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村田知章真鶴町議の辞職勧告決議

2012-04-29 04:40:27 | Peace Cafe
お隣の真鶴町の村田知章町議が、辞職勧告決議をされた。村田町議は以前からごみ問題には感心が深く、何度かお会いしたことがあった。まさかこんなことで、辞職勧告がなされるとは驚いたことである。理由は、少し複雑なので順番に整理してみる。真鶴町のごみは、湯河原町とごみ処理事務組合を作り、共同処理されている。2度見学に行かせていただいた。丁度両町の境にあたる高台の湯河原町にそびえるように焼却炉がある。観光客も訪れる風光明美な場所に、作ったことが残念な施設である。焼却場のそばの谷間に、12年に満杯になる焼却灰を埋める最終処分場がある。この最終処分場は規模としては小田原より広い場所に見える、上部からと下部からと作業車は入れるようになっている様に見えた。その谷の出口の絞り水のところに出てくる排水のチェックをしたのだと思う。

昨年の12月カドミュームが漏れ出たのが発端である。埋め立て処理を止めざる得なくなった。最終処分場自体満杯でもあり、閉鎖に近い。焼却灰はどこかに運び出さざる得ない。奈良県御所市の処理業者に埋め立て処理を依頼した。運搬は藤沢市内の業者が請け負い、大型トラックで週3回搬出している。焼却灰などは1日約8トン発生する。この灰は1キログラム当たり144~490ベクレルの放射性セシウムが検出された。奈良の業者が放射能の不安から埋め立てを拒否したのだ。はっきりはしないが、周辺の住民から関東の焼却灰には放射能があるから受け入れるなという抗議が元だとしているらしい。こうした状況の中、村田議員がすでに神奈川新聞で報道されていた事実を、ツイッターで書いたという事が問題化したらしい。問題の第一は、破損するような最終処分場のゴムシートである。次の問題は、灰の県外処理である。これは両方とも小田原でも似たような事情である。放射能の数値も似たようなものだ。放射能については、その次の問題だと考える。

議会の辞職勧告決議は憲法21条で保障された、表現の自由を制限したものである。この決議は取り消さないと、人権侵害になる可能性が高い。議会の様子を傍聴した二宮町の議員小笠原氏のブログがある。友人のブログにも詳しくいきさつが書かれている。何故、神奈川新聞に対して、真鶴議会は抗議をしないのであろうか。真鶴町の議員の多くは、「黙っていて埋めてもらえば賢いのに。」と考えているということなのか。もしそうなら、恥ずかしい事だが。村田氏の弁明はブログにか書かれている。村田氏は徹底的に抗議すべきだ。それをしないと、不当な議会を認めることになる。あえて言えば、村田氏はこの灰をどうすればいいと考えているのかも述べるべきだろう。残念ながらこの事には触れていない。この姿勢が他の町議を怒らせることになったのではないか。文句だけ言うなら、簡単なのだ。

又、弁明の中で、「奈良県住民、特に焼却灰の持ち込みによる土壌汚染を心配する奈良県の農家の方たちからの真鶴町に対する、損害賠償請求の危険も生じることもありうるのではないか」と言及している。放射能を恐れる余りの発言が、風評被害に繋がるのでこうした発言も気おつけるべきだ。こんな一言から野菜が売れなくなるという馬鹿げたこともないとは言えない状況である。ごみ処理は将来小田原をも含め、広域処理をするということが検討されている。焼却灰も県内処理ということが神奈川県の方針としてある。ごみは生活すれば、必ず出る。これをどうすべきかは地方政治の根本的要件である。何でも燃やしてしまえばいいという東京都方式は、地球の消耗を早める。出来る限りごみは出さない。そして、排出源に出来るだけ近い所で、つまり出来る限り家庭で処理する。焼却灰はすでに埋めたものも含め掘り起こし、灰溶融炉に持ち込み小さくする。小さくしたうえで、排出自治体の責任で処理をする。
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