駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』(文藝春秋)

2015年09月26日 | 乱読記/書名さ行
 「早う死にたか」毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、ともに暮らす孫の健斗はある計画を思いつく。日々の筋トレ、転職活動、肉体も生活も再構築中の青年の心は、衰えゆく生の隣で次第に変化して…閉塞観の中に可笑しみが漂う、新しい家族小説。第153回芥川賞受賞作。

 なかなかシュールでホラーでもありましたが、もっとどうしようもなく陰惨な話なのかとなんとなく思っていたので、意外とまっとうで健やかでもあり、まあまあおもしろく読みました。
 『火花』はまだ読んでいませんが、『スクラップ~』は明らかに芥川賞受賞作っぽい作品だな、と思いました。著者の既刊を読んだことはないのだけれど、なんとなく。
 フェイドアウトしてしまう彼女がさもありなんで印象的でした。
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住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉社)

2015年09月26日 | 乱読記/書名か行
 偶然拾った文庫本。それはクラスメイトの山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった…「名前のない僕」と「日常のない彼女」の物語。著者デビュー作。

 インパクトのあるタイトルで話題となっている作品ですが、まあいってみれば難病ものというかの、青春小説、ヤングアダルト小説、だったかな。コミュニケーション不全の主人公の精神的なある種のビルドゥングス・ロマンとも言えるかと思いました。
 会話の多い展開で、本当は今どきの若者は、というかいつの時代の若者でも人はこんなふうにはしゃべらないと私は思うので、そのあたりが本当にむず痒かったですが、読み進めるうちにある種の静かな感動は得られたかな、とは思いました。
 でも、それでどうした?という話でもあるし、すごく泣いたとか人生哲学が得られたとかは、なかったかな…
 という印象の一冊でした。

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宝塚歌劇月組『DRAGON NIGHT!!』

2015年09月25日 | 観劇記/タイトルた行
 シアタードラマシティ、2015年9月5日ソワレ。
 文京シビックホール、9月18日マチネ(初日)、22日ソワレ、23日ソワレ(千秋楽)。

 ドラマティック・ドリームと銘打たれた、龍真咲の魅力にさまざまな角度から迫る三部構成のコンサート。作・演出/藤井大介。

 まさおが本当に楽しそうで、そして本当に歌が上手くて、その芸風(?)がやや苦手に感じる人でも観れば一周回ってファンになる(オイ)、素晴らしいコンサートだったのではないかと思います。
 コンサートってこうあるべきですよね。充実期にある、個性と人間力にあふれたスターでないとできない。楽しかったです。

