初演『メランコリック・ジゴロ』と今回の演目発表についての日記はこちら。
『シトラスの風Ⅱ』についての感想はこちら。
というワケで宝塚歌劇宙組全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ/シトラスの風Ⅲ』を、梅田芸術劇場で初日から4回連続観劇してきました。
すごーく楽しかったです。でも例によってイロイロと思うところがありましたので書いておきます。
あくまで現時点での個人的な感想です&ネタバレ全開で語っています、未見の方はご留意を。
このあと名古屋、金沢、八王子、市川、松本、そして札幌で観劇予定です。楽しみです!
さて、お芝居で私が一番心配していたのはトップトリオがみんなニンじゃないんじゃないの?ということでしたが、スカステニュースの稽古場トークなんかでも事前に話が出ていましたが脚本はそのまんまでも台詞のニュアンスやキャラクターの持ち味みたいなものを今の生徒に合わせて変えてくれたようで、意外や意外、ハマっていてとても楽しく観られました。
再演・三演時は私はかなり「コレじゃない」感を強く感じてしまったのですが、贔屓目かもしれませんが今回はそれが本当になかったです。もちろん初演とは違うんだけれど、コレはコレでアリなんだな、と感じられたのが私にはすごくおもしろかったのでした。
でももちろんまだまだ、この方向で行くならもっとこうであるべきだろう、みたいな部分も見えたので、それは今後の進化を待ちたいと思います。
全ツ演目としては、ホントはコスプレで悲劇!みたいなものの方が一見さんたちには喜ばれるんじゃないかな?とも思うのですが、宙では『うたかた』もやってるし、すぐ雪が『コルドバ』で回るし(同じ地方を回るとは限らないけれど)、たまにはこういう現代もので人情喜劇、みたいなのもわかりやすいし目新しくて、これはこれで喜ばれるのかな?と思うようになりました。
何より宙組ファンとしてはコスプレ大作が続いていたので、なんてことないスーツものが観られるだけで楽しいし、人が死なないハッピー・ミュージカルも嬉しいです。かつショーとの2本立て、やはり宝塚歌劇はこうでないとね!
というワケでまぁ様ダニエルですが、私にとってダニエルというキャラクターは初演で当て書きされたヤンさんのニンそのままに、繊細でナイーブで不器用で生真面目で、顔はいいかもしれないけれどホントはジゴロになんか向かないようなシャイな青年…というイメージです。かつ陰で月っぽいイメージね。
対してまぁ様は明るくてチャラくてでも意外と真面目というその持ち味で、新たなダニエル像を作り上げているな、と思いました。太陽っぽくてもちゃんとダニエルなのがいいのです。
ヤンさんダニエルよりずっと器用にジゴロ稼業をやれている。でもうっかり浮気してあっさりパトロネスにバレてフラれちゃったりもする、ちょっとヌケてるところもあるチャーミングな好青年。「どうせ金だけが目当てだったんだからな!」とうそぶいてみせてもどこか寂しそうな、「こんなこと、ジゴロやってりゃしょっちゅうさ」と強がってみせてもちょっと傷ついていそうな。どんなにチャラくても(笑)ちゃんとしたところがある、誠実に生きている健康で健全な青年でした。
でもちょっとお調子者で、人がいい。だからスタンにいやいや巻き込まれたというより、自分からうっかり踏み込んでいったようにも見えて、途中からはむしろけっこう熱心に動いていて、それがまた主人公っぽくていいのかなとも思いました。実際にはダニエルってあんまり何かをしていなくて、警察呼んで助けに来てくれるのもスタンだったりするんだけれど、スタンの方がヒーローみたく見えちゃうことがないのがいいのです。まぁゆりのコンビの形としてもいい。ヤンミキ、まとえりとはまた違ったスタイルになっているなと思いました。
