ジェームズ・ボンドは来ない

2018-06-28 16:51:09 | Book
松岡圭祐による、直島の007ロケ誘致活動の実話を基にした作品。
大筋は実際にあったことで、嘘のようなラストのエピソードも実話という驚きの連続。結果的には無理筋の話だったのだが、真剣にロケ誘致活動を行っていた人達の熱気が伝わってくる。
ジェームズ・ボンドは来なかったが、映像化されれば「UDON」よりはヒットすること間違いなし!だが、007の版権上難しいかもしれない。

ジェームズ・ボンドは来ない (角川文庫)
松岡 圭祐
KADOKAWA/角川書店 (2015-11-25)
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ワンダー 君は太陽

2018-06-25 19:34:15 | Movie
長年自宅学習をしていた顔に障害のある少年が学校に通うことになり、子供特有の好奇心と残酷さの目にさらされ…、という予告だけ観るとよくある感動話のようだが、主人公を取り巻く家族や友達の視点から連なるエピソードがそれぞれ秀逸で、主役の少年が顔の障害を持っていることを除けば普通の少年で、また、周りにいる人々もそれぞれ個々の悩みを抱えており、結局、誰でも辛いこともあればいいこともあるという、人生讃歌の気持ち良いおとぎ話になっている。

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ミッキーマウスの憂鬱

2018-06-25 19:28:48 | Book
ディズニーランドの裏方スタッフとして働き始めたフリーターの3日間の成長物語。
デゼニーランドではなく、もろにディズニーの名前を出して、虚実入り混じりの夢の国の裏側を描という、良く出版できたなぁというのが驚き。
作者得意のウンチクがいろいろと散りばめており、なかなか面白かった。

ミッキーマウスの憂鬱 (新潮文庫)
松岡 圭祐
新潮社
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100年後の世界―SF映画から考えるテクノロジーと社会の未来

2018-06-22 10:16:53 | Book
若手哲学者による均未来テクノロジーが人類に与える影響を考察した本。
最近読んだサピエンス全史とともにいろいろと考えさせれた。

未知のテクノロジーを予測することはそもそも不可能なわけだが、過去の人類史の出来事から推測すると、肉食や動物実験は100年後は無くなっている(少なくとも表向きには)のではないだろうか。

現在、人食や人体実験は禁止されており、これらを行う人がいると普通は生理的な嫌悪感を抱くが、昔は普通に行われていた。つまり「生理的な嫌悪感」というと本能や遺伝子に刷り込まれているように思えるが、実は育った環境により後天的に獲得されるものなわけで、そう考えると、猟奇的な殺人を起こすような人は、そういった感覚がないために本人としては特におかしな事をしているという自覚がないのだろう。
人種差別にしても昔は、自分たち以外の他の民族は、同じ人間ではなく猿とか牛とかと同じで動物(ただし知性があるので便利に使える)という感覚で、悪いことをしているという感覚は全くなく、多くの人は、いったい何が問題なのかわからなかったのだろう。それが、近代のダーウィンの進化論や啓蒙思想により、生物としては全く違いがないということが常識となっため、自分と同じ人間を動物扱いするのは倫理的にありえないと思うようになった。
同様に、現在、多くの人が、肉食が問題ない、動物実験は可愛そうだが仕方がないと納得しているのも、それは現状の文化が単にそうなっているとうだけのことで、今後、脳科学の進歩とともに、動物の感情や知性の研究が進むと、社会が劇的に変わるかもしれない。
クジラの問題も日本文化で育った人間には何が問題なのか全くわからないが、一部の過激な人達は、人肉を食っているのと同じぐらいの気持ちを抱いているのだとすると、彼らの行動に納得はしないまでも理解はすることができる。
人工肉は今はキワモノ扱いだが、100年後は当たり前のように食べているかもしれない。