 ACT1はまさおドラゴンが「♪ドララ~」と召還されて、ロシア、イタリア、インド、ニューヨークと旅していく趣向。
 ロシアの歌姫(白雪さち花)のさちか様が素晴らしくて(貴婦人のお衣装はすべて、ダイスケ偏愛の舟形わっかドレスの前が開いて脚が見えるやつ)、ロシアの王子(美弥るりか)のみやちゃんが美しすぎて、謎の伯爵夫人(萌花ゆりあ)のまいまいが麗しすぎて…私の大好きなチャイコフスキー「白鳥の湖」の各国の姫君の踊りの音楽に乗せて、ドラゴンとの不思議な三角関係が展開されるのに見とれているうちにいつも終わってました…からんちゃんと真広くんの歌も素晴らしい。
 イタリエ・ベネチアではみなさん貴澄センパイの色気たっぷりの歌声にメロメロだったようでしたが、私はわりと大丈夫、踏みとどまれた。というかギリギリとかの方が好み。初日に18禁!というレポも上がったドラゴンとウンディーネ(珠城りょう)との絡みは私は不満…そもそも私は珠城さんに女役を求めていないし、やるならもっとウエスト絞って胸作ってほしかったし(胸はあるはずなのに! 女体にうるさいファンですみません)、変な位置にドレープが寄ってて邪魔にしかなっていないお衣装のボディを変えてほしかった。鬘とか素敵だったのにー! 振り付けはなんかヘンで私には擬似セックス(オイ)には見えませんでした。マット運動か幽体離脱かと思ったよ…最後にドラゴンを引っ張っていくとこだけがよかったわ、力強くて…あ、ゴンドリエ(千海華蘭)のからんちゃんのダンスは素晴らしかったです。
 インドは踊り子の珠城さんしか見てませんでした。ターバンに珍しくセンター分けのややラフな前髪、たまらん! まいまいとのカップルも美しい。ひとりでも手枷ぶっちぎれそうだったけどね、とかは言いません。
 ニューヨークはみやちゃんの「女々しくて」から始まる形。持ち歌でしたよね?というみやちゃんのノリノリの素敵さはすでに知られているだろうからいいとして、私は今回の珠城さんではNYの場面が一番好きかなー。黒と銀のスーツが似合う!
 ACT2のイカは…可愛かったからいいです。
 トークは珠城さんが出る回に三回当たったのですが、毎回ハラハラしましたよ…まさおザツだから…それも愛ある鍛え方なんだろうけれど。みやちゃんの話の回し方はさすがでしたよね。あと、まさおは娘役さんには甘かった模様。わかりやすい(笑)。
 ACT3のザッツ・タカラヅカなくだりがやはり楽しかったです。紫の変わり燕尾に白羽根扇で「ボンジュール・タカラヅカ」なんてクラシックすぎて素敵! ここの珠城さんには天海のユリちゃんの面影がちらつきました。そしてまさおは確かに「スター」が似合う!
 ラテン・メドレーは客席下りもあって場内ヒートアップしましたね。珠城会総見にまぜていただいたとき、上手通路をやってきて後方奥に会席があるのを見つけた珠城さんがビシッと指差し&ブンブンお手振りしてくれて、大盛り上がりでした。
 そしてみやたまでのミュージカル・スター、これもよかった! そこからのまさおの「ロシュフォールの恋人たち」、「蜘蛛女のキス」、『モーツァルト!』の「僕こそミュージック」三連発は素晴らしすぎました!
 そこからドラゴンローズという役名で薔薇バックプリントのTシャツ姿のメンバーたちが『ベルばら』ボレロを踊るのはなかなかにシュールでしたが…まさおの高島屋スーツがもはや普段着にしか見えないのでもういいです。こういう世界なのです。よかったです。
 アンコールが「I am what I am」というのも素晴らしい。『ラ・カージュ・オ・フォール』の有名な曲ですが、宝塚歌劇的には大地真央の持ち歌として有名ですよね。連綿と続く月組トップスターの伝統よ…! 感動的でした。

 そして千秋楽のスペシャル・アンコールは、トークゲストがなっちゃんのときに少し披露されたという『ベルばら』フィナーレの「小雨降る径」デュエダンでした!
 スタオベになってからのカーテンコール1度目は、メンバー全員が一列に並んでいるのに真ん中だけぽっかり空いていて、まさおの「あとは任せた」みたいな置き手紙が…みやたまが真面目に挨拶してシメ。まさかまさおが二階席に来てくれたりするのかしら?と思っていたら…
 2度目に緞帳が上がったときには舞台が赤い照明で照らされていて、下手にすっくと立った美脚なさちか様がスキャットし出して、階段に板ついている黒燕尾の男役仕様のなっちゃん(芸名は小雨ふぶき、らしい(笑))と、薔薇パンツにギンギラ甲羅、ワカメ鬘の亀まさおが真面目な顔してデュエダンを踊り出し…
 甲羅が邪魔でできない振りもあるし、いろいろ省エネなんだけど、全身全霊で本気で真面目な「小雨」がおもしろすぎました!
 最後は甲羅を脱いで鬘を取って、みんなを呼んでご挨拶。客席がまだまだとねだるので、小雨ふぶきにシメを頼むまさお…お腹痛くなるくらい笑いました。
 まさおのご挨拶がまた、ものすごく前向きで正しくていいこと言っていて、ものすごく感動しました。いい千秋楽でした。
 トップスターのキャラクターにもよりますが、コンサートも全組でできるといいですね。