そのゆりかスタン。やはりジゴロ仲間というよりは、舌先三寸でなんとなくフラフラ遊んで暮らしている極楽とんぼの悪友、みたいに見えますが、それがスタンの立ち位置なんだと思うんですよねー。あと歴代スタンのうち一番「貴族の出」に見えるのが素晴らしいなと思いました。ティーナはもちろんパトロネスなんかじゃなくて、でも美容師とかマヌカンとかとにかくわりとちゃんと働いていて、ふたりは同棲してるんだけど要するにスタンはジゴロというよりティーナのヒモなんだろうな、と思いました。で、それが似合う(笑)。でもちゃんとラブラブなの。
ミキちゃんやえりたんみたくわーっとパワーで押し切るようなタイプじゃないんだけれど、周りがゆるゆる騙されそうな(笑)、おもしろい持ち味が効いていました。当人比ではすごくちゃっちゃとしゃべっているんだろうけれど、ちょっと特徴的な声もあってやはりどことなくゆるい。それでダニエルが流される、そのふたりの関係がいい。
会話のテンポはとても良くて笑いも取れているので、あとは滑舌かなー。ちょっと聞き取りづらいのは損ですよね、がんばっていただきたい。
でもとにかくふたりがスーツで並ぶとスタイルめちゃめちゃ良くて脚が意味不明に長くて、とにかく眼福。初演から変わらない楽しいダンス・ナンバーも、ふたりのこのスタイルを見せつけるために振り付けされたものだったのか?という気にすらなりました。
そしてみりおんフェリシア。カマトトになることをとても恐れていたのですが、これまた愚図でノロマででも純真で…というミハルならではのキャラクターよりは、真面目で慎重で控えめで内気で弱気で、でもちゃんといろいろ考えていて、ただしゃべったり行動したりが人より一拍遅くて、みそっかすにされがちな子…という感じにうまくシフトしていたと思いました。そしてそれをとてもナチュラルに、いじらしく可愛らしく演じていて、わざとらしかったり苛ついたりしませんでした。ミハルとかアヤネとかはイラッとさせられるところまでがキャラかなという気がしましたが(笑)、そういうんじゃなくてもちゃんとこれもフェリシア。そしてみりおんの理知的すぎるところはちゃんと隠されていたフェリシアでした。よかったです。そして歌がものすごい上手い(笑)。
ところでティーナのアーパー設定とか、初演の華陽子ちゃんへの当て書きもあっただろうけれど(オイ)、バブルを引きずっていた当時の世相というかノリもあるのかなー、と今さらながらに強く思いました。だからヒロインとしてのフェリシアの在り方も、当時のまんまだと今やるとつらかったと思うし、これでよかったのではないかなと思いました。
偽装兄妹の関係から、フェリシアに対してダニエルがちょっとほだされて恋心が生まれるあたりとか、フェリシアが「この人はお兄ちゃんなはずなんだけどちょっとときめいちゃう…」みたいに思うあたりとかが、描写としてまだ浅いというか甘いかなという気もしたので、まぁみりならではのロマンチックさが滲み出てくるとなおいいのかな、と思います。これからに期待。
トップトリオが良かったのに比べて、私が期待しすぎていたせいかオヨヨとなったのは愛ちゃんバロットとモンチのマチウかな。
『TOP HAT』のベディーニさんがとてもいい弾けっぷりだっただけに、私は愛ちゃんにはもう一押しパンチのあるアホなワルっぷりを期待してしまっていたのでした。まだちょっと上品というかおとなしいかなー、そういう意味ではもちろん難しい役なんでしょうけれどね。
笑いももっと取れると思うんですよね。ゆうりルシルへのデレデレっぷりはとても可愛くて、それは歴代よりすごくいいなと思うのですが。
マチウはあっきーで観たいと思っていただけに、私は余計に厳しく観ちゃったのかもしれませんが、でも「ああ、さすが上手いわ、これはモンチでよかったわ」というほどのインパクトが残念ながらなかったかな―、と思っちゃったのです。『銀英伝』トリューニヒトはもっとすごかったし、めおちゃんはもっと「この役のこの人いいな!」感があったと思う。これからまた変わってくるかな?
