金沢文庫って何だか変な駅名だなあ。と前から思っていました。京急に乗って横浜から快速特急で2駅で着つきます。県立金沢文庫は、鎌倉時代に武家の書庫として北条実時が創立したライブラリーでした。今は現代風に改築され、一見美術館のような建物です。駅を降りて暑い日差しを浴びながら坂を上がり、汗をかきながらたどり着きました。実はお昼ご飯に「穴子丼」が食べたくて「称名寺」の赤門の横で営業している「ふみくら茶屋」へ行ったのでした。学問に触れるつもりはなく、ただ食欲を満たすために足労したのでした。ここは珍しく玉子とじの穴子丼が食べられると聞いたので。小さな庭と畳部屋がある和風喫茶です。「ふみくら膳 穴子どんぶり」(1150円)をいただきました。天ぷらもいいけど蒸し穴子もたまにはいいですね。蝉の声とアゲハ蝶の姿がガラス越しに届き、初夏の便りを感じることができました。金沢文庫にも足を運んで案内を見ていたら、「称名寺」にも興味が湧いたのですぐ隣のトンネルを抜けてその奥へ首を出してみたら、あっ!と驚くほど広い景観が現れました。金剛堂と釈迦堂の前に大きな池が横たわり、赤い橋がかかっています。池を囲んでサークル状に、たくさんの高齢者達が思い思いに腰を降ろしています。グループで木陰に憩う者達、イーゼルを立てかけて水彩画にいそしむ者達、写真を撮る者・・・・。物静かな古の風景に溶け込むように高齢者の方々は時間の流れに身を任しているみたいでした。住宅街の中にこんな広いスペースがあるなんて驚きでしたが、ここを利用する人達が多いことにも驚愕します。僕好みの史跡はないかと探してみたら、・・ありました。仁王門には680年くらい前に作られた2体の仁王像が並んでしました。この時代は木造の彫刻が多く作られたことを思い出します。近くで見ると顔が恐い恐い。穴子丼を食べにきただけなんですが、うっかり歴史探索となってしまいました。疲れる。空を見上げると青い空にトンビが「ピーヒョロロォォォォ。」とたくましく鳴いていました。
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