駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

宝塚歌劇宙組『メランコリック・ジゴロ/シトラスの風Ⅲ』

2015年11月12日 | 観劇記/タイトルま行
 梅田芸術劇場、2015年10月10日ソワレ(初日)、11日マチネ、ソワレ、12日マチネ。
 日本特殊陶業市民会館、18日マチネ、ソワレ。
 金沢歌劇座、21日マチネ、ソワレ。
 オリンパスホール八王子、24日ソワレ。
 市川市民会館、25日マチネ。
 まつもと市民・芸術館、27日マチネ。
 ニトリ文化ホール、11月7日ソワレ、8日ソワレ(千秋楽)。

 1920年代のヨーロッパ。上流階級の女性をパトロンに持つジゴロのダニエル(朝夏まなと)は気ままで優雅な生活を送っていたが、田舎娘との浮気をきっかけにパトロンを失ってしまう。住んでいたアパートを追い出されて困り果てたダニエルは、ジゴロ仲間のスタン(真風涼帆)が持ちかけた儲け話に思わず飛びつく。それは、預金者が死亡したり行方不明になったりしたために放置されている「睡眠口座」の金を、相続人になりすまして手に入れようという大胆不敵な計画だった…
 作・演出/正塚晴彦、作曲・編曲/高橋城。93年に花組で初演、08年に花組の中日公演、10年に同じく花組の全国ツアー公演で再演されたサスペンス・コメディ、四演目。

 初日雑感はこちら
 やはりお芝居というものは変化するものですねえ。特にラストの札幌が、個人的に10日ぶりくらいの観劇になったのでなおさらそう感じました。
 まぁ様ダニエルの「あ?」にはきゅんとしたなあ。ホテルを探そうっていうのに(「ホテル探すか」にも萌えますよねもちろんね)みりおんフェリシアがもたもたしてついてこないときに、階段上がりかけて振り返るときの台詞ね。
 最初の頃は、ちょっと冷たく聞こえすぎていて、そもそもジゴロだしいいっちゃいいんだけど、ちょっとヤクザっぽすぎないか?みたいに気になっていたのです。まぁ様には女の子には優しくスマートな人でいてほしいわ、みたいなドリームもあるので。
 でもだんだん、走り回って逃げて疲れてちょとイヤになっちゃってて、珍しく不機嫌にやさぐれただけ…という感じの「あ?」に、後半は聞こえた気がしたのです。そのナチュラルさにきゅんとしました。そのあとフェリシアに対してとりつくろう感じの人の良さとかもね。やっぱり優しさというのはまぁ様の真骨頂なのかもしれません。
 対してみりおんは、残念ながら私には、芝居がだんだん濃くウザくなってきていたように見えました。当初危惧したカマトト感が出てきちゃっていたというか。図書館での服装やまとめ髪はフェリシアのキャラクターとしてどうなんだろうか、というのも最後まで引っかかりました。
 私の勝手な構想ですが、そろそろ卒業を発表してたとえば後任がまどかちゃんとかなら、博多座『王家』はまどかにアイーダをやらせてみりおんはアムネリスをやるというのもおもしろいんじゃないかな…というかそれくらいしないと客が入らないんじゃないかな…なんで『王家』再演なんだよ、ヤダって散々言ったじゃんバカなの劇団? せめてなんらかの役替わりはしましょうよね、ラダメスとアイーダはいじらないってんならたとえばずんまどアムネリスとかあき愛ウバルドとかやってくれないとホントつまんないんですけど…と、うだうだウダウダ言いたいことはありますがとりあえず割愛(できてませんね、すみません)。
 ゆりかスタンは、会場の空気をよく読んでつねに緩急自在で、素晴らしかったです。台詞というか滑舌、発声もかなりクリアになりましたよね。次の主演、楽しみだなあ。私はダーイシにはいろいろイロイロ思うところがあるので、それは不安なのですが、とりあえずは期待しています。
 あとは、愛ちゃんやゆうりちゃん、しーちゃん、モンチには大きな変化は感じなかったかな。手堅かった。りんきらやかける、すっしぃさんたちもね。
 まやちゃんの「カーニバルの寄付をお願いします」が、いつもマイクの入りが悪いのかタイミングが良くないのか、おもしろい効果がなかなか出てないなーと気になっていたのですが、これは終盤改善されていたかな。
 せとぅーとありさが終始、出色の出来だったことも印象深いです。
 そしてあっきーベルチェは、初日は酷評しましたが、甘いと言われればそれまでですが声がどんどん低く深く渋くなっていってて、叩き上げ感が出てきていて、よかったと思いました。身内では冗談で、スタンだけでなくベルチェも「貴族の出」なんじゃないのかとか盛り上がっていましたが、そういう感じは後半かなり薄れていたので、それで役作りとしては正しかったのだと思うし、良くなったと思いました。「足、デカいな!」の言い方には最後まで承服できませんでしたけれどネ! でも浮浪者バイトが楽しそうだったからいいヤ!!(甘々)

