。会談で橋下氏は、「民意は古いしくみを壊すことを選択した。小沢さんの力を借りて、(都構想実現に向けた)法案の整備を後押ししてほしい」と要望した。
>小沢氏は「地方から日本を変えるため、民意は過去との『非連続』を期待したのだろう。民主党も2年前に国民に非連続を期待されたので、原点に戻らなければならない」としたうえで、都構想実現に向け、「(地方自治法改正など)基本法をまとめたものが必要で、自分たちも協力したい。日本全体を一気に変えることも必要だ」と応じたという。
【讀賣新聞/12月20日(火)14時55分配信】
原口一博が同席した意味は、まだ計りかねている。
しかし、両者の間で交わされた会話は、既に本質を解り合っている者同士のそれであった。
>「民意は古いしくみを壊すことを選択した。小沢さんの力を借りて、(都構想実現に向けた)法案の整備を後押ししてほしい」
与党の<幹部>とは言え、何の実権も無い小沢一郎に対しての、この発言。
それに対しての、小沢一郎の返答も、他の面々との会談で出て来た発言とは、全く違っている。
>「地方から日本を変えるため、民意は過去との『非連続』を期待したのだろう。民主党も2年前に国民に非連続を期待されたので、原点に戻らなければならない」
>「(地方自治法改正など)基本法をまとめたものが必要で、自分たちも協力したい。日本全体を一気に変えることも必要だ」
昨日、新橋駅前での「蓮舫」大臣の街宣に対しての「大ブーイング」の意味は、まさにここに有るのだ。
『国民は、過去との<非連続>を民主党に求めた』
そして、見事なまでに裏切られた。
約束は、完膚なきまでに叩き潰されてしまった。
民主党自身の手によって。
約束違反、ここに極まれり、である。
それが「永久に」理解出来ない民主党議員達には、明日は無い。
そして、肝心なのが次の点である。
『基本法をまとめたものが必要』
『日本全体を一気に変えることも必要』
日本全体を変える。
これが、何をさておき、今の日本に一番必要な事である。
これ以上重要な物は無い、と断言して良い。
官僚制度。
官僚と政治との関連性。
官僚と財界との関連性。
官僚と政治と財界とアメリカとの関連性。
これらの要素が複雑怪奇に絡み合った「女郎蜘蛛の巣」が、日本の支配体制である。
そこに、国民の方に向けられた視線は、存在しない。
官僚制度は、財務、司法、建設、厚生、福利、産業、教育、その他日本社会の構成要素の総てを蝕み、浸食し、腐らせている。
その絶望的社会構造を「改める」には、残念ながら、並大抵の努力や実行力では、不可能と言えよう。
そして、それを「実行する必要が有る」事自体が、残念ながら、理解されていない。
政治家にも。
官僚にも。
当然、官僚は「既得権」を失いたく無いから、そんな発想を持つ筈も無い。
政治家は、その官僚達の手のひらの上で踊っているだけの存在なので、そのような発想に至る訳も無い。
よしんば、そんな志を抱いていたとしても、手のひらに乗せている官僚達によって、直ちに籠絡されてしまう。
それでも、そのような事を実行しそうな政治家が、万一現れたら、その政治家は、あらゆる官僚制度の武器を総動員されて、政治家生命を奪われてしまうのだ。
その、障壁の大きな後ろ盾が「財界」である事は言うまでもない。
官僚組織の「甘い蜜」をふんだんに提供する蜂の巣なのだから。
そして、その循環系の要、或はピラミッドの頂点に君臨するのが、我らがご主人アメリカ合衆国なのだ。
そのような、日本の政治風土と社会の流れを、断ち切って<別の制度>構築を求めたのが、2009年8月の「総選挙」であった。
まさしく「非連続」の、別の日本を求めたのであった。
結果は、ご存知の通り。
なぜか。