奥さんのきゃのんシュザンヌももっとすっとんきょうでもいいと思いました。
ゆうりルシルは、こういう役も似合うと思うし美しいしキュートだし、でもやっぱりもうちょっと弾けてもいいかもね。愛ちゃんともども変わってくるのかも。
しーちゃんティーナはこんな大きい役は初めてかと思うのですが、先述したようにバカっぽいギャルというよりはもっと普通の可愛い甘えん坊な女の子っぽくて、それはそれでアリかなと思いました。しーちゃんに普通にカティアやレジーナをやらせちゃうよりは、おもしろい配役だったと思います。
そのカティアはありさ。さすがに上手くて、しっとりした大人の女もきっちり演じてみせました。対してレジーナのエビちゃんは、芝居はホントにアレだよね(^^;)。あおいちゃんイレーネは、あおいちゃんがどうということより、このオールドミス・キャラをそろそろどうにかしないとこれでは笑いが取れない気がしました。あと、セットの関係で仕方ないにしても、この場面が図書館だとわかりづらいぞ!
おっと思ったのはかけるセラノとせとぅーアネット。せとぅーは歌枠かと思っていたけど芝居の声もとてもいいんだなあ! この役はつかみにとても重要な役なので、上手くやってくれてとても嬉しい。そしてこのセラノは絶対カタギじゃない…(笑)でもホントはいい人なの、今は足を洗って美人メイド揃いのこのカフェを細々と経営してるのよね!
あとあんま関係ないけどゆいちぃシャルルの声が初演そっくりじゃなかったですか!? これまたちゃんと笑いが取れていてよかったです。そらは役不足でかわいそうだったかな、でも初演当時このあたりはズンコ、ガイチ、チャーリーがやってたんですからねえ…! りおユベールはもう少し何かの色をつけてもよかったのかもしれません。ダニエルに対し上から目線なのか同情しているのか、ちょっと中途半端に見えました。
ところでフォンダリって、私はずっとただの怪しいおっさんキャラかと認識してきたのだけれど、もしかして本人はイケてる二枚目気取りのロマンティストで、そのズレてるところがおかしくて笑える…みたいに演出されているキャラなんですかね?と今回ナウオンとか観てやっと気づいたのですが…それにしては中途半端な気がする。追加されてきたフォンダリとノルベールの青春みたいなくだり、長いし要らないと思うんだけどなー。
まあでもすっしぃさんはそりゃきっちりやってくれています。フェリシアに「ごめんね?」と謝るのはいつから増えたんだったっけかな…カワイイ。
対するりんきらノルベールは、そら上手いだろうと思っていましたが本当に上手い。別に髭とかなくてもちゃんとフェリシアの父親に見える空気を作れて、情愛を漂わせて、若者たちに未来を托して去る。カーッコいーい! そりゃベルチェもスキットル渡すよね、という…見事でした。
細かな変更点はちょこちょこありましたが、何より良かったのは三演で何故かなくなった、ラストのダニエルの「おまえが好きだ!」が復活したことです。「おまえが好きだよ!」になっていましたが。
レジーナに絡まれるダニエル、ダニエルに荷物を預けたまま走り去ろうとするフェリシア、「おい、荷物!」と呼びかけるダニエル、戻ってきてトランクの取っ手をつかむフェリシア、トランクを離さないダニエル、再度トランクを引っ張るフェリシア、離さないダニエル。
ダニエルを見上げるフェリシアに、ダニエルが「おまえが好きだよ」と言う。「…え?」と返すフェリシアに、再度「おまえが好きだ」と言うダニエル。続けて、「俺はジゴロで、詐欺師で、文無しで宿無しで…だけどおまえのためなら…」と言い募るところに、フェリシアが抱きつく。「ダニエル!」
汽車は行き、レジーナが肩をすくめてふたりを祝い、ダニエルはフェリシアを抱きしめたままひょいっと片手を上げてそれに応える…
そうよそうよこれなのよ! レジーナが薔薇を渡すパターンもあった気がするけれど、それより何よりこの台詞!! この流れでこそのハッピーエンド、名告白シーンだと思っているのですよ。満足! ハリーありがとう!! お手紙書いてよかったよ!!!
キスシーンと、ふたりで並んで舞台奥に向かっていくのに合わせて幕が下りて、おしまい。幸せ。
…で、レビューの話に移りたいところですがもえこにも悪いし、仕方がないベルチェの話をしよう…
いやぁもえこロジェは素晴らしかったですね。『白夜』『王家』と新公を観ていますが、タッパあるし歌えるしスターオーラはあるけれど芝居はまだまだ上手いも下手もないな、という印象だったのですが、全然ちゃんとしていました。「いい旅を」で笑いが取れるのはたいしたものだと思います。
そのロジェとコンビを組んでいる先輩刑事があっきーベルチェですが…すみません、初日、私、あまりにダイコンに見えてけっこう呆然としてしまいました…
まず、お稽古映像では茶のスマートなトレンチコートを着ていましたが、実際のお衣装はちょっとダボッとして野暮ったくも見えるブルーグレーみたいなコートに、似た色のスーツと帽子でしたね。まあ刑事なんてお洒落でいても仕方ないから、それはいい。
で、プロローグは別にして、本編初出時にはムダに(ムダ言うな)センターから登場させてもらってるのがちょっと嬉しいやらおかしいやらだったんですけれど、まずこのくだりの最後の「足、でかいな」がおもしろくなくてしょんぼりしました。笑いが起きてなかったし。そもそも脚本としておもしろいつっこみではないと思うんですけど、「足デカいなー…」くらいのノリでパッと言っちゃった方が笑いが取れるんじゃないかなあ。お願いハリー、指導してあげて…?
そのあとスタンの部屋に押しかけてきてのくだり、いっそ「ダニエルくん」の「くん」は取ってしまっていいのではなかろうか…これがあるからベルチェがダニエルより年長である感が出るんだけど、欧米ものの呼称としてちょっとひっかかるのと、あっきーがそうまでまぁ様たちより年上にも見えないので、なおさらつらく感じるんですよね。というか、あっきーがベルチェを、まぁ様ダニエルを小僧扱いして「くん」呼びするような中年男に作れてない、ようにしか私には見えなかったのです。
というかぶっちゃけこのキャラの役作りが私にはよくわからなかった。ここから始まる16年前の現金輸送列車強盗事件の説明台詞は確かに難しいものだと思うのですが、聞き流されない程度にもっとさらっと、情報だけ伝える台詞として言えばいいんじゃないのかなあ。なんか妙にタメたり表情つけたりして語るんだけど、何を表現しているのか私にはよくわかりませんでした。
もしかして、長年コツコツ捜査してきた無骨な刑事が久々に進展があって舞い上がってて、盛り上がって悦に入ってドラマチックにとうとうと説明しちゃってて周りには引かれてる…ということで笑いを取ろうという演技プランなんでしょうか? でも笑い、ないよね??
私があっきーを好きすぎていて、ああこういう眉のしかめ方よくするよねとか、こういうふうにニヤリと笑ったりするよね、みたいな見方をついついしてしまい、「ベルチェ刑事」が見えていなかったのかもしれませんが…ううーむ。
「どうして? 君はアントワンじゃないんだろう?」の「どうして?」で笑いが起きるのは私は初めて聞いて、いいなと思いましたし、それはあっきーのおとぼけ感がハマったものなのかなーとも思うのですが…総じて、ハリー芝居ができていない気がしました。
確かに経験はあまりないんだけれど、たとえば私は映像でしか観ていないのですが『薔薇雨』新公はすごくよかったと思ってるんですよねー。主に主人公像の問題として本公演より好きだし、本役ともちんのある種の悪役をあっきーはとてもよくやっていたと思うのです。もちろん当時いっぱいいっぱいだったんだろうけれど。
それ以来ハリー芝居に当たっていないんだけど、これはしかし、うーん……
どうしてもスマートにノーブルに見えちゃうのは、スタン同様貴族の出なのかもしれないし(笑)、それはもう演技力がどうとかいうレベルの問題ではない持ち味、ニンなので、仕方ないしいいと思うんですけれどねー。
「フォンダリ蹴ったりだな」で笑いが取れていたのには安心しました。でもこの駄洒落、別にそんなにおもしろいもんでもないと思うよ?ハリー。
銃を突きつけていたのにフォンダりにあっさりやられちゃうところとかは、へっぽこすぎていっそ愛しいので大丈夫です。別に敏腕刑事である必要はないと思うので。
ラストのラスト、ノルベールを連行するときにスキットルを差し出したあと、ムダに帽子をかぶり直す仕草がムダにカッコいいことにはシビれました。そのあと上手奥に移ってからも、フェリシアとダニエルを見つめるノルベールを優しく促す様子には、百戦錬磨で酸いも甘いも噛み分けて世知に長けた、でも優しさを失っていない大人の男像が見えた…気もしましたが、単にスマートな優男なだけのかもしれん…
とにかくあの長台詞が鬼門な気が激しくします。がんばれ…!!!