 初演実況CDと東京公演プログラムの脚本と復刻版DVDとで台詞がすでにちょっとずつ違いますし、今回も小さな改変は多々あって、改良もあれば改悪もあるなと思いましたが、なんといってもラストのダニエルの告白台詞が復活したのは本当に喜ばしいことです。だからまあ、細かいことはもういいや(笑)。
 またしばらくして忘れた頃に再演されてもいいのかもしれません。こういうハートフルなハッピーエンド・ラブコメディが他に意外にないのでね。くーみんとか次、書くといいんじゃないかなあ。
 来年の宙全ツはでも、何がいいかなー。まぁ様で観たいものはたくさんあるんですよねー、何度でも言いますが『あかねさす』とか、『琥珀』とか。『黒い瞳』も似合いそう。『小さな花』も素敵かも。
 絶対に二本立てでお願いいたします。『シェイクスピアイズ』の次の本公演も必ず二本立てでお願いいたします。まぁ様を踊らせないとかホントどうかしてるとしか思えません。ダンス・コンサートとかもいいけれど、本公演のショー! ショー作家の育成の問題も含めて、レビュー・カンパニーを名乗る劇団の喫緊の課題です!! 何度でも言う!!! また投稿する!!!!(笑)

 レビューは作・演出/岡田敬二。98年の宙組発足時に初演されたロマンチック・レビュー・シリーズ第12弾。14年に宙組中日公演で『Ⅱ』として再演したものの三演目。
 ミラーボールがグイングイン回ってスタート、幕が上がったら板付きでブルーとグリーンとイエローのお衣装の組子たち。あっきー、ブルーでよかったね。青、好きだもんね!
 センターがあきゆうりで美しくて眼福。てかここのゆうりちゃん、古い表現ですがホントにザッツ・フランス人形ですよね。ポテトチップスみたいな帽子が可愛いけれど、取るとまたホントに美貌が引き立ちます。
 後ろのセットが開いてまぁ様を呼び込んだら、あっきーたちがまず上手に移動してみりおんを呼び込み、今度は下手に移動してゆりかを呼び込みます。会場によっては花道だったり、袖だったり。ゆりかはスチールと違って紫ではなく濃い青を着ていましたね。そこから私のオペラはロックオンされてしまうので、愛ちゃんが現れているのだろうところは毎回観られず、まぁ様とみりおんがリフトしていることに至ってはスカステニュースで初日映像を見るまでまったく知りませんでした…イヤなんか拍手が湧いてるなとは思っていたんですけれどね(^^;)。
 一度みんながハケて男役1,2,3になったあと、娘役ちゃんふたりが加わって、次にあっきーたちが加わるときにちゃんとすぐライトがあっきーをまず捕らえてくれるのに毎回感動していました。下手上に右腕伸ばしてすたんと飛んでくるんと回る振りが好き。おなかのところに握り拳ふたつ作ってダン!ダン!と引く振りが好き。片手を背中に、片手をおなかのところに置いて肩を揺らす振りも好き。私は岡田レビューは主題歌に手拍子を入れづらいところがレトロでいいのではないかと思っていたりしますが、千秋楽などは総踊りになってから手拍子が入っていましたね。爽やかな名曲で、宙組に受け継がれていくべき財産だと思いますし、これからも大事にしていってほしいです。
 間奏曲Ⅰとして男役1,2,3が残って、「ジャンジャンジャン♪」と大仰にシンバルが鳴って、マーチふう「夢・アモール」が余録みたいにあるのも大好き。ここもすぐ手拍子が入るようになりましたね、ここのはよかった。
 そして第2章「ステート・フェア」。『ラ・カンタータ!』にあった頃から私は好きな場面で、なので二番手カップルでやってもいいんじゃないかと中日公演でも思いましたが、前回はてるみり、今回はまぁみり。まあでも、とにかく可愛らしいボーイ・ミーツ・ガール場面です。
