野鳥・旅行・観光・テニスなど趣味の写真ブログ
ROSSさんの大阪ハクナマタタ



南海難波駅から、快速電車で約30分の距離にある岸和田で、毎年実施される「だんじり祭り」は、今や全国的に有名な秋祭りとなっている。

岸和田駅前



明治以降、9月14日が宵宮、15日本宮として長く続いていたが、敬老の日が制定されて以降は、本宮の日が必ず祝日となり、祭りに都合の良いスケジュールが組めるようになっていた。



ところが、ハッピーマンデー制度の導入によって15日が祝日から外れ、社会人や学生などの曳手が参加できなくなり、曳行に支障が出る恐れがでてきた。



そこで去年から、敬老の日の直前の土・日曜日に開催することになったので、今年の「だんじり祭り宵宮」となった今日、岸和田まで出かけてみたのである。

岸和田だんじり祭は、だんじりの曳き手が太鼓に合わせた「ソーリャ、ソーリャ」の掛け声をかけながら必死で走り、スピードに乗った重さ数トンもあるだんじりを交差点で直角に方向転換させる「やりまわし」が見せ場である。



「だんじり」の車輪には、伝統的に松材でできたコロが使われているというが、「やりまわし」によってすぐに摩滅してしまうのでその都度取り替えるらしい。

以前は「やりまわし」の途中にだんじりが転倒したり、民家に激突して曳き手が死亡する事故が毎年のように発生していたが、最近の「だんじり」にはブレーキが付いていて事故は殆ど無くなったようである。



但しブレーキは、曳き回しで皮製のブレーキシューがすぐに磨り減ってしまうので、その都度交換する必要があり、結構高くつくものらしい。

猛スピードで疾走する、「だんじり」の前輪に梃子を押し込む事で旋回やブレーキングを行う前梃子は、最も危険な役割で、事故の際には死亡する率が一番高いことから勇気のある青年ならどうしてもやってみたいカッコ良い役であるという。



次に危険な役は、「だんじり」の屋根の上で団扇を持ちヒラリヒラリと舞いを舞う大工方で、大工方は前方をみて進路をいち早く発見し調整する役目も果たしているという。



だんじりの最前列には、曳行責任者と総括責任者(町会長)が乗り、年齢別に組織された「世話人会」「若頭」「組」「青年団」「少年団」などを統括し、万一事故が起これば曳行責任者が全責任を負うことになるという。



各町のだんじりには、万一の事故に備えて保険に入っているというが、曳行責任者は当然その責任を追求されることになるのでそれなりの覚悟が必要である。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )