今の時代に、ここまでベタベタな王道ストーリーというのは、実話をもとにしているという設定があってこそ成り立つのだろう。
当然映画ならではの脚色はあるが、ゲームプレイヤーからプロのレーサーになるという発想が度肝を抜かれる。ゲーム機が日本国内を主力マーケットとしていたら、こんな発想は出なかっただろう。今では日本マーケットがおまけになってしまったが。
レースシーンに、ところどころゲーム的な演出のある遊び心が面白く、スポコンものとしても、秘められた実話ものとしても、ゲームの映画化としても、どの視点から切り取っても、作品として完成しているところが素晴らしい。