私は以前、このブログの小見出し「テレビCM」(令和3年8月24日(火)付)で、昨今のビールや発泡酒のコマーシャルについて述べた。そこで私は、それらのコマーシャルがどれも、名の知れたタレント陣にそれぞれ各メーカーの新商品のビールや発泡酒を飲ませて、その感想をいかにもうまそうに言わせているばかりなのを皮肉ったのだ。
「例えば、ビールや発泡酒の新商品のコマーシャル。どうして揃いも揃ってタレントに新商品を飲ませて、その感想を言わせる代物ばかりなのか。例えば、新発売のビールのコマーシャルでも、その新発売のビールを飲まないコマーシャルを作ってみようなどとは思わないのだろうか。競って飲むシーンばかりなのは大スポンサーの意向ということなのだろうか。プロとしての気概を持とう、と言いたい」(「テレビCM」から抜粋)
ところがそのブログを読んだのかどうか分からないが(おそらく読んではいないだろうが)、新商品のビールを飲まないコマーシャルが出てきたのだ。
それは大女優の吉永小百合を使ったコマーシャルで、メーカーはキリンビールだ。
偶然、そのコマーシャルを目にした時、私は「してやったり!」と、心の内で拍手喝采した。これぞプロだと思った。新商品を飲んで「うまい!」と言わせるコマーシャルならだれでも作る。そこを頑張るのがプロなのよ。
そのコマーシャルでのビールを飲まない吉永小百合のコメント。これがまた振るってる。
「なんでビールはどれも同じなんだろう。なんでそれでいいと思ってたんだろう」
こう言って、ビールを飲まない吉永小百合は言外に「これはうまい!」とほのめかしている。同業他社への皮肉とスパイスがよーく効いているコメントだ。これぞプロ。
テレビ大好き人間としては、我が意を得たりのテレビコマーシャルだ。
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