風よ ヴェトナム | ||
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読了日 | 2002/8/23 |
著 者 | 平岩弓枝 | |
出版社 | 新潮社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 326 | |
発行日 | 2000/12/01 | |
ISBN | 4-10-124113-9 |
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御宿かわせみ(270.参照)から平岩作品が続き、ちょっと間を空けてまた平岩作品に戻ってきた。 平岩弓枝氏に限らないのだが、いいなと思う作家の作品は、次々と読みたくなるのだ。 だが、出来るだけ幅広く読みたいという気持ちも有るので、間に他の作家の作品を挟んだりして読んでいるが、何故か平岩氏の作品を読むと、 郷愁のような不思議な感覚が呼び覚まされるようなのだ。
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この作品には、ヴェトナム人の血を引く二人の日本女性が登場する。 それぞれ職業を持った女性たちの、軽やかな生き方の裏に潜む、重い歴史を引きずった様が描かれている。
舞台照明を仕事にしている大友健は、妻を亡くし小学4年生の娘を持つ男やもめで、親の家に同居している。
ヴェトナムのハノイで上演されることになった新作能の舞台照明を仕事を依頼された大友は、ヴェトナムのホーチミン市に姉夫婦が在住していることから、 スタッフの食事などを姉に頼むつもりだった。
ヴェトナムを訪れた大友の前に、二人の女性が現れた。デザイナーのヒロ・聖子と、日本料理店の梅本千尋だった。千尋はミス・サイゴンの娘だと姉は言った。
ミステリー味は薄いものの、海外を舞台に据えた平岩作品には惹かれるものがある。
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初出(小説新潮 1996年8月号~1997年10月号)
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