なぜ「非連続」がもたらされなかったのか。
勿論、大多数の民主党議員達の無能のせいであるが、それは今は触れない。
最大の原因は、「国民の期待」を把握して居なかったから。
国民の望む物を理解していなかったから。
そして、自分達を過信し、官僚達に直ちに籠絡されてしまい、それに気づかなかったから。
そして、もう一つ。
『全体を一気に』
と言う事を、理解していなかったから。
これだけ「魔の巣窟」の様に利権と李技官系とが絡み合った「連続して来た」旧体制を改めるには、<急速>に<一気に>事を決する必要が有る。
八ッ場ダムしかり。
高速道路無料化しかり。
子供手当てしかり。
普天間基地移設しかり。
物事を進めようとすれば、すぐさまあちこちから、抵抗やら障害やらが噴出する。
その度ごとに立ち止まり、手直しを試みる如き対処療法に終止していれば、絶対に前進しない。
『一気に』
『急速に』
各方面からの、反対や抗議やサボタージュや、諸々がわき起こる暇も与えず、一気に「全部一度に」纏めて事を決する。
これでなければ、変革など決して行えないのだ。
その為には、理解力、決断力、実行力、調整力が、一度に求められる。
そして。
橋下徹と言う人物には、決断力と、<当面の>実行力とは、備わっている様に見える。
政界の片隅に巣食う「舛添要一」なる政治家が居る。
彼は、某亡国大学の「国際政治学者」から『電波芸者』に転進し、成功を収めていた。
TVタックルに出演していた頃の彼の分析は、70%程は正しかった。
この数字は、政治に絡む「専門家」のとっては、驚異的な数字であろうと考える。
見所が有ると、思わせる物が有った。
しかし、30%は読みを外していた。
その外す部分が、最も肝心な部分であったので、大成しないだろうと思ってみていた。
さらに転進して政界に入った物の、「見栄っ張り」と「人格の無さ」から、ほどなくマイナーな地位に転落して行った。
橋下徹という人物も、やや似たところが有る。
電波芸者で、才能の片鱗を見せていた。
ただ、舛添某と違って、分析力の正確さは<半々>でしかなかった。
しかし、「見栄っ張り」と言う部分は、舛添のそれとは別のタイプであるが共通している。
そして、舛添と違って「エリート」では無いところが、実行力を裏付けている様に思えるのだ。
ただし彼は、『走り出してから考える』様なところが有る。
走り出した方角が「正しい方角」で有れば、成果は大きいだろう。
しかし、誤った方向に突っ走ってしまう危険性と、裏表である。
「日本の全てを変える」
その為には、<スタート・ダッシュ>は欠かせない。
その点、橋下サンは、合格であろう。
<当面の牽引力>は、備わっている。
しかし、舛添程「ええ格好強い」でなくて良い分だけ、何をやらかすか解らない危険性をはらんでいる。
発想が、一面的だからだ。
熟考する事無く表面だけの判断で、走り出す。
そのような人物には、「真の改革」なんぞ、出来ません。
その彼を、有効に働かせる為には、「理解力」と「調整力」との補完作業が必要である。
その観点から言って、橋下小沢の連携は、最良の結果を産む事になるやも知れぬ、可能性を秘めていると思える。
調整力とは、旧来の「自民党的」なナアナアの行司役ではない。
強烈な、腕力の事だ。
言い換えると、『基本法』である。
正しい分析と状況判断とを以て、当面の牽引車を制御すれば、自ずと好結果を導き出せるであろう。
そこに、極めてな網の深い経験と知識とで、突っ走る牽引役の<方向舵>となり<制動器>となれば、鬼に金棒では有るまいか。
大局的に「目指す方向」が同じであれば…。
突っ走る為の「ルール」と「マニュアル」があれば。
「考えても走れない」らしい小沢一郎にとって、格好の起爆剤が見つかった、と言えるのでは有るまいか。。。