 ここでもゆうりちゃんのヤングガールが可愛かったなー。なんかアムネリスを経て娘役芸に磨きがかかりましたよね。実年齢的にはもちろん上がってきているはずなんだけれど、「可愛い」の表現力が増してきていると思いました。たとえば私がまどかちゃんがまだまだだと思うのはこういう部分で、娘役ちゃんは単なる可愛い娘さんでは駄目で可愛い「娘役」さんにならなくてはいけないのだと思うのですよ。それには技術と場数、センスが必要だと思うのですよね。ファンはそれを愛でているのです。
 ここではヤングボーイあっきーはエビちゃんとカップル。安定のあきエビですね。エビちゃんの背後から腰かがめて覗き込む振りとか、写真屋さんに向かってポーズするおすまし顔とか本当に好き。初めのうち、みりおんアグナスを囲んでワキワキする振りも好き。腰に手を当てて前に屈む振りも好き。蛍光オレンジか?っていう派手なストライプのジャケットにカンカン帽というものすごいお衣裳が、爽やかに見えるんだから不思議ですよねー。
 しかしここに愛ちゃんを入れるのはいかがなものか…もっとちゃんとしたセンター場面を与えて、モブに使うのはやめてあげてくだされ。
 雷雨になってみりおん以外みんな一度ハケるのですが、金沢では何故か真ん中のパビリオンのセットが出ていなくて、みりおんは謎の空間で雨宿りする形になっていました(^^;)。
 まぁ様とみりおんが出会って恋に落ちて、雨が上がってみんなが戻ってくるとき、エビちゃんがくるりんと一回転しながら戻ってくるのが好き。「おやおや、きみたちいつのまに」みたいな顔してるあっきーが本当に好き。冷やかし囃し立てながら拍手して祝福するみんなが大好き。本当に大好きな場面です。すっしぃも正しい使われ方だと思うしね!
 間奏曲Ⅱはゆりかの「Smile」。ホントに歌が良くなったよねえ、椅子から転げ落ちるかと思った『メイちゃんの執事』とか、もはや懐かしいわ…スローでレトロな歌をたっぷり歌って、特に何もしなくてもちゃんと場が保つんだからたいしたものです。星組できっちり育てられてきた実力を感じました。
 ゆりかがハケて幕が上がったら赤と黒と金のてんとう虫のまぁ様が板付きで、ラテンの中詰め「そよ風と私」が始まります。トロピカルダンサーあっきーはブルーとピンクに白水玉、グランジュテで上手前に出てきて悪い顔して踊ります。キャー! 友達が友会で当ててくれた梅芸センターブロックやや上手後方席のときがド正面で、澄輝会友とふたりで「ここがアナタのセンターです、どうぞ目印にしてください!」って祈らんばかりに震えてオペラ握ってましたよね…
 最初のターンが終わったとき、まぁ様があっきーの右腕をねっとり撫で下ろすのはなんなのかな? 好きなのかな? そのあとゆうりちゃんにすげなくされ、みりおんにちょっとだけかまってもらったあと寂しそうにハケるあっきーが愛しいです。
 黄色と紫という恐ろしい配色のゆりかが出てきて歌って、さらにそれを蹴散らす勢いでピンクに緑というこれまた恐ろしい配色の愛ちゃんをセンターに再びあっきーたちが登場。そのあと娘役ちゃんたちもまざってわちゃっとなったときに、あっきーがありさにパッチン!とウィンクした回もありました。目撃したぞ!
 ここからすごいわさわさ盛り上がって再度トップコンビ登場!待ってました!!みたいなくだりがすごーく好き。デュエダンは私が観た中では千秋楽が一番よかったかなあ。みりおんが床にぱっと伏せるときにスカートがわさって持ち上がって、みりおんがそれをさっと払って下ろすんだけど、それを嫌うようにまぁ様がスカートごと脚を撫で上げてまた持ち上げたんですよね。そこからのキス!キャー!!みたいな(*^o^*)。3組のカップルになって、ゆうりちゃんとありさがスカートをばっと払って折った脚を見せる振りも好き。
 そこにさらに何組かカップルが加わって、あっきーの相手はここでもエビちゃん。安定のリフト。そこから総踊りと手拍子になって、あっきーは上手通路を先頭から二番目で客席下り。松本の席が良くて、行きも帰りも開眼してくれて幸せでした!
 わっと会場が盛り上がったところにスススと出てくるみりおんはたいしたもので、続いて第4章「ノスタルジア」。歌は『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」、素晴らしい。