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デッドプール2

2018-06-14 17:03:20 | Movie
前作よりかは面白いが、やはりこのノリについていけない。
四次元映画ということで、X-MEN本編やライアン・レイノルズの過去作をおちょくるシーンがでてくるが、いまひとつ笑いのツボにはまらなかった。
特撮は前作のチープ感がなくなり、だいぶ良くなっているが、メインプレーヤーの能力が不死身や怪力なので、アクションシーンの面白さがいまひとつ。唯一、ドミノのラッキーがユニークだが、何度も使うとマンネリ感がある。もう少し個性あるミュータントが出てくれば面白くなりそうだが。
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サピエンス全史

2018-06-12 11:45:45 | Book
人類史のサーベイとして良くまとまっている。とにかく文章がうまく、できの良い小説を読んでいるようにスラスラと読める。著者のスタンスも歴史に先入観を持たず、なぜサピエンスだけが文明を栄えたのか、現在世界を支配している資本主義や自由主義とはいったい何なのかを理性的に考察している。
一点不満なのが、サピエンスとネアンデルタールの差が妄想力ということ。他の出来事には歴史の後知恵を否定し、サピエンスの脳とネアンデルタールの脳の違いという先天性を前提としていること。ネアンデルタールの遺跡からは彼らが魂の存在を信じていたように思える。
MS-DOSとCP/Mにほとんど差がなかったにもかかわらず、その後、MS-DOSが、成長とともにGUIを備えたWindowsになったことは、OSの潜在的なスペックではなく、たまたまIBMに採用された後に数々の競争に勝ち残っていった結果であろう。サピエンスがネアンデルタールよりも増えたのは、生殖能力がわずかにうわまっていて、コミュニティの規模が大きくなり、その後大きく差がついたのではないだろうか。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福
ユヴァル・ノア・ハラリ
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水鏡推理5 ニュークリアフュージョン

2018-06-02 23:54:22 | Book
今度のテーマは核融合なのだが、作者は核融合と燃料電池の区別がついていないようだ。
電気エネルギーを使って水素を作り、水素から発電すると元の発電量からロスがあるので、最初から電気をそのまま使うほうが良いというロジックを展開しており、電気分解による化学反応と、核融合による質量エネルギーがごっちゃになっている。まぁ、実際には核融合は核分裂と違い連鎖反応が生じないので、現在の手法で本当に入力エネルギー以上の出力が得られる設備が実現するかどうかはわからないが。
また、第4巻あたりから、親子関係や人間関係に関する作者の独りよがりの思想が長々と語られる傾向があり興醒めする。

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ランペイジ 巨獣大乱闘

2018-06-01 23:14:14 | Book
宇宙ステーションの事故により、動物を巨大化する最近が地上に降り、巨大化した、ゴリラ、狼、ワニがシカゴの街を襲ってくる。
ストーリーはどうでも良く、生物が巨大化しただけのわりに、ミサイル打たれてもピンピンしている打たれ強さを身につけた怪獣たちに立ち向かう、ドウェイン・ジョンソンのカッコよさを楽しむ映画。
映画の良し悪しと関係なく、バカップルが上映時間中、最初から最後までずっと大声でベチャクチャ喋り続けていたため、全く映画に集中できず、非常に不愉快だった。結局、観客のうち一人でも他人に迷惑かけることに快感を覚える頭のおかしい奴がいると台無しになるわけで、映画は映画館ではなく、配信サイトで観るのがベストだということを実感した。
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水鏡推理4 アノマリー

2018-06-01 11:10:52 | Book
気象予報と非行少女の更生を絡めた話だが、話の焦点がいまいちぼけており、不正研究のネタと追求が面白くない。松岡節のさえもいまひとつで、作家が疲れていたのかも。

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水鏡推理3 パレイドリア・フェイス

2018-06-01 11:04:45 | Book
地震の後、突如出現した人面岩。更に隣の村では地磁気のN極とS極の逆転する地磁気反転の時期を覆す新たな証拠が見つかった。
第三作は水鏡瑞希のパートナーとなる総合職の官僚も魅力的で、ストーリーのまとまりも良かった。

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