あまちゃんの カタコト中文日記

中国・杭州がえりのライター助手、日々のいろいろ。

♬風さんを遠〜く感じた神戸の夜(藤井風ライブレポ2)

2021-11-13 | DJ(おもに中文歌)


往年の二枚目俳優・中島久之?ちゃうて〜

〜前回のつづき〜
神戸ワールド記念ホールのドアをくぐったその瞬間から、白い靄(もや)が立ち込めていた。会場内(演出効果)から漏れているのだろう。
定刻の7時ー バンドメンバーが舞台に現れる気配はまだない・・・。

★ライブは約5分遅れで、風さんのサックス演奏で始まった。演奏するスローナンバーはその名も『風よ』。
サックスも吹けるとは聞いていたが、なかなかの腕前だ(英語と同じく”おとん”に習ったとかなんとか)。
途中からバンドメンバー(ドラム、ギター、ベース)も加わり、サックスはいつも風さんが歌うメロディライン(ボーカル譜)を丁寧になぞるかのような演奏。

★風さんの衣装。カーキ色のジャケットスーツ(インナーは白Tシャツ)。上衣と共布のパンツはダボッとして裾がキュッと細いもんぺ風スタイル(サリエルパンツというのかな?)。これはカッチョいい、身長181cmの風さんだから似合うスタイルともいえる。(昨年の武道館ライブのパジャマっぽいスーツも斬新でよかったけど)

★2曲目はアーバンなスローナンバー『調子のっちゃって』。歌の1曲目はスタンドマイクで。舞台上の風さんと、正面の大スクリーンに映るアップの風さんを両方みながら、ちょっと落ち着かないボク。スクリーンをみながら聴いていると「ありゃ、タイミングずれてる」「まさか口パク?」。
一瞬、風さんを疑ってしまう。「そ、そんな~ 1曲目から歌わんなんて」。
うん、まさかそんなことあるはずないと気持ちを立て直す。
後ろの2人組から「0.5秒くらいズレてる」という声が聞こえてくる。
あとで調べると、こういう音ずれ現象は「レイテンシー」とも言われ、ライブ会場ではよくあるらしい。また舞台上の歌や演奏と、聴衆がスピーカーから聞く音にも微妙にズレが生じるとか。なるほど、納得。
それにしても風は美しい。絵になる。カッコよすぎ。もち、それなりにメイクもしてるやろうけど。

★3曲目のせつないバラード『優しさ』はピアノ弾き語りで。「見えへん!」 ちょうどピアノの位置が舞台脇の鉄柱のせいで死角に。しゃーない。(中盤に披露した名曲『帰ろう』もピアノオンリー。しかもスクリーンに映らず、残念T_T)

★最初のMC。バリバリの岡山弁で「よう来てくれはりました~」「雨もよう降っとったし」。
ドテッ、、。さっきまでのカッコいい人とは別人? 別人格? と思わせるこのギャップ。でも思わずニヤリ、ホッとさせられる温かい喋りが健在でホッ。

この日は木曜日。今ツアー初めての平日ってことにも言及。(平日やのによう来てくれたなぁ~ てなノリ)
「神戸は岡山とはすぐ隣じゃけん」
「知り合いも何人かおるし」

また、他の会場(ex大阪城ホールなど)に比べて、「ここはキャパが小さい」ことにも触れていた。
(キャパが小さいからみんなとの距離も近いし、熱気が伝わってくる・・・みたいな)
ふだんから英単語を多用する風さん。次のMCの際、「わし、さっき”キャパ”言うたけど、意味わかったかな? キャパシティー=収容人数のことじゃけ~」と会場を笑わせる。

★4曲目『きらり』。曲紹介で「きっと次の曲はみんなも好きなはず~ きらり」で演奏開始。
ホンダ車のCM曲、いわば出世作。このPVのために一ヶ月かけてマスターした”きらりダンス”を披露。途中から白ずくめ衣装の男性ダンサーが5人加わる。彼らは遠目にみるとジャニーズjr.か織田信成のよう。大柄な風さんのせいで”5人のこびと”にも見えてかわいらしい。
2曲はさんで・・・
★『罪の香り』。ダンサーはいないが舞台狭しとよく動き、♬抜き足、差し足、忍び足~の歌詞にあわせるようなステップも(笑)。

いろいろ省略しまして・・・
★『特にない』『青春病』。今宵のライブ、この2曲を聴いている時がいちばんシアワセだったかも。
ふとアリーナ席を見下ろすとー 『青春病』サビの腕ふりダンスをほぼ全員やってるじゃーないですか! みんなPVみて覚えているんだ。それじゃ~ボクもと 共に腕ふり、ああ楽し。

★バンドメンバー紹介。風さん本人が鍵盤なので、あとはベース・ギター・ドラムといたってシンプルな構成。
*風さんに「このバンドのバンマス(バンドマスター)」と紹介されたベーシストさん。PVでは綾野剛にみえたが、実際に喋るお姿はチャゲさん風やった(ゴメン)。
*やはりPVでおなじみのドラマ―さん。帽子のせいか戦場カメラマン(渡部陽一さん)にそっくり!
*あとギタリストさんだけPVと違う人だったが、自己紹介トークでは一番名前をアピールしておられた。

驚いたのは、どのメンバーも「こんなすばらしいアーティスト・風くんと一緒にできて嬉しい」という発言をされたこと。「ちょっと、フツーそこまで言わせるか!?」

★次に風さんは若手ダンサーたちを紹介。ダンサーをここまできちんと紹介するライブは初めてかも。5人をそれぞれ紹介し、バンドメンバーと同じようにワンフレーズ、渾身のダンスを披露していた。長いツアー、ともにしてきた大事なメンバーだもの。当然っちゃ当然。

アンコールはなかった。1stアルバムの11曲+その後発表した3曲の計14曲、約90分。
シアワセな時間だった。

ただ、デビューして間もない(2年め?)の風さんはライブツアーも2回目。
過去30年あまり、あまたのコンサート&ライブを観てきたボスちゃんに言わせると、
ライブならではの新たなハッケンや収穫は特になかったという。
それはなぜ? 考えられるのは・・・

*ほぼCD音源に忠実に演奏しているから。
*すでにYouTubeで風さんのライブを一部体験しちゃってるから。
何よりYouTubeで繰り返し観た、聴いた、弾き語り”Free”Liveの衝撃が大きすぎたんだ。そうに違いない。

ボクが感じたのは、ナマで見た風さん(もう風クンと慣れ慣れしく呼ぶのはよすよ)があまりにカッコよすぎたせいで、同じ空間にいて距離は近いはずなのに「彼はしょせんスター。遠いお人や~」と思ってしまったこと。さみしいけど、これが現実。
YouTubeだと、あまりにも身近で“親戚のにいちゃん“と勘違いしてしもたんかな。

それでは最後に大大だいすきな『特にない』で〆ます↓
Tokuninai

ライブでは「みんなで”指パッチン”してな、メンバーに合わせて。わしみたいにできひん人は手拍子でもええよ」と言ってた風さんでちた。

(ほろ苦ライブレポはいじょー♬)
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