 しかし今回のセバスチャンはゆりかでよかったと思います。前後の出番の関係で出られないというなら、愛ちゃんでもあっきーでもいい。初演はズンハナタカコの場面ですよ? 再演時にはちーかいのどちらかってワケにもいかなかったのですっしぃさん、というのはわかる。でも今回は違うでしょう。
 すっしぃさんのことを路線組長と呼んだりするのは、芸風のことであり、かつあくまでギャグです。ホントに路線スターのポジションをやらせてどーする。だからスターが育たないんだよ、それじゃ駄目なの!
 ここの士官あっきーの相手役令嬢はゆうりちゃん、もう完全に同じ絵柄、同じ掲載誌の美しすぎるカップル。ゆうりちゃんは鬘も髪飾りも本当に素敵だったなー、ドレスはもうちょっとシックな色でもよかったと思うけれど。ここの歓談、何を話してたんだろうなあ。加わるのがモンチにゆいちぃだからって、まさか関西弁トークってことはないよね?(^^;)
 ここ、梅芸だったかな、ゆうりちゃんのドレスの背中に何かアクシデントがあったのか、あっきーが笑いながら背後に回って直してあげるような仕草をして見えた回があって、全私が滾りました。あと札幌で、いつもはすぐ片手を腰に、片手をおなかのあたりにおいて歓談ポーズになるのに、あっきーが後ろを向いて袖か何かをちょっと直して、そのまま舞台奥の星空に向けて手を翳したみたいな回もあって、これにも激しくときめきました。
 現れたまぁ様ヴィットリオを迎えて、彼が上官の妻に一目惚れしてしかもそれが隠せないでいるようなときに、あっきーがそこまで困ったものだという表情は見せずに、でもその不作法をやんわり咎めるように苦笑する感じなのがすごく好きでした。あまりにもあからさまだったり人妻に本気になっちゃったりするような恋はこの貴族社会、上流階級では歓迎されないのでしょう。そのあと無表情になってヴィットリオとマチルドの間を突っ切るあっきーは、その冷たい美貌がそんな社会の空気を完璧に体現していて素晴らしかったです。そのあとやはり笑顔でなくなったゆうりちゃんと踊るところも素晴らしい。
 それでもヴィットリオは恋心を隠せなかったので、ついにはセバスチャンが手袋を投げる事態になってはしまうのですが…これが決闘の申し込みを意味するものだと知らない人には意味不明だったかもしれません。さらにそこに突然の暗転…このとき照明機材が電源を落とす「カシャン」という音が入るときと入らないときがありましたが、私は効果音としてきちんと入れるべきだと思いました。これは『山猫』をモチーフにした映画仕立ての場面で、撮影とか照明とかを思わせる要素を置いておくべきだと思っているからです。違うのかな?
 再び灯りがつくとおそらくは時間が経過していて、残されたヴィットリオがひとり歌います。私は、決闘は彼が勝ったにしてもマチルドは夫と共に去ったのだ、と解釈していましたが、ヴィットリオはもしかしてあの軍服の下の左腕を決闘でなくしていたりしたのでしょうか。あれはあの時代の風俗、ファッションとしての軍服の着方かと思っていましたが…それもまた、ドラマチック。
 余韻たっぷりのところに、赤いお衣装でノリノリの「ザ・ロケット」が始まります。センターは我らがソラカズキ! ぱっちん!とキメるウィンク、毎回ごちそうさまでした。雉羽入れてあげてもよかったよね。
 みんなの「フッ」って掛け声が男らしいのも好き。しーちゃんやあきも、ららたんも好きでよくオペラで見ていました。
 奥のカーテンが上がると暗い中に斜めに二列になった学ラン隊が膝をついて板付き、第6章「明日へのエナジー」が始まります。奥の列の最下手にいるゴスペルの男あっきーの横顔にライトが当たったときの美しいこと! 後頭部の丸みの素晴らしいこと!! そこからキビキビ踊り出す姿の神々しいこと!!! 白衣じゃなくて学ラン着せてくれてありがとうございます…
