花と緑を追いかけて

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いっぱいの主婦の日記です

「岩戸山から十国峠へ」・その2

2013年02月10日 | 山シリーズ

我が家の庭の「冬至梅」もようやく咲き出しました。

暖冬の年なら暮れのうちに咲き出すこの早咲きの白梅も、今年は遅れて
2月10日で3分咲きでしょうか・・・


八重の紅梅は一輪だけほころび始めました
春はもうすぐそこまで来ているようですが、すんなりとやって来てはくれませんんね。

お天気にも恵まれた三連休ですが、喉が痛くて体調はイマイチ・・・

熱はないのですが、予定していたハイキングも諦めて静かに過ごしています。
もろもろの疲れが出たのかもしれませんね。

           

2月3日に歩いたハイキングの続きをUPいたします。

十国峠(日金山)到着
岩戸山を出発して50分、途中「日金山・東光寺」をお参りし
樹林帯を抜けて、左手に「姫の沢公園」を見ながら右手の霊園横の丘を登ると、
芝生の広場に出ました。


突然富士山が姿を見せ、右手には十国峠・ケーブルカー「山頂駅」の建物が望めました。


11時35分、雲が富士山を隠してしまう前に無事到着です。

伊豆、駿河、遠江、甲斐、信濃、武蔵、相模、安房、上総、下総の十国と、
大島、新島など5島を望むことができることからその名がついた十国峠。
標高766mの日金山の山頂でもあります。

山頂駅のストーブのそばで、温かい「甘酒」を飲みながら、
私たちは1時間ほどお喋りを楽しみました。

日金山頂上に建つ右大臣源実朝の歌碑
18年前に登った沼津アルプスの向こうは駿河湾


『箱根路をわが越えくれば伊豆の海や沖の小島に波の寄せ見ゆ』
実朝は鎌倉から二所詣で(箱根権現と伊豆権現)のため、
この峠をいくたびも越えていたとか・・・

帰路、私たちは「東光寺」の先まで戻ります。

「日金山・東光寺」
万葉集で「伊豆高嶺」と詠われたのがこの十国峠で、
古くは久地良山(くじらやま)、日金山(ひがねさん)と呼ばれ、
伊豆大権現(現在の伊豆山神社)もこの山上に鎮座していたそうです。


この「日金山東光寺」は、伊豆大権現の本宮(日金山本宮)の流れをくむ古寺で、
鎌倉時代は、源頼朝の篤い信仰に支えられ、現在本尊として祀られている
延命地蔵菩薩像も、頼朝公の建立によるものとか・・・

私たちもお参りしました。


古い石仏がたくさん並ぶお寺です。

何やらこの辺りは、箱根山、天城山、富士山方向からの磁場が交わっている場所で、
ビッグパワーが生まれているパワースポットらしい




裏山に富士山の山頂に大日寺を建立し、富士山の山岳信仰を定着させた、
富士上人として知られる末代上人の宝篋印塔があります。

「湯河原温泉」へ
その先の分岐で道は二手に分かれます
私たちは「湯河原」に下る道に入ります。


まっすぐ進む道は笹の広場にでて、熱海の来ノ宮神社までこの「石仏の道」を下るようですが
私たちは湯河原の日帰り温泉に浸かって、ささやかな新年会を催す計画がありました


このコースは信仰の衰えと共にすたれた細い参道を拡幅整備したもので、
道標となっていた丁仏も新しく見直して設置されています。

丁仏は真鶴の小松石で日金山東光寺までの間に一丁(109メートル)ごとに設置され、
最後の東光寺が42丁目の丁仏です。

日金山ハイキングコースを下ります
丁仏は苔むした古いものや、新旧並んでいるものもある。



道路の左右にあり、うっかりすると見過ごしやすい
熱海水道局の水源もあります




水槽から下流へ向かって太いパイプが敷設されている沢を2~3回わたって
桧の林を下っていきます。


21丁目の手前に大きな石碑があり「日金山登山半丁」と彫られているので、
ちょうど半分(日金山は42丁目)下ったことになりますね。


更に桧の林の中をゆるやかに下っていきます。
小さな枝道もありますが、丁仏が迷うことなく案内してくれるので大丈夫


20丁目の先で「日金山ハイキングコース」の登山口に出ました。
「湯河原分岐」から1時間弱、それなりに歩き応えのある道でしたが
ふかふか落ち葉の登山道はここで終わります。

泉高区第1配水池の水槽の先にトイレも完備されていました。


ここからはアスファルトの道を「落合橋」まで行くのがルートですが
(橋のたもとに日金山道起点と書かれた石塔と石仏、ハイキングコースの案内板があります)
私たちは万葉公園の公営の日帰り温泉「ここめの湯」までの30分を歩きます。

損傷が激しく字も読めなくなった古い石塔と並んでいる新しい石塔の多くは
昭和31年と刻まれていました。

午後2時半に「こごめの湯」にようやく到着
温泉に入り、その後は館内の軽食レストランでお蕎麦を食べながらビールで乾杯
今回はお代わりナシの、おばさんたち3人のささやかな新年会でした。


