観 察 月 日 2015.2.13 晴 10℃
観 察 場 所 秦野市 弘法山
尾根筋の馬場道を行くとそこだけ広くなり、年を重ねたソメイヨシノ
が何本か植えられている。ここは数年前に歩いた時コサメビタキが
来ていて、レンズの砲列に出会った場所だ。そんな事が頭を横切り
前方を見ると、今日も長いレンズをサクラの上方に向けている人達
がいた。
「今日は何が?」と、私もレンズを向けると“頭が黒、嘴が黄色、
胸が褐色”の飼鳥を思わせるキレイな鳥が目に飛び込んで来た。見
上げているので背の色や模様は見えない。
「アトリだと言ってますよ」後からRさんが私に声を掛ける。
頭が黒いのは♂の夏羽だが、今は2月。夏羽がまだ残っているのか
、それとも夏羽に変わり始めたところなのか。初めてなので戸惑った。
アトリに初めて出会ったのは20年も昔。暮も押し詰まった12月の事、
丹沢山に登った時だ。蛭ヶ岳へ続く尾根道がキレイに見えた。その時、
何十羽ものアトリの大群が目の前を旋回し、ブナ林の雪面に降りた。
飛び去った後大木の根元に行くと割れたブナの実があり、無数の足跡
が残されていた。
今見ているアトリは6羽程の小群だ。サクラの幹にいるが、老木の様
で緑のコケ蘚苔類が付いている。そこに何かあるのか、盛んに突い
ている。双眼鏡で確かめるとコケが口から溢れている。アトリは冬鳥だ。
巣材を集めている訳ではないだろう。それでは、餌として食べている様
だ。今までに、コケをたべる野鳥の話を聞いた事はないのだが。
サクラの木のある広場。
アトリの♂(夏羽?)であった。
アトリ♀
コケの付いたサクラの幹を 盛んに突いている。何をしているのだろうか?
よく見ると コケが嘴から溢れてている。
コケ(蘚苔類)を 食べているのだ。 幹にコケを剥がした痕が見える。
* コケを食べる野鳥の話は 聞いた事がないのだが?