 インナーは黄色というかヒヨコ色、山吹色。最初のうちこそボタン留めにモタモタモタモタしていて閉めきれなかったりボタンとボタンの間から黄色がピヨッと出ちゃってたりホントにいろいろあって、それはそれで萌え萌えでしたが、札幌ではすっかり慣れて器用になっていて、挟んじゃわないよう学ランを一度ぱっと左右に広げて黄色を中にしまってからボタンかけて、下までかけたら襟元を再確認する余裕まであって、尺に完全に間に合って振り向いてみせたときにはもうこちらが嬉しくて笑っちゃいました。
 握り拳を胸元にふたつ作って上体で四拍で円を描く振りが好き。床に手をついて脚を上げるときには、振り向いて奥に引っ込むまぁ様に手を踏まれないか実は毎回ハラハラしていました。アヴァンギャルドな髪型もよかったです。
 またまた会場がヒートアップしたところにしずしずと出てきて歌い出すみりおんは本当にすごい。ここからフィナーレで、まずは「夢・アモール」をたっぷりと、後半はゆりかとデュエットで。
 そしてゆりかはまぁ様とハイタッチしてハケ、まぁ様は「マイガール」と「愛さずにはいられない」のイングリッシュ・ソング二曲と共に客席下り。舞台が空っぽになって一階通路が見えない二階席、三階席、四階席のお客は置いてけぼりになるので、これはやはり何か対策を考えてほしかったです。
 まぁ様は各地の握手攻めに千両役者の対応ぶり、素晴らしかったです。握手しようとむりくり手を伸ばす人、かなり遠くから立ち上がってきちゃう人、ハグをせがむ人、花束渡しちゃう人…驚きつつもにこやかに着席を促し、スーパーロングアームで握手しまくり手を振りまくり投げキスも飛ばし満面の笑みで、会場中を幸せにしていました。
 そこからの、短く少ない人数でも美しく端正な黒燕尾。あっきーしか見られていませんすみません。腕を上げるときにふっとその先を仰ぎ見る目、片足を折ってもう片足を流してさっと座るときの流した足の靴の裏の見え方、すっと足下に落とす視線、ばっと回転するときの軽やかさ…同じ振りをしていてもみんなちょっとずつ違って、でも総体としてみんな揃っていて、でもやっぱり自分の好きな人だけが光り輝いて見える…美しい時間でした。
 パレード、エトワールはきゃのん。ゆうりちゃんとありさの歌も麗しい。あっきーの肩羽は嬉しかったけれど、りんきらとシンメで歌なしでもいいからセンターで下ろしてほしかったです。全ツくらいケチらんでいかんかい!
 まぁ様が雉羽付きの大羽で横向きに現れて正面を向いたときの、各会場のどよめきが毎回誇らしくて、組ファンとして本当に幸せでした。
 毎回のご当地出身者紹介と方言を取り込んだカテコも楽しかったです。全国15箇所、どんどん寒くなる季節をがんばって駆け抜けた組子たちに、改めてお疲れさまと告げたいです。とりあえずお手紙を書きましょうかね。お正月公演も楽しみです!








コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『パッション』 | トップ | 『道玄坂綺譚』 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (さおり)
2015-11-16 22:19:18
「王家に捧ぐ歌」で朝夏・実咲・真風の3人の
並びと相性の良さを好きになったことと元々
スーツ物よりもコスチューム物が好きなことも
あってメランコリック・ジゴロは食指が動かなく
て見に行きませんでした。朝夏さんと実咲さん
と真風さんの3人ならばスーツ物にしろコスチュ
ーム物にしろもっと大人っぽい作品とかシトラス
の風のノスタルジアのような作品が似合うんじゃ
ないのかなと思いました。

「シェイクスピア」の制作発表を見てやっぱり3にんの並びが好きだなと思います。難しいのかもしれないけれどこのままの陣営であと1~2年色々な作品を見たいなと思います。
返信する

コメントを投稿

観劇記/タイトルま行」カテゴリの最新記事