 最後にしょっぱい話をふたつ。
 まず、客席下りについて。
 DCと違ってシビックには二階席があるのですから、東京公演からは手を入れてほしかったです。全然見えない。空っぽの舞台を眺めながらする手拍子のなんと虚しいことか。
 下級生何人かだけでも本舞台に残すとか、二階席後方からでもぎりぎり見える最前列に何人かいさせるとか、配慮してほしいです。
 まさおひとりが客席を練り歩くMCタイムは、せっかく装置があるんだから映像を出すとかさ。生のものが難しいならアリモノでも稽古場風景でもいいです。椅子とソファを片付ける下級生を出すだけでもいい。何か見せてくれ。
 客席下りは一階席だけのサービスだと割り切れ、というのは不当だと思います。二階席前方だってS席なんだし、多くの場合で観客は席を選んで買えません。自分が買った席が通路際かどうか、生徒の誰が近くに来るかは運で、来たらラッキー!だとしても、基本的には会場全体でハッピーに楽しめるように構成するべきです。
 大介先生は何度も何度も劇場で目撃されていたようですが、常に前方センターばかりで観ず、上手下手の端っこや二階席てっぺんからも観てみて、自分の作品がどう見えているのか客席にどう届いているのか、確認してほしいです。そして二階席の置いてけぼり感を味わってみればいい。というかそんなこと舞台稽古でやっておいてくれ、それが仕事だろう!
 ファン出身のくせして見切れ席を作るなんて、ファン時代にそんなに良席ばかりで観ていたんですか? ファンの気持ちが推し量れないなんて恥ずかしいことですよ? 劇団にお手紙も書きましたが(そろそろブラックリストに載るくらいかもしらん)、ここでも再度しつこく訴えておきます。
 それから、番手について。
 プログラムとパレードで、みやちゃんと珠城さんの並びが学年と逆転していますが、なんの意味があるんでしょうか? どういう意味を持たせたいんでしょうか? 不可解すぎて不愉快です。誰かが喜べば誰かが泣くものですが、今回のこれで喜んでいる人ははっきり言って誰もいないと思います。
 コンサートは基本的にはまさお・オンステージで、みやちゃん以下はすべて基本的にはアンサンブルと言っていい構成だったと思います。むしろ「女々しくて」を一曲丸々一場面もらっていたみやちゃんが二番手格だったと言えると思います。
 なのに何故、プログラムでは珠城さんの方が写真が上で挨拶するのは珠城さんの方があとなの? 珠城さんの方が番手が上だというならショー本体の出番や扱いを何故そうしないの? そういう構成になってないのに何故プログラムとパレードだけがこうなの? 意味がわかりません。
 シンメでやたらと上手にいるのは交互に置くのが基本なのだからまだいいとして、センターでクロスするときわざわざ前を通らせるとか、失礼だよ上級生に対して!と珠城さんファンですら普通に思いますよ。
 たとえば今後何かの発表があって今回はその布石なのだとしても、現時点ではまったく意味がないことなワケだし、こんな上げ方されても誰も嬉しくないです。珠城さんは各組三番手スターの中でも最も下級生なんですよ? そんな急ぐ必要どこにあるの? 何がしたいの? きちんと収拾つけられるんでしょうね?
 劇団のこういうところが本当に大嫌いです。劇団がこういう細かいところでいろいろ読み取らせようとすることは知っていますし、我々は残念ながら読み取る能力が鍛えられてしまっています。だからこそ読み取らせる内容が不可解で理不尽なのは許しがたい。生徒とファンを大事にしない劇団に呪いあれ。
 今後どんな展開が用意されていようと、だから今回こうだったんだなどとファンはおそらく納得しないでしょう。今後二度と似たことを繰り返さないよう、劇団には深く反省を求めます。これはお手紙とか書いていませんが、こんなところでだけ言っていても仕方ないからなんかしら考えます。
 愛を踏みにじるようなマネはホントやめて、お願いだから。実りある記念すべき110周年を明るく楽しく迎えるためにも…!





