隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0668.みずほ荘殺人事件

2005年10月20日 | 本格
みずほ荘殺人事件
読 了 日 2005/10/20
著  者 仁木悦子
出 版 社 角川書店
形  態 文庫
ページ数 306
発 行 日 1979/12/20
書肆番号 0193-145403-0946(0)

 

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和35年から52年にかけて発表された作品6作を収めた短編集。
このところ、著者の作品を出来るだけ間にいれて読むようにしているが、読めば読むほど、今は亡きこの著者の探偵小説への思い入れのようなものが伝わってくる。
著者がデビューした頃、松本清張氏の「点と線」や、「眼の壁」も発表されて、それまで探偵小説と呼ばれていた文学は、推理小説と呼ばれるようになっていった。仁木悦子氏の作品は、従来の探偵小説に見られる暗い恐怖感といったものが無く、普通の人々の普通の生活の中から発生した事件を明るく描くことで、推理小説と呼ばれるに相応しい印象を読者に与えた。しかし、僕はあえてこの作者を探偵作家と呼びたい。

 

 

初出誌一覧
# タイトル 紙誌名 発行月・号
1 みずほ荘殺人事件 宝石 昭和35年1-2月号
2 老人連盟 小説現代 昭和43年3月号
3 あの人はいずこの空に 小説サンデー毎日 昭和46年1月号
4 死を呼ぶ灯 小説現代 昭和50年10月号
5 最も高級なゲーム 幻影城 昭和52年2月号
6 肌さむい夏 小説現代 昭和52年10月号

 

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