memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

海底が紛争の温床   (2)

2013-02-12 00:13:52 | 亜細亜海道
ベトナム、マレーシア、ブルネイ、台湾およびフィリッピンはこの海の部分的領有を主張している。またその中の一部は国連および米国に対して中国の領有宣言に対し交渉することでの支援を求めている。

緊張は4月にフィリッピンが中国に対抗しようとした際に高まった。保護されるべきウミガメを密漁していた中国船を追い出そうとしたフィリッピン海軍を中国船が阻止したのだ。結局のところ双方の船団は自国に戻ることに合意した。しかし中国の海洋監視船がたちまち現場に戻りそこに滞留した。この地政学的な引き分けにとらわれたのはフィリッピンで最大のルソン島の州であるZamblesの漁民たちである。

「我々は今、スカボローに出かけることは躊躇する」とFrancis Alarasはいう。彼は15年にわたりスービック湾から漁に出ている。「沿岸警備隊さえも行きたがらない」と。漁民のTaneoは調子のよいときには週当たり250~500ドル相当のハタ、サワラ、観賞用の熱帯魚などをスカボローの周辺で獲ることができたという。現在の彼の稼ぎは岸の近くで行い50ドルに過ぎないという。一部の漁民らは中国が占拠している海域に出向くことは望まない。追加の燃料を費やし彼らの能力を搾り出しても割が合わないという。

Masinloc での突然の変化は多くの人々を惑わしている。Taneoによればかつては各国からの漁民がスカボローで事故なく操業していた。時にはお互いの船に乗り移りそれぞれの地元の旨い物や酒類を交換したという。「それが何故今は?」と彼はいう。

フィリッピン大学法学部のHarry Roque Jr.教授はマニラ(フィリッピン政府)に対してスカボロー問題を海洋法で国連国際調停の前に, 仮の決定をまとめることを促した。中国とフィリッピンの両国がその協定書に署名するのである。「もし暫定的な対策があるならばそれは緊張を緩和する最上の方策である」とRoque はいう。「もちろんこれを中国が受け入れるという保証はない。しかし現代史においてどの国とて国際法を破る国として名指しされたくはない」と。

フィリッピン外務省のAlbert del Rosario大臣はスカボロー問題での国際調停を呼びかけている。「われわれはわれわれの資源と能力の面では不利に立たされている。 我々は国際法は偉大な平衡をもたらしその力は強いという信念がある」しかしながら中国側は国際裁定は受け入れられない、この問題は1対1のここの国家間で解決すると主張。しかしこの方法をとれば小国であるフィリッピンの不利は歴然としている。この紛争はかつての敵国である日本を想起させた。日本による第2時背飽きたい戦中の日本の占領はここではいまだ忘れられてはいない。先週日本の外務大臣岸田は 10席の警備艦艇と通信機器をフィリッピン沿岸警備隊に約束したと報道が伝えている。日本もまた中国が領有を収容する尖閣諸島で同様の問題を抱えている。

米国は領海紛争では中立の立場をとり、当事国の交渉如李解決すべきであるとしている。米国とフィリッピンは12月に討議を行ない、その際del Rosarioは 海軍のローテーションによるプレゼンスが「この地域の平和と安定に寄与する」と発言している。戦略および国際関係センターの副理事のMurray Hiebertは米国の関心は南シナ海における交易の規制がうまれないことにあるという。「航海の自由が危険な状態にある」と彼は言う。 「多くの原油とiPadがここを通過している」という。しかし中国はわずかな引き下がりの兆候しか見せていない。

11月には中国海南省は警察に夜「船舶が中国領海に違法侵入した外国船の乗船検問を行なうと発表した。「もし中国が南シナ海に関するその考えを持続したならば、底は中国の湖となる。そして我々は扮装に向かうことになる」とRoqueはいう。「地球上のどんな小国であっても海から利益を得ようとしている」と。いまや解決を見ることは先ず難しい。一部のオブザーバーらは紛争地域での漁業と炭化水素の共同開発を妥当な方向として示唆している。しかし問題をめぐる周囲環境が協力を難しくしている。