であれば良いが。
「走り出して」から制動を振り切って、勝手に暴走する牽引車では、行き先は地獄に違いない。
悩ましい。
しかし、私自身はこの人を、完全には信用していない。
「人気者なんだから中央に」
「アンタが大勝ちしたから中央は大混乱してるよ。こう言う時がチャンスなんだよ」
亀井静香は、(うつろな)上から目線ながら、慣れないもごまをする。
市長就任と同時に、VIP扱いと相成った。
▶自公は熱烈秋波、民主は労組に気兼ねして出遅れ(産經見出し)
> 「石原伸晃幹事長に大阪都構想について後押ししてもらい心強い!」
20日、自民党本部で谷垣禎一総裁ら執行部と会談した橋下氏の笑顔がはじけた。
>だが、実情は違った。慎重居士の谷垣氏は、大阪都構想の核心になかなか踏み込まず、見かねた西野陽副幹事長(大阪13区)が大声で背中を押したのだ。
>「他党はこれから検討するそうだが、ウチはすでに取り組んでます! 今日も議論したし、年内に報告します。スピード感を持ってやってますから…」
>谷垣氏も慌てて同調し、ひとまず協調路線を打ち出せた。曖昧模糊(もこ)とした自民党の実情は橋下氏に見透かされたに違いない。
>公明党の山口那津男代表も「しっかり議論していきたい。困ったことがあれば私が弁護します」とリップサービス。大阪都構想を検討する組織の初会合も21日に開く。大阪ダブル選での大勝を受け、自公の大勢は維新の会との協調路線にかじを切ったといえる。
>背景には民主党の支持基盤である労組の意向がある。自治労は大阪都構想に頑強に反対し、日教組も維新の会が大阪府議会に提出した教育基本条例案に激しく反発する。電力総連なども橋下氏の「脱原発」路線へのアレルギーが強い。日教組出身の輿石氏らがにこやかに握手するわけにはいかないのだ。
【産經新聞/12月20日(火)22時44分配信】
満面の笑みを浮かべた、谷垣総裁であったが、相変わらずの反応の<トンチンカン>ぶりを、露呈してしまった。
と言うより、大阪W選挙まで反橋下であった自民党が、風を感じるや「直ちに」手のひらを返す反応を示した、多くの旧世代政治家達の中で、むしろ「信念に忠実」だったのか、という見方は穿ち過ぎだろうか。
民主党は、当然「他人の人気」は気に入らない。
▶前原氏、大阪都構想に協力…橋下市長と会談(讀賣見出し)
>19日に就任した橋下徹・大阪市長は同日午後、民主党の前原政調会長と国会内で会談した。
>前原氏は「大阪府民と市民の民意は『都構想をやってみろ』ということだ。国に関わる問題なので、与党として協力できることは協力したい」と述べ、橋下市長が掲げる大阪都構想など大都市制度を検討する党内のワーキングチームを創設することを明らかにした。党の地域主権調査会内に20日、設置するとしている。
>前原氏は会談後、選挙などでの連携については「純粋な政策論でしか考えていない」と述べるにとどめた。
【讀賣新聞/12月20日(火)6時16分配信】
何事も、自分がご主人のつもりの連中は、「小人、学なり難く…」と言った雰囲気がアリアリと伺えて、面白かった。
当人の橋下サン一人が、既に「上から目線」が完全に板についている。
▶橋下大阪市長が2日目の永田町行脚 「議員の皆さんがどう動いてくださるのか期待」(FNNタイトル)
>政治アナリストの伊藤惇夫氏は「橋下さんがどこと組むかの選択権を持っている。橋下さんがむしろ面接をしてる側です」と話した。
>橋下市長は「有意義な1日でした。国会議員の皆さんがどのように動いてくださるのか、非常に期待しています」と述べた。
正しく、独り舞台。
