Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

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キリスト教を日本に伝えたザビエルは日本を離れた後 中国でひっそりと死んでいた

2017-12-01 04:40:35 | Weblog

★日本での活動は僅か2年 700名以上を改宗させた
 フランシスコ・デ・ザビエル(1506~1552)はナバラ王国生まれのバスク人で、イエズス会創設メンバーの一人であり、
何より日本に初めてキリスト教を伝えたことで知られる。
ザビエルは日本で出会った人々に大そう驚いた様で、日本人についての印象を次の様に書き残している。

「この国の人々は今まで発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人々は、異教徒の間では見つけられないでしょう」

尊敬の念を持って日本人と接したザビエルは、僅か2年の滞在の間に700名以上の改宗者を得たと言われている。
守護大名の大内義隆などは、初め同性愛を否定され激怒したが、ザビエルから豪華な贈り物を献上され、布教を許可している。
その後ザビエルは、日本にやって来たイギリス人航海士である三浦按針ことウィリアム・アダムスとは違い、日本での活動を終えると直ぐに東洋の布教活動の拠点であったインドに戻ったのだった。


★中国を目指すザビエルに忍び寄る病魔の影
 1551年11月、豊後(大分県)を出発したザビエル一行は、翌年の1月末にインドのコチンに到着した。
ザビエルは日本の文化が中国からの影響を大きく受けていることを知り、中国にキリスト教を広めることができればアジアでの更なる信徒獲得が可能と確信。中国での布教活動を申し出た。
ザビエル本人はヤル気に満ち溢れ、健康面での問題もなしと報告していた様だが、日本からインドへ渡る航海の最中に体調を崩していた様である。当時のゴア在住の神父たちがヨーロッパに送った書簡によれば、「ザビエルは食を摂ることもできないほど胃が痛み、衰弱が酷かったにも関わらず働き続けていた」と云う。更にザビエルには苦難が続く。

中国皇帝への贈答品も用意し、ディオゴ・ペレイラが使節となってサンタ・クルス号での出発準備が進んでいたが、
マラッカで艦隊の全権を握っていた司令官のアルヴァロ・デ・アタイデの反対により、ペレイラの中国渡航を禁止された為、サンタ・クルス号も贈答品も断念してディオゴ・ペレイラの所有する船で中国に渡ることとなったのだ。

当時、中国は厳重な鎖国政策をとっていた為、広東省近くの上川島(シャンチュアン)に上陸したザビエル一行は、隠密に活動を行っていた。しかし、出港に際して満足な準備を行えなかった為か、同行者の中国人アントニオとインド人のクリストヴァは病に侵されてしまう。自らの体調にも大きな不安があったザビエルだが、二人に自分の食事を分け与えていたと言う。
しかし、遂にはザビエルも肺炎に侵され、高熱を発し息を引き取った。ザビエルは、屋根もない様なあばら屋で最期の時を迎えたのである。ザビエルが残した最後の手紙には、「生きていることを念願した時代は、もう過ぎ去った」と記されていたと言う。


★志半ばで散ったザビエルに起きた信じられない奇跡
 ザビエルの遺体は上川島で一旦埋葬されたが、いつまでも腐ることなく生前のままの姿を留めていたとされており、
インドのゴアに運ばれて聖ボーロ寺院に祭られた。まるで生きている様なザビエルの遺体を拝観した信者たちは驚嘆した。
奇跡を目の当たりにしたある女性信者は、足の小指と薬指を噛み千切って持ち去ってしまったと言う。
1614年、未だ美しい姿を留めているザビエルの遺体が残っていることを知ったイエズス会総長は、右腕を切って送る様命令。
ザビエルの右腕はセバスティアン・ゴンザレースによって切断されたが、死後50年以上が経過しているにも関わらず、右腕からは鮮血がほとばしったとされている。この逸話は瞬く間にヨーロッパ中を駆け巡り、各所からザビエルの遺体の一部を送ってほしいと云う依頼が舞い込んだと言う。

(画像・ザビエル像、ザビエル来朝400年を記念して1949年に日本に運ばれたザビエルの右腕)



*まとめ
 ザビエルの肉体は死後も腐敗せず、世界各地に分散された

    




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