恐怖の報酬 オリジナル完全版

話の筋は知っていたが、きちんと観たのは多分初めて。
いつ爆発するかわかないダイナマイトを、２台のトラックで運ぶというアイデア自体は、更にオリジナルがあるようだが、密林の中を走るトラックの緊張感がただものではない。
特に吊橋をトラックを渡るシーンでは、CGもなく特撮も未熟だった時代に、いったいどうやって撮影したのか全くわからないが、本当に吊橋をトラックで走らせたようにしか見えない。
とくかくリアルだった。

運命の選択1940-41 世界を変えた10の決断

第２次対戦における、イギリス、アメリカ、ソ連、イタリア、日本のトップが下した10の決断。数々の選択肢の中から何故これらの決断をしたのか、後知恵を廃し、当時の人々が入手できた情報を基に決断に至る経緯と背景を分析をする。
後の歴史を知っていると、アメリカ参戦は当然のことのように思えるが、当時の孤立主義のアメリカにおける海外派兵への国民の強い抵抗感は、まるで、現在の日本のように非常に強かったということが新鮮だった。もし、アメリカが参戦しなかったら、その後の歴史は全く違った展開になっていたかと思うと、国のリーダーの決断というのは想像以上に世界の運命を大きく変えるのだと驚く。
しかし、当時の事情を説明するためとはいえ、とにかく文章が長過ぎる。短くしたら、この本の持つリアリティが損なわれるというのはわかるが、歴史の専門家ならともなく、一般人が読みとおすのはたいへんだった。
歴代のアメリカ大統領の中でもトップクラスに優秀なルーズベルトがいたことで、第二次大戦のアメリカの圧倒機な勝利とその後のアメリカ支配の世界の下地を作ったわけだが、なんだかんだいって、トランプを含めたアメリカの大統領は誰もが有能で、現在の大統領を選出するためのプロセスを維持している限り、アメリカの優位性は続くのだろうと感じた。

運命の選択1940-41(上) 世界を変えた10の決断

posted with amazlet at 18.12.16

イアン カーショー
白水社
売り上げランキング: 527,841

Amazon.co.jpで詳細を見る

パッドマン 5億人の女性を救った男

インド映画の勢いがとまらない。
インドで廉価な生理用品を製造した男の実話と基にしたエンタメ作品。とにかくストーリーが秀逸で笑って泣かせて感動させる王道映画。典型的なソーシャルビジネスで、製品を作る人も使う人も貧困層で、彼らの生活水準を上げるという動機が素晴らしい。
個人的には妻よりもビジネスパートナーの女性の方が魅力的だった。

ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ

雰囲気は前作そのものだが、主人公が中途半端なダークヒーローになってしまっているところが微妙。いくらなんでも不死身すぎる。
しかし、メキシコ警察をこれだけ汚職だらけの腐った組織として描写してクレームが来ないのだろうか。実際に映画並みにひどいのか。

彼方のアストラ

めちゃくちゃ面白い！　全５巻を一気に読んでしまった。
近未来、高校の課外授業で集まった少年少女が事故で宇宙に飛ばされ、偶然見つけた宇宙船を操り、数々のトラブルに巻き込まれながら故郷を目指す。
コメディタッチのテイストで軽く読めるが、それぞれのメンバーの過去が明らかになるにつれ、終盤、一気にハードな展開となり、漫画ならではの表現と練り込まれたストーリーは圧巻の一言。漫画、小説のジャンルを超えて、最近のSFの中で最も面白い作品である。
また、無駄に長い漫画が多い中、５巻で完結と１ページたりとも無駄にしない高密度の作品構成が素晴らしい。
SF漫画としては、往年の名作の「地球へ」に匹敵する傑作。

彼方のアストラ 1 (ジャンプコミックス)

posted with amazlet at 18.12.11

篠原 健太
集英社 (2016-07-04)
売り上げランキング: 7,644

Amazon.co.jpで詳細を見る

ヘレディタリー 継承

怖いという前評判が高かったので観てきたがあまり怖くなかった。中盤の娘が死ぬシーンがピーク。
後半はほとんどコメディで、意味不明のエンディングは、Wikipediaのネタバレを読んでやっと意味がわかった。

機動戦士ガンダムＮＴ

ロボットアニメとしてみるとなかなか面白いのだが、ニュータイプとサイコフレームがなんでもアリのとんでもパワーになっており、ガンダムの世界観でやらなくても良いのではないか。
モビルスーツが光の速さで移動するとか、ターンAの月光蝶以上に無理がありすぎだろう。