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愛希日記(&響日記)

2015年09月23日 | 日記
 DSやMSは宝塚歌劇の正式な公演というか演目としては私はカウントしないことにしているので、たとえば私が去年全演目を生で観劇したといってもそこにはこれらは入れていませんし、観てもここでも感想などをあまり書いたことがありません。
 が、ちゃぴMPが素晴らしすぎたので、日記として書き残しておきます。
 ミュージック・パフォーマンス『Wonder of Love』、第一ホテル東京、2015年9月21日ランチ回を観ました。構成・演出/小柳奈穂子。
 発表時から行きたい!と思っていて、ちゃぴ茶に参加したこともあって会からご案内もいただけていたので、お稽古待ちやバウとからめてひとりで宝塚から行きたかったのですが、知人に東京の回を誘われまして、ご一緒することにしました。
 でも宝塚から行っておけばよかった、複数回観たかった…とちょっと後悔するくらいよかったです。コスパ全然安かったよ!

 ちゃぴは…例えば月『スカピン』とかで、子役といえどルイ・シャルルなんて大きな役だし、押されているのだな、という印象はありました。ダンサーとして目を引いてもいましたしね。
 『ジプシー男爵』で第二ヒロインっぽいキャラクターを演じることになることになったときも、まあ若手男役スターの育て方、人気の上げ方としてアリだよね、とか思っていました。
 正式に娘役に転向するとなったときは、ややフクザツだったかな。私は、例えばるいるいとか、男役から娘役に転向してなおかつわりとすぐにトップ娘役に納まっちゃうような生徒に対しては、どちらかというと冷淡なのですね。生粋の娘役に皺寄せがいく感じが嫌で、つい。
 『アリスの恋人』なんかは作品としてすごく惹かれてなーこたんにお手雅書いちゃったくらいなんですけど(笑)、ちゃぴについてはまだまだいっぱいいっぱいに見えていた記憶…超絶可愛かったですけれどね。でもみりおが小さいのでやはりデカいなあ…と心配でした。
 『エドワード8世』の新公も珠城さん目当てで観ているのですが、まりもがそれはそれは素敵に着こなしていたドレスがまだまだ似合わなくて、苦戦しているなーという印象がありました。
 新生月組の船出はトップ娘役としてのちゃぴがどうとかより、トップスターがまさおで準トップスターがみりおで主役役替わりでいく、というのがいかにもアレで、そちらの方ばかり心配していたかなー。もちろんちゃぴも大変だったことでしょう。みりおが組替えして他にもいろいろな組替えがあって、やっとおちついてきましたよね。
 就任期間からいっても今やまさおが押しも押されぬトップ・オブ・ザ・トップスターなワケですが、ちゃぴも今やトップ・オブ・ザ・トップ娘役になりましたよね。就任時期はみりおんの方が早いんでしたっけ? でも近年の役の比重や、もはや月組の二番手スターと言っていい存在感(それは月組の二番手男役が同期ニコイチダブルだという事情もあるのですが)が、そら来年のスターカレンダーの表紙ピンもかくや、といったところです。
 充実期を迎えて、逆に言えば卒業を見据えているんじゃないの?みたいな心配も出てきましたが、とりあえずはまだなんの発表もないし、個人的にはできればこのまままさおと添い遂げていただきたいです。いや残ってくれてももちろんかまわない!
 しかしとにもかくにも、トップ娘役でもDSなんて卒業直前にMSが開催できるかできないか、みたいなところを、この時期に、研10以上の男役四人を従えて、MPと銘打つステージができるなんて、素晴らしいことです。
 ちょっと思ったのだけれど、それだと卒業時のMSが何やるか難しくなっちゃうから、かつてヨシコとアヤカがやったみたいに、そのときはみりおんとふたりでMSなんてどうかしらね? キャー、ときめく!!
 あるいはかつてユウコがやったように、バウのダンス・コンサートとか希望!!!

