なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性薬物中毒

2017年09月26日 | Weblog

 日曜日の朝に意識障害で救急搬入された80歳女性は、前夜に睡眠薬を大量に内服していた。日直の先生が外来で点滴を開始していて、連絡が来て診に行ったときには、呼びかけると開眼するくらいにはなっていた。入院で点滴を継続することにした。

 翌朝には開眼していて会話もできたが、嘔気があり、食事はとれなかった。翌々日の今日になって食事をとれるようになった。血液検査ではほとんど異常がなかった。

 この方は6月にも睡眠薬の大量服用で救急搬入されていた。自分に処方されたハルシオン30錠と夫がもらっているレンドルミン10錠を飲んだ。点滴だけで経過をみて、幸い問題なく回復した。その前に整形外科に入院した時も、電気コードで首を絞めようとする行為があり、早期退院になった既往がある(単に帰しただけだった)。

 精神科病院に連絡して、4日目に転院した。その後はそちらの病院にうつ病で通院している。抗うつ薬・安定薬・睡眠薬が処方されていた。睡眠薬は内科クリニックの時と同じハルシオン(のジェネリック)だった。4日前に受診して30日分の処方が出ていたので、26錠を内服していたことになる。ずっと夫が薬の管理をしていたが、自分で管理すると言われて、つい渡してしまい、また今回の大量服薬になった。

 今日夫と相談したが、今後は自分がきっちり管理するので、当院から自宅退院にしてほしいと言われた(また精神科病院の転院させてもらうことを考えていたが)。精神科病院に報告書を提出して、明後日退院の予定とした。

 確か前回の入院について、保険会社から問い合わせが来ていた。病名は急性薬物中毒として記載したが、何故そうなったのかというものだった。自殺企図だと保険が下りないということなのだろうか。

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