○印が今回巡ったところですが・・・

穏やかな天候の中を、相模湾を眺め、富士山を望み、
石仏に導かれながら気持ちよく歩けたことに充分満足していました。





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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
丁仏に導かれ! (写楽爺)
2013-02-11 14:48:57
こんにちは。
富士の山が雲に隠れる前に十国峠に着けて峠からの雲海に浮かぶ富士の姿もゲットされて良かったですね。
今日の中では富士より石仏に興味を持ちました、「日金山東光寺」の石仏群は修理の跡が多く見っれる様ですがどれも原型は保たれているようで一体づつ撮りたい気分です。
「丁仏」の名は知りませんでした、山の「何合目」の変わりの様なもに思われますが丁仏に導かれての山歩きなんて素敵に思います。
返信する
疲れがとれた (西恋おじん)
2013-02-11 16:12:35
丁寧なご案内で、私も十国峠を上った気分に浸れました。
天気も良くて最高でしたね。
道端のお地蔵さんがなんとも疲れを癒してくれそうです。
水の流れに出合うとほっとしますね。
いいハイキングでした。ありがとうございます。
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☆写楽爺さんへ (nao♪)
2013-02-12 06:02:47
前回紹介した相模湾を眺めながら、明るい尾根道が続く岩戸山への登りと違い、
湯河原に下るハイキングコースは石仏に導かれる趣のある古道でした。
丁仏という言葉は私も今回はじめて知りましたが、参道にある案内用の石仏のことを言うのでしょうね。

東光寺の境内にもたくさんの石仏がありました。
心霊スポットとして噂されるのも分かるような気がします。
返信する
☆西恋おじんさんへ (nao♪)
2013-02-12 06:12:20
十国峠はいつも車で通るところですが、こうして歩いて登ると、歴史に触れ
いにしえ人の息つかいまでが感じられます。
東西の交通の要であった箱根近辺には、古くからの物語がたくさんありそうです。
冬に歩くコースとしては丁度いいので、山にこだわらず、これからは「歴史漫歩」も考えようと思っています。
この季節は、お花がないのが少々淋しいのですが・・・



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Unknown (歌まろ)
2013-02-12 16:02:51
 ヾ(@⌒ー⌒@)ノコンチワ~♪

ご自宅の梅、綺麗に咲きましたねぇ~。
ハイキングコース、秋の様な雰囲気ですねっ!
当地の感覚ですけど。(^_^;)
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☆歌まろさんへ (nao♪)
2013-02-12 21:53:11
雪国から見たら冬とは思えない風景かと思います。
厚手の上着は脱いで歩きましたものね。

昨日今日と風が冷たく、明日の天気予報は雪が混じりそう・・・
でも陽の光はもう春めいていますね。

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十国峠 (山小屋)
2013-02-12 21:53:12
よい天気に恵まれたハイキングだったようです。
富士山がきれいでした。

今日は朝からインターネットが接続できませんでした。
エリア内で火事があり、回線が断線したようです。
午後8時になってやっと回復しました。
ネットがない不便さを実感した1日でした。
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富士も見られるし、石仏群もまた.. (地理佐渡..)
2013-02-13 06:30:26
おはようございます。

伊豆の山並みでしたか。地名だけではなかなか
つかみきれぬところがありましたが、地図を見ま
して位置確認できました。
遠くに雪を頂く富士の姿。これだけでも訪ねる価
値のある風景ですが、足下にはたくさんの石仏が
林間でも目を楽しませてくれます。
良い山歩きをされてきましたね。

さて、どうも喉が痛い。これには注意をであります。
山野は逃げませんが、やはり元気よく。そして、
またどこへ行こうかという楽しい気力も持っていた
いですからねぇ。


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☆山小屋さんへ (nao♪)
2013-02-13 08:01:13
昨日は私のブログも見られない時間がありました。
近くで光ケーブルの工事中なのが原因でしょうか?
いずれにしてもネットが使えないと、今の世の中はトテモ不便ですね。

まだ時々咳は出ますが体のだるさがなくなりましたので、今日から活動開始・・・
まずヨガ教室に行ってきます。
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☆地理佐渡さんへ (nao♪)
2013-02-13 08:11:03
伊豆箱根は冬でも明るくて、富士山と海が魅力ですね。
我が家からも比較的近いので、冬に出かけることが多いです。
ただ高い所は、雪が残っていることが案外多いので要注意ですが・・・
この日は穏やかな日和に恵まれました。

足元の石仏に案内されて下ったハイキングコースも、いにしえ人の息遣いが聞こえてきそうでした。

13~14年前にインフルエンザにかかり高熱を出して以来、本格的に寝込んだことがありませんが・・・
疲れがたまると喉にきて、体がしんどくなります。
この数日はおとなしくしていましたよ。
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