『シトラスの風Ⅲ』は、もう宙組にショーが来るってだけでありがたいんですけれど、でも再演するならロマンチック・レビューでももっといいのあるよ、そもそも最近Ⅱやったばっかじゃん、とかいろいろ不満はありました。そしてわりとそのⅡまんまだったよガッカリ…という感じはなくもないです。
でもスチールがピンク×水色のてんとう虫だっただけで嬉しかったし!(あ、「そよ風と私」場面のお衣装のことです) どの場面もバリバリキラキラと楽しそうに踊っていてそれだけで嬉しかったし!!(チョロい)
プロローグは水色のお衣装でよかったね『王家』フィナーレのパステル5のピンク本当に恥ずかしがってたもんね、とか、板付きセンターあきゆうり俺得すぎて怖い!とか、「ステート・フェア」のヤングボーイがニッコニコだな定番のあきエビだなとか、友達が当ててくれた友会席が中詰め客席下りのベスポジだったようわああぁとか、「ノスタルジア」のあきゆうりの超絶美貌たるや絶句…とか、「明日エナ」学ラン組でよかったよちょっとボタン閉めるの下手だとかもういいよかまわないよノリノリだよ最高!とか、黒燕尾が素敵すぎて泣ける…とかなうちにもうパレードなので、十分です。イヤあきゆいとかあきしーとかも観たかったですけどね?
肩羽は嬉しかったけどセンターで下ろしてくれてもいいのよ?とかはちょっと思いましたけれどね。てかきゃのんがエトワールだから組長・副組長の前がもうあきエビなんですよ、宙組ってホント上級生がいない…!
「ノスタルジア」はすっしぃではなくゆりかを使ってほしかったし、「ステート・フェア」って『ラ・カンタータ!』では二番手カップルの場面だったんだからここをゆりかゆうりにしてくれてもいいのにと思いましたし、というか全体にゆうりちゃんはショーでは役不足すぎたと思いますし、それで言うなら愛ちゃんにも三番手スターとしてピンの場面を与えてほしかったです。プロローグとパレードと三組デュエダンだけなんて寂しいよ。
代わりに「夢・アモール」はまぁみりでちゃんとデュエダンにして、尺がないなら増やしたイングリッシュ・ソングは一曲にすればいいんじゃないかなと思いましたし、まぁ様が客席を練り歩いている間に本舞台では下級生カップルを踊らせるとかコーラス隊を出しておくとかして空にしないでほしい、二階席や三階席を置いてきぼりにして地方で初めて宝塚歌劇を観るようなお客さんをガッカリさせないでほしい…と切に思いました。
でももんちやあきもがノリノリのロケットとか楽しかったし! みりおんの歌声は本当に素晴らしいし! ゆりかの「スマイル」も本当に素敵で、歌が上手くなったよねえとしみじみできたし! 何よりまぁ様が長い手脚を生かしてのびのび踊る姿が本当に美しかったので、楽しく全国追っかけさせていただきますけれどね。まあでも藤井先生には待望のオリジナル・ショーにもっと違うアレもコレも観たい!と暑苦しいお手紙書いちゃいましたけどね。
今日の島根公演から、本格的に旅暮らしかな? 全ツが二回目という初心者、かつのんびり派のあきゆりかが置いてかれないことを祈ります。元気で怪我なく、千秋楽まで楽しく公演してくれることを、そして各地にファンを増やしていってくれることも祈ってます。ついていきますね、がんばってくださいね!!!
