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4月7日の「のぼたん農園の稲」

2024-04-09 04:24:50 | 楽観農園


 1番田んぼはひこばえの田んぼ。品種は台光。1月13日に稲刈りをした。その後ひこばえを育てている。肥料不足で弱ったところがあり、追肥を多く入れた。その結果一気に成長して、大きな株は40分ゲツぐらいある状態になっている。

 田んぼ全体に見れば、株のばらつきが大きく、稲の生育をそろえて行くことが今後の課題。原因は田んぼの土壌の問題と肥料不足と見ている。また、稲刈りを遅くしたことが、イネ株の根を弱らせることになった。牛糞堆肥「よみがえり」を入れることで回復をしてきた。

 「よみがえり」の投入時期は、1,稲刈り2週前 2,稲刈り後2週間 3,穂ばらみ期 の三回は必ず行う。稲が弱いようならば、さらに追肥を行う。「よみがえり」はアカウキクサを増やすので、あかうきくさを育てるつもりで、アカウキクサの様子を見ながら行う。

 

 2番田んぼの「ユガフモチ」の出穂が始まっている。生育の良い株は出穂期が遅くなる。石垣島で出穂が早まり、葉が13枚で穂が出てしまう現象は、稲が十二分に育たないためだったようだ。十分に育つためには、土壌が良くならなければならない。稲に適合する気候で栽培しなければならない。

 今回の2番田んぼは40㎝角で植えてある。40㎝角植えにすると、株が悠々と大きくがっしりと育つ。十分に育つために、葉が15枚まで出る株がやっと増えたようだ。1月始めたの田植えが、ゆっくり成長になる事が分った。今回の結果で石垣島の稲作には、12月始めは種。1月始め田植え。5月中下旬稲刈りが。気候的に適合する事が確認できた。

 今後の目標は30㎝角植えでも、十分稲が育つように、豊かな土壌を作ることだと思う。そのためには腐植を増やす努力を、継続して行くこと。「アカウキクサ」をどれだけ多く、継続的に繁殖できるかにかかっているだろう。外から持ち込むことよりも、田んぼで腐植を増やすと言うことが重要である。ただ、ひこばえをやる場合は40㎝角植えの方が優れているのかも知れない。


 3番田んぼは「ミルキーサマー」である。30×40㎝植えで行っている。日照を多く受けるために、南側が40㎝の畝幅がある。これは作業のやりやすさがかなり改善されることだった。草取りや、コロガシが株を傷めること無く出来る。間が広いので作業がはかどる。

 手前の辺りの株は30穂が出てきいる。田んぼ全体がこのくらい穂が出てくれれば、かなりの収量が見込めるはずだ。ミルキーサマーは沖縄の奨励品種になっている。慣行農法の他のたんぼと比較することが出来るが、遜色ない。

 問題は一部に、耕土が浅く、岩盤がすぐ下にある場所がある。ここは生育が極端に悪い。岩盤をすこしづつ砕いて、耕土を深くする必要がある。また、手前付近が特に良いのは、トラックターがこの場所で回転したり、田んぼの外に出るため、田んぼが深くなったためのようだ。


 4番田んぼ。ミルキーサマーで30×40㎝植え。ここはコロガシを頻繁に行った。代掻きを七回行った。「堆肥よみがえり」も一番入れたと思われる。間違いなく一番栽培に熱心な田んぼだった。所が最後に来て少しこぢんまりとしてしまった。

 穂肥も入れたにもかかわらず、穂の大きさは3番田んぼと大きくはかわらなくなった。原因を推測すると、雨がほとんど降らず後半水不足になり、この田んぼは代掻き七回のために、水持ちが極めて良い。その結果ほとんど新しい水を入れなかったことになった。

 土壌に浸透性が無くなり、窒息気味になったのではないか。コロガシで補ったわけだが、やはり水が足りなかったことが一番影響してしまったのでは無いだろうか。この点では申し訳ないことだった。熱心だったために、水持ちを良くした。それで全体としては助かった。そのことで、後半稲に伸びが無かった。


 5番田んぼは不耕起田んぼである。クロマイ2種。うるち2種。餅米1種と植えている。主食栽培と言うよりは興味に従いあれこれやっている。株間は60㎝である。これは、自給農業では行きすぎだと思う。この発想は農家の方が見れば、遊びとみて反感を感じるだろう。

 考え方は私とは違う。のぼたん農園は田んぼごとに任せて、自由に栽培している。有機栽培の範囲であれば、何でも認めたいと考えている。機械は使わず、手作業で足踏み脱穀機で作業をしている。のぼたん農園がめざす、食糧自給のための探求農園と言う意味では、少し違っている。

 のぼたん農園は食糧自給を、生活の中で簡単に行えるかの探究をしている。食糧自給が誰でも簡単にできると言うことが、これからの世界で重要な農業になると考えている。社会がおかしくなってきている中で、自分の生き方を貫くためには、食糧自給は不可欠と考えている。



 6番田んぼは「ミルキーサマー」の40㎝角植えである。この田んぼは平均して30本以上の穂が出ている。株としては一番良く出来た田んぼである。のぼたん農園はまだ3年目に入ったところで、田んぼの土壌ができてはいない。そのために、40㎝角ぐらいでなければ、現状では十分稲が育たないのではないか。

 ひこばえで2回目の稲を作るとさらに大株になる。40本立ちになる可能性もあるだろう。この場合、しっかりとしたイネ株にし無ければ、小さな穂になり、小さな粒のお米になってしまう。十分のお米の収穫をするためには、40㎝角の方が良いのかもしれない。

 今回、ミルキーサマーので30本穂が出た田んぼで、ひこばえの栽培を探求するのはこれからの自給農法には意味がありそうだ。5月後半の稲刈りになると、次は9月半ばぐらいの稲刈りになりそうだ。この場合3回目の稲刈りが、12月になる。するとすぐに次の田植えと言うことになる。ひこばえ株の状態によっては、田植えをしないで、4回目を目指す事も考える必要がある。
 

 7番田んぼ「ミルキーサマー」の30㎝角植えである。一番生育が悪い。今年初めての土壌と言うことがある。また、水がこの田んぼまで十分に行かなかったと言うこともある。まだ土壌が田んぼとは到底言えない、ただの赤土なので、水持ちも肥料分も、微生物も居ない状態である。

 7番田んぼには、水不足の上、条件が悪い田んぼで、申し訳なかったのだが、来年は間違いなく良くなるので、協力して頑張りたいと思う。のぼたん農園はまだ完成を目指して努力しているところである。失敗も当然ある。あらゆる角度から試行錯誤して、自給の農業を探求して行くつもりだ。

 小麦も失敗だった。大豆も1回目の播種は失敗だった。協力して貰っていて申し訳ない気持ちもあるが、挑戦には失敗はつきものである。農業は様々な自然条件に左右される。想定をはずれることもある。失敗を恐れてやらないより、何度でも失敗しながら、自給農業技術を確立するほか無い。

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