KOfyの「倍行く」人生

バイクで人生を“2倍”楽しみたい。勝手気ままな日記代わりの備忘録。

三毒の煩悩「貪欲(とんよく)、瞋恚(しんに)、愚痴(ぐち)の心」

2006年08月08日 | 世の中あれこれ
目先の利害得失に追われ、じっくりと「真実・真心」を遂行する心が企業や個人で弱くなってきたように思う。
テレビで三毒「貪(むさぼり)瞋(いかり)痴(おろかさ)」という言葉に興味を持ち調べた。

ある方の講演記録より抜粋させていただきました。
 煩悩とは私たちを「煩わせ、悩ませるもの」である。それを108つ持っているから108の煩悩といわれる。除夜の鐘を108回鳴らすのも、108の煩悩からきている。今年一年、おさえようと思ってもおさえられない煩悩によって、いろいろと悩み苦しんできた。来年こそは、少しでもこの煩悩が静まり、平穏な生活ができるようにとの願いを込めて除夜の鐘を108回鳴らすのである。

 108つある煩悩の中でも、特に大きなものが3つある。これを「三毒の煩悩」という。私たちを苦しめる猛毒を含んでいるから三毒といわれるのである。その3つとは貪欲(とんよく)、瞋恚(しんに)、愚痴(ぐち)の心である。

<貪欲(とんよく)>
貪欲とは一口で言えば「欲」の心のこと。この欲の心に5つあるので「五欲」と教えられている。五欲とは、「食欲」「財欲」「色欲」「名誉欲」「睡眠欲」の5つである。

1.食 欲
少しでもおいしいものを食べたい、飲みたいという欲である。そしてそれがかなわずに苦しむ。
2.財 欲
なければないでお金が欲しい。あればあるでもっとお金が欲しい。使い切れないほどお金があってもまだ欲しい。死んでいく時、何一つ持っていけないのに、まだ欲しいまだ欲しいと悩む。
3.色 欲
男女の欲のこと。男ならどこかに素敵な女性はいないかと思い、そのためにいろいろと悩む。女性も同じである。求めても求めても好きな人と一緒になれず苦しむ。たとえなれたとしてもその満足は続かない。
4.名誉欲
自分をよく見てもらいたいという欲。ほめられたい。カッコイイと言われたい。悪口言われたくない。悪く見られたくないという心。
5.睡眠欲
とにかく少しでも寝ていたいという欲。

 以上みてきたように、欲の心には際限がない。底無しである。もっともっとと広がっていく。だからこれで満足ということもない。
人間は死ぬまで「よく思われたい」という名誉欲で動かされている。よく見てもらいたいという心しかない。

<瞋恚(しんに)>
 これは、欲の心が邪魔されたときに出てくる心。腹が立つ心である。自分の思った通りにならない時に腹が立つ。自分の欲を邪魔した者に腹が立つ。たとえば大勢の人の前で恥をかかされたり、プライドを妨げられるのは、名誉欲が邪魔されたわけである。好きな女性を奪われて腹を立てるのは、色欲が邪魔されたからである。ねむたい時に起こされると腹が立つのは、睡眠欲が邪魔されたからである。私たちが生きていくということは、欲を満たそうとするか、それを邪魔されるかのどちらかなので、「欲」と「怒り」は交互にやってくるといわれるのである。

<愚痴(ぐち)>
 これはまさるをねたむ心。憎む心。うらむ心。人の不幸を見るとおもしろく思う心。だから醜い心。自分よりもきれいな人を見ると、心おだやかではなくなる心。自分よりもすぐれた人がいるとおもしろくない心。常に自分が一番でありたいと思っている心。幸せな人を見ると、口では「幸せですねー。よかったねー」と笑顔で言うが、腹底ではけ落としている。反対に不幸な人を見ると、口では「お気の毒にー。大変ですねー」と困った顔で言うが、腹底には何かほのぼのとしたものがないだろうか。これを仏教では「心口各異」という。つまり心で思っていることと、口で言っていることがそれぞれ異なっているのである。




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