隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0300.光の帝国

2002年12月03日 | ファンタジー
光の帝国 常野物語
読了日 2002/12/3
著 者 恩田陸
出版社 集英社
形 態 文庫
ページ数 283
発行日 2001/06/06
ISBN 4-08-747242-6

 

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サブタイトルにある常野物語の常野とは?読み始めるとだんだん判ってくるのだが、不思議な能力を持つ一族が住むところで、そこに住む人たちを常野一族と言うらしい。自分たちの出所を隠して、市井の人々の中で、ひっそりと暮らす彼等の行きつく先は?

春田光紀は小学4年生の後半、ある時同じクラスの少女が、百人一首を全部暗記しているというと、クラスのみんなが「すげえ」と驚いて賞賛した。
光紀は何でそんなことで褒められるのか納得できないでいる。彼は、江戸時代までの日本の古典を全部暗記していたからである。ただ、両親からは、くれぐれも周囲には黙っているように、と言われているのだ。
ある日、近所の老人が光紀と姉の記実子の前で、心臓発作で倒れた。記実子が人を呼びに行っている間に、光紀は老人から彼の人生のすべての出来事が発せられたように見えたのだった。(大きな引き出し)

こうした、不思議な能力を持ち、方々に散らばっている一族のエピソードが語られるストーリーで、不思議な能力は様々だが、行き着くところは、人の優しさ、愛、あるいは夢?

 

初出誌(小説すばる)
# タイトル   発行月号  
1 大きな引き出し   1994年12月号  
2 二つの茶碗   1995年3月号  
3 達磨山への道   1995年6月号  
4 オセロ・ゲーム   1995年7月号  
5 手紙   1995年9月号  
6 光の帝国   1995年12月号  
7 歴史の時間   1996年7月号  
8 草取り   1997年5月臨時増刊号  
9 黒い塔   1997年1月・2月号  
10 国道を降りて   1997年5月号

 

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