>自民党の谷垣総裁は「ご就任おめでとうございます」、「大阪都構想というより、大都市問題を含めて、少し議論する必要があるんじゃないか」と述べた。
これに対し、橋下市長は「決して政令市全部を、なくしてほしいと言うつもりではないんです」と述べた。
>また、国民新党の亀井代表は「発信をすれば、いろんな党だってそうだけど、各省だってね、それにね、ぐーっと寄って来るんですよ」と述べた。
「そんな、また」と謙遜する橋下市長に、亀井代表は「いや、本当だよ、今のね。自信喪失にかかってるから、この中央は。そういう意味ではね」と話した。
>一方、みんなの党の渡辺代表は、橋下市長に対し、「扉をこじ開けちゃいましょうか」と語った。
【FNNニュース/12月21日(水)1時33分】
なんとまあ、みっともない程の「尻尾振り」での擦り寄り方か。
しかし、各党とも「橋下構想」を理解して、積極参加を申し出て来ている訳では無い。
ただただ、人気にあやかりたいだけ。
戦いを避けての迎合である。
おそらく、橋下サンのやりたい事の本質を見抜いているのは、この人だけなのでは有るまいか。
▶<橋下大阪市長>小沢元代表「古いもの壊して」 協力姿勢(毎日見出し)
>就任あいさつのために上京中の橋下徹大阪市長は20日午前、国会内で与野党幹部と相次いで会談し、「大阪都構想」への協力を要請した。
>橋下氏は11月の市長選で対立候補の平松邦夫前市長を支援した民主党幹部らとも面会。輿石東幹事長は「地域主権は民主党も言っている」と語った。一方、党大阪府連代表の平野博文国対委員長が都構想について「具体的に説明してもらうことが必要だ。いいものはいい、悪いものは悪い、とはっきりさせた上で議論したい」と注文を付ける場面もあった。
>新党改革の舛添要一代表とも会談。橋下氏が「都構想ぐらいの再配置ができなければ、道州制なんてできない」と指摘すると、舛添氏も「みんなで協力してオールジャパンで国のあり方を変えないといけない」と応じた。
>民主党の小沢一郎元代表は「古いものを壊してもらいたい。(地方自治法改正などの)基本法をまとめたものが必要だろう。協力したい」と述べ、橋下氏が求める法整備に前向きな意向を表明。
【毎日新聞/12月20日(火)11時59分配信】
先ず、小さな事ながら「毎日」は小沢一郎を、まだ<民主党幹部>と見なしているらしい。
それにしても、上述した通り、小沢以外の「民主党幹部」の対応のおかしさは、他の野党のそれとは対極に位置していながら、同じ様に滑稽である。
『古い物を壊す』
小沢のこの発言が、唯一橋下サンにとって「意味の有る」会談だった、部分であろうと思われるのだが。
▶小沢氏、橋下市長に「日本全体を一気に…」と(讀賣見出し)
>小沢氏との会談には、原口一博元総務相が同席した。会談で橋下氏は、「民意は古いしくみを壊すことを選択した。小沢さんの力を借りて、(都構想実現に向けた)法案の整備を後押ししてほしい」と要望した。
>小沢氏は「地方から日本を変えるため、民意は過去との『非連続』を期待したのだろう。民主党も2年前に国民に非連続を期待されたので、原点に戻らなければならない」としたうえで、都構想実現に向け、「(地方自治法改正など)基本法をまとめたものが必要で、自分たちも協力したい。日本全体を一気に変えることも必要だ」と応じたという。
【讀賣新聞/12月20日(火)14時55分配信】
原口一博が同席した意味は、まだ計りかねている。
しかし、両者の間で交わされた会話は、既に本質を解り合っている者同士のそれであった。
>「民意は古いしくみを壊すことを選択した。小沢さんの力を借りて、(都構想実現に向けた)法案の整備を後押ししてほしい」
与党の<幹部>とは言え、何の実権も無い小沢一郎に対しての、この発言。
