プライベートバンカー 驚異の資産運用砲

2018-08-26 01:33:08 | Book
金融規制の低い海外には富裕層向けの金融商品があるという身も蓋もない事実を赤裸々にする。
しかし、資産を形成するまで(お金のない時)は福祉の整った日本に住み、資産ができたら節税のために海外移住するというのは、福祉のタダ乗りなので規制しないとダメだろう。

プライベートバンカー 驚異の資産運用砲 (講談社現代新書)
杉山 智一
講談社
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13の理由

2018-08-22 11:08:15 | Book
Netflix版のドラマを観た後に読んだ。正直、原作のメッセージをかなり意図的に変えていると感じた。
どらちも、感受性が強すぎるために普通の人以上に傷つく少女が、周りの人々の心無い態度や無関心により負の連鎖に陥って抜け出せなくなって自殺するという話は変わらないが、ドラマでは完全に悲劇のヒロインとなってしまっている。
ハンナ・ベイカー役のキャサリン・ラングフォードがあまりにも魅力的すぎるため周りがほっておくとは思えないし、クレイをヒーロー化してハンナの自殺の原因を追求して悪いやつの責任を明確にするというのは、原作から感じるやるせなさやどうしようもなさ、こういった状況に対応することへの難しさを減じてしまっている。
特に、追い詰められたハンナが、自分を罰するためにあえて自分を傷つけさせるという絶望感が、単純にブライスの卑劣な行為によってもたらされたと変更してしまったのは、最近のMeToo運動の影響なのか。
この作品の良さは、たとえハンナに全面的に共感できなくとも、実際にハンナのように感じる人が実在し、もし、身近にハンナのような人がいたら手を差し伸べて欲しいという作者の願望なのではないか。Netflixのシーズン2の法廷劇は本当に作者が伝えたいメッセージなのだろうか。
ドラマ版を観た人は原作は必読であり、もし、ドラマ制作者が原作にも興味をもってもらいたいと、あえて面白く作ったということであれば大成功といえる。

なお、翻訳は地の文と、ハンナの音声の区別がつきにくく、もし、重版するなら改善して欲しい。

13の理由
13の理由
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ジェイ・アッシャー
講談社
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赤い靴

2018-08-18 21:42:58 | Book
大山淳子の作品は読んだことがなかったが、文章が読みやすく一気に読める。
軽井沢の別荘で母親を殺された少女が、山に住み着いていた教養のある老人に拾われ、野生の知識と人間社会を生き延びるスキルを身につける。そして10年後、老人の死とともに山を降り、母親を殺した犯人と対決する。
著者プロフィールによると元は脚本家志望だったとのことで、映画の原作本のようで、人物像や舞台をイメージしやすいが、山中での修行パートに比べ、山を降りた後の復讐パートのボリュームが少ない。
主人公の少女の人物像が魅力的なのだが、身につけた超人的なスキルを披露する場面が少ないのがもったいない。
真犯人はよくあるパターンですぐにわかるが、一連の事件終了後のエンディングが爽やかで良い。
二年後、18才になった清原果耶主演で映画化して欲しい。

赤い靴
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大山 淳子
ポプラ社
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万能鑑定士Qの事件簿VIII

2018-08-18 21:41:10 | Book
台湾の観光地を舞台にしたロードムービー型エピソード。
淡水技術のネタはいまひとつだが、台湾の観光ガイドとしても楽しめる。

万能鑑定士Qの事件簿VIII (角川文庫)
松岡 圭祐
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万能鑑定士Qの事件簿VII

2018-08-18 21:37:35 | Book
万能鑑定士の凜田莉子がファッション雑誌編集部に秘書として入社し潜入捜査する。
秘書としての有能っぷりの描写が面白い。
金の延べ棒の贋作トリックは単純すぎていまひとつ。

万能鑑定士Qの事件簿VII (角川文庫)
松岡 圭祐
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト

2018-08-14 20:20:47 | Movie
前作のラストから続く続編で、レベッカ・ファーガソンがレギュラーメンバーに加わり、頼りないベンジーと有能なイルサの絡みが良い。
ストーリーが複雑で、一回見ただけではCIAの絡みが良くわからなかった。M.I.シリーズは、初見よりも何回か観たあとの方が面白いので、本作も何回かみればより面白さが理解できそうだ。
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シャーロック・ホームズ対伊藤博文

2018-08-12 09:47:51 | Book
千里眼の松岡圭祐によるホームズパスティーシュ。
タイトルからはトンデモ作に思えるが、いい意味で期待を裏切り真面目にリアリティを持たせた良作。
最後の事件の後、身を隠すために日本に来たホームズが、欧州留学時代に知り合った伊藤博文と共に、ロシア皇太子を切りつけた大津事件の真相に挑む。
ホームズらしい推理術と、松岡圭祐流の伏線を張り巡らせたどんでん返しとがうまく絡み合い、ところどころ挟まれるホームズシリーズに関する細かいウンチクがいい味を出している。

シャーロック・ホームズ対伊藤博文 (講談社文庫)
松岡 圭祐
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バトル・オブ・ザ・セクシーズ

2018-08-07 22:43:25 | Movie
1973年に開催された全米女子テニスチャンピオン、ビリー・ジーン・キングと、往年の名テニスプレーヤー、ボビー・リッグスとの間で行われた、男女間の世紀の一戦を元にした映画。
男性優位のテニス社会でウーマンリブ運動の主導するビリー・ジーン・キングと、正差別発言を繰り返す自称男性優位主義の豚のボビー・リッグスと対決する試合シーンが見どころだが、ボビー・リッグス自体もシニアテニスプレイヤーとして世間から忘れ去られた自分の復活を賭けており、両者とも自分の尊厳をかける姿勢に胸を打たれる。
すでにアカデミー賞を撮っているエマ・ストーンには、若干役不足の映画ではあるが、エマ・ストーンが演じることで、ビリー・ジーン・キングが非常に魅力的になっており、エマ・ストーンが持つ雰囲気はどの作品をとっても本当に素晴らしい。
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万能鑑定士Qの事件簿VI

2018-08-07 22:39:40 | Book
万能鑑定士VS万能贋作士。シリーズで遂に本格的な悪役が登場。
万能鑑定士Qたる莉子と同等の能力を持つ悪役という秀逸なキャラ設定が良い。

万能鑑定士Qの事件簿VI (角川文庫)
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万能鑑定士Qの事件簿V

2018-08-07 22:26:26 | Book
フランスを舞台にした作品だが、本編の盛り上がりは今ひとつ。後の続編への伏線にあたるルーブル美術館内の名作巡りの部分のほうが面白い。

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