スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

ネタバレを避けるため情報をシャットアウトして観たが、まさかの続編に続く。

140分という長尺で、中盤だれまくって、ラスト３０分で物語が動き出して、この終わり方はない。後編はサブスクで解禁されたら見るが、お金を払って映画館で観ることはない。

マイルズ・モラレスのスパイダーは１５歳と設定が若いこともあってか、とにかくふざけすぎて癪に障り、序盤は観ていてフラストレーションが溜まり、全く感情移入できなかった。メインヴィランとの絡みも、正直、自業自得感が満載で、死んでよしとしか思えない。その点、ノーウェイ・ホームは、縁もゆかりもない敵たちを自分たちの世界に返すという共感できるストーリーで、完成度が高かったことを再認識した。

ザ・フラッシュ

いろいろあったエズラ・ミラー版が満を持して公開。

過去を改変してドツボに嵌るというフラッシュ特有の展開だが、昨今のマルチバース流行りの風潮のため、元祖マルチバースのフラッシュが逆に二番煎じに見えてしまうのが悔しいところ。

マイケル・キートンが想像以上にかっこよく、バードマンの時は別人の肉体改造で往年のスーパーヒーローを見事に演じきった。

序盤の展開がグダグダしており、せっかくのスーパーガール登場が今一つ盛り上がらないが、ラストクライマックスでの歴代ヒーローのカメオ出演シーンはDCファンには胸熱だった。

破壊された男

「虎よ、虎よ! 」のベクスター作品で、第一回ヒューゴー賞受賞作ということで期待したが、正直面白くない。

エスパーにより犯罪が撲滅された世界で殺人事件を計画するという設定は面白いが、実際の殺人計画はありふれたもので、エスパーの裏を書けるとは思えず、そして、とにかく無駄に長い。短編だったら、もっと面白かっただろう。

破壊された男 (ハヤカワ文庫SF) アルフレッド・ベスター 早川書房

 

死亡告示

ディーヴァー短編集後編

統計学者の刑事が主人公の永遠という中編が頭一つ抜けていて面白い。

ディーヴァー作品の魅力は、どんでん返しに加えて、魅力的なキャラクターなのだなと思う。主役に比べて脇役は今一つ存在感がないが、もし、シリーズ化したら、ここらへんも手が入るのだろう。

死亡告示　トラブル・イン・マインドII (文春文庫) ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