 さて、一方の響れおなさんなのですが、好きなんですよ大好きなんですよ!
 どこでいつ好きになったかは例によってまったく覚えていません(キッパリ開き直り)。基本的には顔が好きなんですね、超好みのライン。それで注目し始めたのだと思います。
 『PUCK』かその前のときくらいかに知人に取り次いでいただいて初めてお茶会にお邪魔して、ますます好きになりましたねー。まったく気取りのない、いい意味でジェンヌさんっぽくない、普通に働く、かつ仕事のできるお姉さんという感じで、スマートでクレバーで爽やかで綺麗で(←重要)、感動しました。優しくて賢くてしっかりしていて人望があって、組長さんとかとは別のレベルで組子を束ねる上級生として、稽古場などで機能しているんだろうな、と思いました。
 なのでずっとファンなのですが、小公演でもなかなかたっぷり観られる機会は少ないじゃないですかこういう生徒さんって。なので今回のMPはまずひびきち!とか思っていました私。
 そして終演後には、もうひびきちなんて呼べない…とメロメロになっていたのでした。上手かった色っぽかったキャー!

 プログラム、オープニングは黒と銀のお衣装で、わりと最近の宝塚メドレーからガツンと始まりました。こちらとしても馴染みのある曲だから楽しいですよね。ちゃぴのアシンメトリーのミニドレスがカワイイ。
 そこから『オズの魔法使い』のお芝居仕立てになって、ちゃぴはドロシーというかやせっぽちのダメなメガネっ娘になるのですが、これがまたカワイイ。ダサい女子がプリンセスに変身、ってのはねねたんMSでもやったよなーこたん!(><)と思っていましたが心配は無用でした、全然違うものになっていました。というかレベルアップしてましたよ!
 ちゃぴドロシーは実はアイドルになることを夢見る女の子。「Popular」めっかわ! ポピュラーという外来語に私たち日本人は「人気者」という意味をあまり見ていないと思うので、歌詞はもうちょっと工夫した方がよかったと思うけれど、とにかく可愛かったです。
 で、オズってライオンと案山子とブリキのきこりが出てくるんだよね、としちゃんが勇気のないライオンでまんちゃんが脳みそのない案山子、ゆうきがハートのないきこりか、じゃあ響さんはナニ?と思ってたらなんとドロシーの愛犬トトでした! 猫手ならぬ犬手でちゃぴにチョイチョイする響さん激カワ! 犬なので最初しゃべれなかったところもきゅんとした!!
 ネガティブの国から脱却するわよ!と虹の彼方を目指し、みんなでアイドルに変身! 「フライングゲット」「Danceでバコーン!」(AKBはともかくこれは知りませんでしたすみません)から聖子ちゃんの「Rock’n Rouge」、明菜の「ミ・アモーレ」、そしてキョンキョンの「渚のはいから人魚」!! ポスタービジュアルのあの水色のミニドレスになって客席を練り歩き、ハイタッチもしていただけましたかーわーいーいー!!!
 「JULIETTE」を歌う四人に呼び出されるようにピンクのロングドレスで現われて、ああ確かにジュリエットだ…と感動するのも一瞬、ドレスを脱いだら濃いピンクのタコ足ダルマに変身! ドレスを持ってハケるとしちゃんにも萌え。さらに椅子持って出てきたとしちゃんとの色っぽいダンスに萌え。ここで「Cell Block Tango」だなんて聞いてない! 響さんのガッツリしたリードたまらん!!
 ラストは白いお姫様ドレスになって、オリジナル主題歌を歌って。そして鬘を替えたアンコールが「Climb Every Mountain」! きりやんも好きだったよね歌ったよね、ああ月娘…!と私は号泣したのでした…