それに対しての、小沢一郎の返答も、他の面々との会談で出て来た発言とは、全く違っている。
>「地方から日本を変えるため、民意は過去との『非連続』を期待したのだろう。民主党も2年前に国民に非連続を期待されたので、原点に戻らなければならない」
>「(地方自治法改正など)基本法をまとめたものが必要で、自分たちも協力したい。日本全体を一気に変えることも必要だ」
昨日、新橋駅前での「蓮舫」大臣の街宣に対しての「大ブーイング」の意味は、まさにここに有るのだ。
『国民は、過去との<非連続>を民主党に求めた』
そして、見事なまでに裏切られた。
約束は、完膚なきまでに叩き潰されてしまった。
民主党自身の手によって。
約束違反、ここに極まれり、である。
それが「永久に」理解出来ない民主党議員達には、明日は無い。
そして、肝心なのが次の点である。
『基本法をまとめたものが必要』
『日本全体を一気に変えることも必要』
日本全体を変える。
これが、何をさておき、今の日本に一番必要な事である。
これ以上重要な物は無い、と断言して良い。
官僚制度。
官僚と政治との関連性。
官僚と財界との関連性。
官僚と政治と財界とアメリカとの関連性。
これらの要素が複雑怪奇に絡み合った「女郎蜘蛛の巣」が、日本の支配体制である。
そこに、国民の方に向けられた視線は、存在しない。
官僚制度は、財務、司法、建設、厚生、福利、産業、教育、その他日本社会の構成要素の総てを蝕み、浸食し、腐らせている。
その絶望的社会構造を「改める」には、残念ながら、並大抵の努力や実行力では、不可能と言えよう。
そして、それを「実行する必要が有る」事自体が、残念ながら、理解されていない。
政治家にも。
官僚にも。
当然、官僚は「既得権」を失いたく無いから、そんな発想を持つ筈も無い。
政治家は、その官僚達の手のひらの上で踊っているだけの存在なので、そのような発想に至る訳も無い。
よしんば、そんな志を抱いていたとしても、手のひらに乗せている官僚達によって、直ちに籠絡されてしまう。
それでも、そのような事を実行しそうな政治家が、万一現れたら、その政治家は、あらゆる官僚制度の武器を総動員されて、政治家生命を奪われてしまうのだ。
その、障壁の大きな後ろ盾が「財界」である事は言うまでもない。
官僚組織の「甘い蜜」をふんだんに提供する蜂の巣なのだから。
そして、その循環系の要、或はピラミッドの頂点に君臨するのが、我らがご主人アメリカ合衆国なのだ。
そのような、日本の政治風土と社会の流れを、断ち切って<別の制度>構築を求めたのが、2009年8月の「総選挙」であった。
まさしく「非連続」の、別の日本を求めたのであった。
結果は、ご存知の通り。
なぜか。
なぜ「非連続」がもたらされなかったのか。
勿論、大多数の民主党議員達の無能のせいであるが、それは今は触れない。
最大の原因は、「国民の期待」を把握して居なかったから。
国民の望む物を理解していなかったから。
そして、自分達を過信し、官僚達に直ちに籠絡されてしまい、それに気づかなかったから。
そして、もう一つ。
『全体を一気に』
と言う事を、理解していなかったから。
これだけ「魔の巣窟」の様に利権と李技官系とが絡み合った「連続して来た」旧体制を改めるには、<急速>に<一気に>事を決する必要が有る。
八ッ場ダムしかり。
高速道路無料化しかり。
子供手当てしかり。
普天間基地移設しかり。
物事を進めようとすれば、すぐさまあちこちから、抵抗やら障害やらが噴出する。
その度ごとに立ち止まり、手直しを試みる如き対処療法に終止していれば、絶対に前進しない。
『一気に』
『急速に』
各方面からの、反対や抗議やサボタージュや、諸々がわき起こる暇も与えず、一気に「全部一度に」纏めて事を決する。
