桜満開の今、新年度を迎えました。
しかし、残念ながら新年度を迎えた私の緊張感は以前ほどではなく、早くも現職当時の緊張感を懐かしむような心持ちになっています。
2年前、定年ということで70歳で、私は持っていたバトンを次代を担うべき人たちに託しました。
若い日、今思えば、思いもかけぬそのめぐり会いに救われて、私は障害者福祉の世界に身を投じたのです。それからおよそ通算43年。重症心身障害児者福祉に通算17年、知的障害児者福祉に25年6ヵ月、ひたすらに携わってきました。(途中に学習塾での3年間があります)
社会から障害者と呼ばれる彼らから学んだことはたくさんあります。たくさんのことを教えられました。そして彼らの親御さんからも、ごきょうだいからもたくさんのこと学び、教えられました。なのに、この43年の間にいったい私は彼らと何をしてきたのだろうか、と振り返ります。
私は、
「ジュースは飲んでみないとその味は分からない」
という言葉をよく口にします。
そのおよそ43年の間に、私はたくさんのジュースを飲んだのです。
これからもそのたくさん飲んだジュースの味をていねいに語っていこうと思います。
私の手のひらの中にはまだ持って走るべきバトンがあるのです。
新年度を迎えて思ったことでした。
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