隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1748.シャーロック・ホームズ最後の挨拶

2017年06月11日 | 本格
シャーロック・ホームズ最後の挨拶
HIS LAST BOW
読 了 日 2017/06/11
著  者 コナン・ドイル
出 版 社 新潮社
形  態 文庫
ページ数 310
発 行 日 1955/04/15
ISBN 4-10-213409-3

 

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曜日(6月8日)から始まったLPGAツアー、サントリーレディスオープンは好調を継続する、韓国キム・ハヌル選手がトーナメントリーダーを維持しながら、最終ラウンドを回っている。
続く堀琴音選手が2打差の13アンダーで、こちらもいつ初優勝を勝ち得てもおかしくない成績で、力強いプレーを続けている。幸いに好天が4日間のトーナメントの戦いを支えて、上位の混戦が誰もが優勝の栄冠を勝ち得てもおかしくないプレーぶりを示す。
宮里藍選手の引退声明が発表されて、初めてのトーナメントに多くのギャラリーが神戸の六甲国際ゴルフ倶楽部に詰め掛けて、彼女の一挙手一投足に注目ながら熱い声援を送る。フジテレビ系列のテレビ中継もそうした宮里選手の動向を伝えるべく、4日間にわたる協議の模様を伝えている。
今回の競技は上位で活躍する選手に、若手選手の活躍が見られて、いよいよ世代交代の時を迎えたか、という状況を占めした。この後16時からのテレビ放送を、誰が優勝するのかワクワクする胸の内を抱えながら、待ち構えている。

 

 

古典ともいえるこうした名作を、好きな時に好きなだけ読めるという時代が来るとは、若い頃実感として持ったことがなかったが、自分で働いて収入が得られるようになったら、と夢のような感覚でいたことが懐かしい。高校に入学した当時の話だから、60年以上も前のことだ。
ところが今になって思えば、人間の欲とは果てしのないもので、いやいや僕だけのことかもしれないが、いざそうした時が来てみれば、金の使い道は数えきれないほどあって、本に対するわずかな出費もままならなくなるとは、想定外のことだった。
まあ、今では図書館を利用することで、読みたい本のほとんどは借りることが出来るから、貧乏人の僕にはまことにありがたいことだが、一方で子供の頃に味わった、所有する喜びは失った。なけなしの小遣いをはたいて買った文庫本を開いた時の、手の感触やインクの匂い、そうしたあの頃の感覚を味わうことは、もうこの先ないだろう。
そんなことを考えると、ちょっぴり寂しいような気もするが、そんなところが僕の欲張りなところだろう。“足る”を知らなければならない。

 

 

ってしまえば極々簡単なことだ。だが、その簡単なことが悲しいかななかなかできないのが凡人なのだ。
11月2日で78歳を迎えるという歳になっても、いろいろと欲望は衰えることを知らない。この読書記録にしてもそうだ。当初は「70歳までに500冊のミステリーを読もう」と始めたものが、それが達成できると目標は1000冊に代わり、次には80歳2000冊へと大きく膨らんでいく。
まあ、そうした一つの目標を持つことが、大げさに言えば生きがいとなって毎日の暮らしを豊かにする。そんな自分に都合のいいことに繋げるのも、欲望の裏返しかもしれない。
それでも、遙か昔のささやかな読書体験が、懐旧の情を伴って今の読書生活を、少しでも豊かにする?というのか。いやいや、心の癒しになって、何回目かの再読だが、このシャーロック・ホームズの冒険譚は、読む都度忘れていた感動を再び呼び起こして、今は亡きイギリスの名優ジェレミー・ブレッド氏の名演をも、よみがえらせるのだ。
多くの原作を忠実に画面に映し出したドラマは、原作の面白さをより一層楽しませて、何度でも読み返させる機会をこれからも持たせるだろう。

 

収録作と原題
# タイトル 原題
1 ウィステリア荘 Wisteria Lodge
2 ボール箱 The Cardboard Box
3 赤い輪 The Red Circle
4 ブルース・パティントン設計書 The Bruce-Partinton Plans
5 瀕死の探偵 The Dying Detective
6 フランシス・カーファックス姫の失踪 The Disappearance of Lady Frances Carfax
7 悪魔の足 The Devil’s Foot
8 最後の挨拶 His Last Bow

 

 

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