これでなければ、変革など決して行えないのだ。
その為には、理解力、決断力、実行力、調整力が、一度に求められる。
そして。
橋下徹と言う人物には、決断力と、<当面の>実行力とは、備わっている様に見える。
政界の片隅に巣食う「舛添要一」なる政治家が居る。
彼は、某亡国大学の「国際政治学者」から『電波芸者』に転進し、成功を収めていた。
TVタックルに出演していた頃の彼の分析は、70%程は正しかった。
この数字は、政治に絡む「専門家」のとっては、驚異的な数字であろうと考える。
見所が有ると、思わせる物が有った。
しかし、30%は読みを外していた。
その外す部分が、最も肝心な部分であったので、大成しないだろうと思ってみていた。
さらに転進して政界に入った物の、「見栄っ張り」と「人格の無さ」から、ほどなくマイナーな地位に転落して行った。
橋下徹という人物も、やや似たところが有る。
電波芸者で、才能の片鱗を見せていた。
ただ、舛添某と違って、分析力の正確さは<半々>でしかなかった。
しかし、「見栄っ張り」と言う部分は、舛添のそれとは別のタイプであるが共通している。
そして、舛添と違って「エリート」では無いところが、実行力を裏付けている様に思えるのだ。
ただし彼は、『走り出してから考える』様なところが有る。
走り出した方角が「正しい方角」で有れば、成果は大きいだろう。
しかし、誤った方向に突っ走ってしまう危険性と、裏表である。
「日本の全てを変える」
その為には、<スタート・ダッシュ>は欠かせない。
その点、橋下サンは、合格であろう。
<当面の牽引力>は、備わっている。
しかし、舛添程「ええ格好強い」でなくて良い分だけ、何をやらかすか解らない危険性をはらんでいる。
発想が、一面的だからだ。
熟考する事無く表面だけの判断で、走り出す。
そのような人物には、「真の改革」なんぞ、出来ません。
その彼を、有効に働かせる為には、「理解力」と「調整力」との補完作業が必要である。
その観点から言って、橋下小沢の連携は、最良の結果を産む事になるやも知れぬ、可能性を秘めていると思える。
調整力とは、旧来の「自民党的」なナアナアの行司役ではない。
強烈な、腕力の事だ。
言い換えると、『基本法』である。
正しい分析と状況判断とを以て、当面の牽引車を制御すれば、自ずと好結果を導き出せるであろう。
そこに、極めてな網の深い経験と知識とで、突っ走る牽引役の<方向舵>となり<制動器>となれば、鬼に金棒では有るまいか。
大局的に「目指す方向」が同じであれば…。
突っ走る為の「ルール」と「マニュアル」があれば。
「考えても走れない」らしい小沢一郎にとって、格好の起爆剤が見つかった、と言えるのでは有るまいか。。。
であれば良いが。
「走り出して」から制動を振り切って、勝手に暴走する牽引車では、行き先は地獄に違いない。
悩ましい。
旅行記も楽しいですが、ネコ画像は大好きですが、それ以上に政治に対する熱い思いが伝わってくる記事が良いですね。
私は橋下さんに期待する一人です。
暴走を危惧されているようですが、今のところブレーンに官僚出身の改革派である堺屋氏と古賀氏がいるので心配はしていません。むしろ期待度が大幅にアップしています。今後意見の相違からこれらの人たちと袂を分かつようになってしまうようなことがあれば大変危険になるとは思うのですが・・・。
主力の自民民主が『戦いの後』(現在の状態)を考えていてさっぱり動かない。
真面目に戦ったのは石田三成とか大谷吉継など小大名だけで後は高みの見物。今回は共産党程度では勝敗の行方は始めから判っていた。