『シトラスの風Ⅱ』についての感想はこちら。
というワケで宝塚歌劇宙組全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ/シトラスの風Ⅲ』を、梅田芸術劇場で初日から4回連続観劇してきました。
すごーく楽しかったです。でも例によってイロイロと思うところがありましたので書いておきます。
あくまで現時点での個人的な感想です&ネタバレ全開で語っています、未見の方はご留意を。
このあと名古屋、金沢、八王子、市川、松本、そして札幌で観劇予定です。楽しみです!
さて、お芝居で私が一番心配していたのはトップトリオがみんなニンじゃないんじゃないの?ということでしたが、スカステニュースの稽古場トークなんかでも事前に話が出ていましたが脚本はそのまんまでも台詞のニュアンスやキャラクターの持ち味みたいなものを今の生徒に合わせて変えてくれたようで、意外や意外、ハマっていてとても楽しく観られました。
再演・三演時は私はかなり「コレじゃない」感を強く感じてしまったのですが、贔屓目かもしれませんが今回はそれが本当になかったです。もちろん初演とは違うんだけれど、コレはコレでアリなんだな、と感じられたのが私にはすごくおもしろかったのでした。
でももちろんまだまだ、この方向で行くならもっとこうであるべきだろう、みたいな部分も見えたので、それは今後の進化を待ちたいと思います。
全ツ演目としては、ホントはコスプレで悲劇!みたいなものの方が一見さんたちには喜ばれるんじゃないかな?とも思うのですが、宙では『うたかた』もやってるし、すぐ雪が『コルドバ』で回るし(同じ地方を回るとは限らないけれど)、たまにはこういう現代もので人情喜劇、みたいなのもわかりやすいし目新しくて、これはこれで喜ばれるのかな?と思うようになりました。
何より宙組ファンとしてはコスプレ大作が続いていたので、なんてことないスーツものが観られるだけで楽しいし、人が死なないハッピー・ミュージカルも嬉しいです。かつショーとの2本立て、やはり宝塚歌劇はこうでないとね!
というワケでまぁ様ダニエルですが、私にとってダニエルというキャラクターは初演で当て書きされたヤンさんのニンそのままに、繊細でナイーブで不器用で生真面目で、顔はいいかもしれないけれどホントはジゴロになんか向かないようなシャイな青年…というイメージです。かつ陰で月っぽいイメージね。
対してまぁ様は明るくてチャラくてでも意外と真面目というその持ち味で、新たなダニエル像を作り上げているな、と思いました。太陽っぽくてもちゃんとダニエルなのがいいのです。
ヤンさんダニエルよりずっと器用にジゴロ稼業をやれている。でもうっかり浮気してあっさりパトロネスにバレてフラれちゃったりもする、ちょっとヌケてるところもあるチャーミングな好青年。「どうせ金だけが目当てだったんだからな!」とうそぶいてみせてもどこか寂しそうな、「こんなこと、ジゴロやってりゃしょっちゅうさ」と強がってみせてもちょっと傷ついていそうな。どんなにチャラくても(笑)ちゃんとしたところがある、誠実に生きている健康で健全な青年でした。
でもちょっとお調子者で、人がいい。だからスタンにいやいや巻き込まれたというより、自分からうっかり踏み込んでいったようにも見えて、途中からはむしろけっこう熱心に動いていて、それがまた主人公っぽくていいのかなとも思いました。実際にはダニエルってあんまり何かをしていなくて、警察呼んで助けに来てくれるのもスタンだったりするんだけれど、スタンの方がヒーローみたく見えちゃうことがないのがいいのです。まぁゆりのコンビの形としてもいい。ヤンミキ、まとえりとはまた違ったスタイルになっているなと思いました。
そのゆりかスタン。やはりジゴロ仲間というよりは、舌先三寸でなんとなくフラフラ遊んで暮らしている極楽とんぼの悪友、みたいに見えますが、それがスタンの立ち位置なんだと思うんですよねー。あと歴代スタンのうち一番「貴族の出」に見えるのが素晴らしいなと思いました。ティーナはもちろんパトロネスなんかじゃなくて、でも美容師とかマヌカンとかとにかくわりとちゃんと働いていて、ふたりは同棲してるんだけど要するにスタンはジゴロというよりティーナのヒモなんだろうな、と思いました。で、それが似合う(笑)。でもちゃんとラブラブなの。
