虎よ、虎よ!

2023-05-30 12:37:23 | Book
サイボーグ009の加速装置の元ネタが出てくるということで読んでみたが、とにかくすごい小説。
加速装置はギミックの一つにすぎず、自由にテレポートできるようになった人類のためのテレポートステーションを始めとする、SFネタの宝庫。
それぞれのネタを独立して膨らませるだけでも一本書けそうだが、惜しみなく使い、圧倒的な世界観を構築している。これだけのことを一人で考え付くとは、まさに天才といってよい。
一方で、天才ゆえか、斬新なものを作ろうとして、独善的で読者を置いてきぼりにしていくところも多々あり、すごい小説だとは思うが面白さは今一つ。
映像化は何度か企画されるも実現していないが、ピータージャクソンの指輪物語のように、才能ある映像作家がうまく原作を消化して映像化すれば、傑作になる可能性はある。

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フルスロットル

2023-05-24 09:49:59 | Book
ジェフリー・ディーヴァー短編集。
長編に比べると切れ味は今一つ。短編でどんでん返しの連続は、ちょっと無理やり感を感じる。
この作家が力を発揮するのはやはり長編なのだと思う。

 
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3

2023-05-17 22:21:58 | Movie
すでにピークを過ぎたMCUで、これでMCUはいいかなと一段落させるために観に行った。

作品自体もガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの一応の完結作品ということで、前作のアントマンよりも、うまく話がまとまっていた。MCUは敵が宇宙スケールになってしまったのが、良くも悪くも作品群の盛り上がりにつながり、そしてピークアウトする結果となったのだろう。

最初は個人の趣味で始まったヒーローが、個々がパワーアップしつつ、仲間をつくり、どんどん強くなる敵と戦う、それが、CGの進歩と組み合わさって映像表現もド派手になり、銀河スケールになる過程が今までのヒーローものにないスケール感で面白かった。

エンドゲーム以降は、終わりにしたくても終わらせられない作り手の都合で惰性で続いてる感がヒシヒシと伝わってくる。スパイダーマン・ノーウェイホームは、その中でも過去の遺産を活かして、エンドゲームとは別の形でシリーズの完結作として素晴らしかったが、本作は良くできてはいるが、そこまでの完成度はなかった。

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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

2023-05-17 22:13:11 | Movie
批評家からこき下ろされながら、世界中で大ヒット。それがよくわかる中身のないストーリーと、マリオワールドを忠実に再現した世界観の作品。
失敗しないようにとにかく手堅く作ったという感じなので、次回作はもっとオリジナリティを出すだろうから、続編は本作以上にヒットしそうな予感がする。

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白村江

2023-05-02 04:32:53 | Book
伝奇小説の荒山徹による古代を舞台にした歴史小説。

著者の想像力を駆使した、白村江における日本の敗北の裏には、もしかしたらこんな事実があったのではという歴史秘話作品となっている。

著者の仮説はさすがに無理があり著者本人も信じてはいないだろうが、うまく歴史上の人物を動かして、それなりに筋の通った歴史ifを紡ぎだしている。

この時代を舞台にした作品は、天智天皇をいかに腹黒い人物で描くかを競っているように思うが、本作の腹黒さも相当なもの。それだけ実際に卓越した戦略家だっということなのだろう。

 
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