維新の意味は、過去の理想的な政治体制を今に打ち立てることであり、橋下撤ですが、地方自治との考えではなくて会見ではっきりと『統治機構の改革』だと言い切っているのですが誰も批判しない。
上から目線も極まれり。
都構想ですが単なる口から出まかせのパフォーマンス。彼の持論は道州制なのですが、これとの整合性が何も無し。勿論説明も無い。
そもそも3年前の知事への立候補自体が、インチキ臭い。
あれは三流タレントのキャリア(ギャラ)アップが目的の不真面目なもので、知事就任時の府職員に対する訓示では、『職員のキャリアアップ』を語るが、その目的が転職時のギャラの話なのです。
私は4年間の任期満了まで絶対に政治家をしていないと断言していたのですが、3年半も良く持ったものです。
今回も立候補の意志はなく候補が2人出れば自分はタレント復帰を考えていたが誰一人も手お上げない。
口は災いの元で、平松市長を叩き過ぎて今回出たくも無い市長選に出馬する羽目に陥る。
タレント時代には年収が3億円程度だったが政治家では一桁低いのですよ。
半年か1年程度の短期の辞任も大いにある得る話ですね。
小泉純一朗は三流政治家が二流タレントの真似事で思わぬ大成功した話ですね。
騙された国民こそいい迷惑です。
橋下撤は三流タレントが政治家の真似をしたら、二匹目のドジョウがいたと言う、もっと馬鹿馬鹿しい話ですね。
橋下撤の都構想が本当に良いなら、(大阪都ではなくて)今頃は東京都以外にも世界で多くの都市が採用していますよ。
◎わざわざ不便な港区に新市庁舎を移動しようとしたが、それが出来ず却って百億円をドブに捨てた。 ◎府の財政赤字を減らすどころかかなり増やした。 ◎全小学校の運動場の芝生化や教室の空調化をブチ上げたがなにも手つかず。 ◎港区に天然ガス発電所をる予定の敷地をキャンセルして、カジノ場などを造ろうとしている。マカオやラスベガスの観光地であればお客もその気分になってくれるが忙しい商売の街で誰が散財してくれるのか? ◎関西空港に米軍基地を誘致するなどと言いだしTPPにも賛成で、自主独立放棄でかなりの隷米派。 ◎ほとんどの政策が単なる思いつきで信念、哲学はなく、そのうち石原都知事の一千億円以上の損失を残してヤンペだとケツをまくるのは目に見えている。
橋下徹の人物評より小沢一郎さんの人物評の方が的確で笑っちゃいました。
ご愛読の由、感謝申し上げます。
私は、やはり橋下サンは、余り良い意味では無く要注意です。
彼の地金が見えて来るのが何時になるか、おっかなびっくり観察しています。
ただ、石原慎太郎と「同調」しているのが、余計に気になる要素です。
お代は、見てのお帰りに…なんて悠長な事は大阪人にとっては言ってられないでしょうが。
常のTBにも、多いに感謝です。
実は、私も同じ様に書きたかったのですが、随分オブラートにくるんでしまいました。
まあ、「都構想」だけで言えば、県では実質的に予算が回らず、市の力が強かった事に気がついて…。
パリも「市」=「県」ですので、『都』みたいな物ですから、私自身には余り違和感は無いのですが。
ただ、あの口から出任せが、余りにもいい加減な事は、多いに??です。
本気で小沢が指導出来れば。。。渡る瀬もありかと、注視しています。
初めまして、でしょうね。
<蛇足>の部分は、分っておりますが敢えて書きませんでした。
ただ、本文中にも書きました通り、「行動力」にタイムラグが無い事は、買っています。
正しい方向に動けば、役に立つと思います。
やはり「基本法」が必要ですね。
ジェネラルでは無く、尉官の器です。
でも、今の閉塞感と危機を切り抜ける為の<起爆剤>になれれば、と。
コメントありがとう御座いました。
「笑って」頂けたら、幸いでした(*^_^;)
今後も、コメントお待ちして居ります。