 ちゃぴは歌がホントに上手くなってまろやかでのびのびしていてカッコよくて可愛くて、でもMCになると声は震えてるし、それをお兄ちゃんSが縦横無尽にサポートしてました。
 特に末っ子ゆうきがおたおたしていじられて三男のまんちゃんはさすがダンサーで無口でニコニコしてるだけなので(笑)、俄然次男のとしちゃんがおもしろおかしく暴走するワケですが、それを長男の響さんがしっかりゆるやかに監督しまとめ包み込むのです。もう惚れるしかない…!
 ステージとしても盛りだくさんで見どころ聴きどころ満載、「パフォーマンス」の冠に恥じない出来でした。堪能しました!

 もちろん歌上手さんががっつり聴かせるのが本来のDSなのかもしれませんが、客席との距離の近さもお食事後という空間の親密さも本公演などとは違うので、趣向によってはいろいろなことができますよね。楽しい企画がこれからも続くといいなあ。紅5復活なんて粋ですよね。
 DSをこれまでにやっていないということでは、例えばまぁ様! あきずんそらもえこなんて歌上手どころを揃えて男役ばかりでオラオラ!なんてどう? それか、ゆうりしぃちゃんららまどかあたりを侍らせるのもイイ!
 だいもんも待たれますよね。あんり? くらっち? ひとこ? まちくん? キャー!
 ゆうみたんが男役に囲まれるMSも観たいですよ、お兄ちゃんS総デレですよ? きんぐがおりまなはるあすくんなんてどう!? キャー!!
 と、妄想でいくらでもときめけるシルバーウィークを楽しく送っています。珍しく新幹線にも飛行機にも乗らない連休だけれど、充実しています(笑)。
 あ、ひとこ茶にもお邪魔しました。あの明るいオーラ、好きなんだー。可愛かった楽しかった! こういう生徒をこれくらいの頃から一番に応援するって楽しいだろうなと思いました。でもまだ永久輝日記は書かないわ!(笑)
 私の次の○○キ日記はどこへいくのかしらん…

 月組六分割は今日のドラゲナイ&ありちゃんバウ千秋楽で無事に完結予定ですね、生徒始めスタッフ、関係者のみなさん、そして追っかけたファンのみなさん、お疲れ様でした。マギーDSにも縁あってお邪魔できたので、私は六つすべて観に行けました、ありがたや。
 これだけ戦力割ってもなんとかしたんだからたいしたものです、月組は磐石、安泰だなあ。
 そしてしつこいですが、ゼヒとも各組でWSを! とりあえず私は劇団にお手紙書きました。
 では、『DragonNight!!』千秋楽に行ってきまーす!






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三浦しをん『星間商事株式会社社史編纂室』(ちくま文庫)

2015年09月20日 | 乱読記/書名は行
 川田幸代29歳は社史編纂室勤務。姿が見えない幽霊部長、遅刻常習犯の本間課長、ダイナマイトバディの後輩みっこちゃん、「ヤリチン先輩」矢田というメンバーの職場でそれなりに働き、仲間と趣味(同人誌製作・販売)に没頭するはずだった。しかし彼らは会社の秘密に気づいてしまった。仕事が風雲急を告げる一方、友情も恋愛も五里霧中に…!?

 帯の惹句に「三浦しをんワールド全開!」とあるのですが、そのとおりだと思いました。
 なんかもっと、『舟を編む』みたいなタイプの話?とか勝手に思いながら読み始めたのですが、そういうのではなかったです(笑)。
 煎じ詰めればある種のファンタジーというか、おとぎ話としか言えないのかもしれないけれど、爽やかで軽やかで、楽しく読みました。そしてやはりちゃんとリアリティと真実があると思いました。こういう話をこういうふうにかける作家ってなかなかいないと思うので、楽しい読書でした。
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