「もし政治的意思が存在していた場合、共同開発は可能である」とシンガポール大学の国際法センターの理事のRobert Beckmanはいう。「しかし現状の政治環境ではそうなりそうもない」と。Masinlocの漁業者らは, フィリピン人気質の運命論と楽観主義で将来を見つめている。Masinlocも漁業担当官の Jerry Escapeは漁民らは他の方法での生計の道を模索しているという。それは手つかずの場所でさらに魚の養殖場を設け岸近くで魚を増やし足り「観光客を誘致することだという。「我々は対策を見付ける」「我々はフィリッピン人だから、それがわれわれの出来ることだ」いう。

ガーナ他諸国が違法操業を食い止める

2013-02-12 00:12:30 | 水産・海洋
米国はガーナ他9カ国との協力によりIUU操業を取り締まることを決めた(1月23日ghanaweb)

この報告は1月11日米国商務省とNOAAによってなされたもの。「米国はコロンビア、エクアドル、ガーナ、イタリー、メキシコ、パナマ、韓国、スペイン、タンザニア、ベネズエラととみ直ちにIUU操業に対する行動と漁民による混漁獲問題解消に取り組む」と強調した。

この議会への報告義務のなかで上述の諸国の漁船は2011年および2012年の国連の傘下にある米国も当事者となっている地区漁業管理機構により求められている保護及び管理対策に準拠していない、と。「我々はこれらの国々とともにその遵守を尊重し、違法操業の摘発と戦いを続ける」とNOAAの漁業サービス部門の副行政管理補佐官のSam Rauchが発言。合法的な漁業からの経済的損失は年間100億から230億ドルに上るという。

ガーナでは漁業がGDPの3%に貢献し、およそ200万人の人々が漁業部門で働いている。ガーナ国内消費経済の中で魚類は重要であり動物性たんぱく質の60%を魚類から得ている。国内魚類生産の12%が輸出され、外貨の稼ぎ手としてマグロの缶詰がある。その他の輸出としては生鮮マグロ、テラピア、フカヒレなどがある。漁業部門は地元民による操業、沿岸での準産業的漁業、産業規模のものの3つに分けることが出来る。

法律によりトロール漁船は水深30m以上のところで操業すると決められている。しかし最近の事例では地元漁民が負傷したり殺されたり、漁具を破壊されるなどの行為が沿岸に侵入したトロール船によって発生している。


フォークランド紛争の際のアルゼンチン駆逐艦が沈没する

2013-02-12 00:11:27 | 海事
英国が設計したミサイル駆逐艦ARA“Santísima Trinidad”は1982年のフォークランド紛争に参戦、2004年以降はベルガノ海軍港に係船されていたが左舷側に傾斜し沈没の危機にある(1月22日MP)

アルゼンチン海軍がこの艦が月曜日朝に漁船の側に傾いていることを報じた。「船殻の損傷のために左舷側に傾斜」「6インチのパイプが破れ相当量の海水が浸入した」と。「この状況下で浮力の回復に努めている」とダイバーの確認後に海軍が報じた。 「船上で働いていた人員は陸に上がり、引き潮により艦が海底に接触したあとに作業を再開すると。 “Santisima Trinidad”は一時的休止を2000年に宣言された後 2004年以降は完全に退役し、少数の保安要員がいた。

ミサイル搭載の42型駆逐艦はその姉妹艦とともに1969年英国のビッカース造船所に注された。姉妹艦ARA Herculesは英国で建造されSantisima Trinidad はアルゼンチンで艤装された。しかしその就役期間は8年にすぎなかったがよく知られている。1975年にはゲリラグループのMontonerosにより接岸中に魚雷攻撃を受けている。(以下省略)