ミキちゃんやえりたんみたくわーっとパワーで押し切るようなタイプじゃないんだけれど、周りがゆるゆる騙されそうな(笑)、おもしろい持ち味が効いていました。当人比ではすごくちゃっちゃとしゃべっているんだろうけれど、ちょっと特徴的な声もあってやはりどことなくゆるい。それでダニエルが流される、そのふたりの関係がいい。
会話のテンポはとても良くて笑いも取れているので、あとは滑舌かなー。ちょっと聞き取りづらいのは損ですよね、がんばっていただきたい。
でもとにかくふたりがスーツで並ぶとスタイルめちゃめちゃ良くて脚が意味不明に長くて、とにかく眼福。初演から変わらない楽しいダンス・ナンバーも、ふたりのこのスタイルを見せつけるために振り付けされたものだったのか?という気にすらなりました。
そしてみりおんフェリシア。カマトトになることをとても恐れていたのですが、これまた愚図でノロマででも純真で…というミハルならではのキャラクターよりは、真面目で慎重で控えめで内気で弱気で、でもちゃんといろいろ考えていて、ただしゃべったり行動したりが人より一拍遅くて、みそっかすにされがちな子…という感じにうまくシフトしていたと思いました。そしてそれをとてもナチュラルに、いじらしく可愛らしく演じていて、わざとらしかったり苛ついたりしませんでした。ミハルとかアヤネとかはイラッとさせられるところまでがキャラかなという気がしましたが(笑)、そういうんじゃなくてもちゃんとこれもフェリシア。そしてみりおんの理知的すぎるところはちゃんと隠されていたフェリシアでした。よかったです。そして歌がものすごい上手い(笑)。
ところでティーナのアーパー設定とか、初演の華陽子ちゃんへの当て書きもあっただろうけれど(オイ)、バブルを引きずっていた当時の世相というかノリもあるのかなー、と今さらながらに強く思いました。だからヒロインとしてのフェリシアの在り方も、当時のまんまだと今やるとつらかったと思うし、これでよかったのではないかなと思いました。
偽装兄妹の関係から、フェリシアに対してダニエルがちょっとほだされて恋心が生まれるあたりとか、フェリシアが「この人はお兄ちゃんなはずなんだけどちょっとときめいちゃう…」みたいに思うあたりとかが、描写としてまだ浅いというか甘いかなという気もしたので、まぁみりならではのロマンチックさが滲み出てくるとなおいいのかな、と思います。これからに期待。
トップトリオが良かったのに比べて、私が期待しすぎていたせいかオヨヨとなったのは愛ちゃんバロットとモンチのマチウかな。
『TOP HAT』のベディーニさんがとてもいい弾けっぷりだっただけに、私は愛ちゃんにはもう一押しパンチのあるアホなワルっぷりを期待してしまっていたのでした。まだちょっと上品というかおとなしいかなー、そういう意味ではもちろん難しい役なんでしょうけれどね。
笑いももっと取れると思うんですよね。ゆうりルシルへのデレデレっぷりはとても可愛くて、それは歴代よりすごくいいなと思うのですが。
マチウはあっきーで観たいと思っていただけに、私は余計に厳しく観ちゃったのかもしれませんが、でも「ああ、さすが上手いわ、これはモンチでよかったわ」というほどのインパクトが残念ながらなかったかな―、と思っちゃったのです。『銀英伝』トリューニヒトはもっとすごかったし、めおちゃんはもっと「この役のこの人いいな!」感があったと思う。これからまた変わってくるかな?
奥さんのきゃのんシュザンヌももっとすっとんきょうでもいいと思いました。
ゆうりルシルは、こういう役も似合うと思うし美しいしキュートだし、でもやっぱりもうちょっと弾けてもいいかもね。愛ちゃんともども変わってくるのかも。
しーちゃんティーナはこんな大きい役は初めてかと思うのですが、先述したようにバカっぽいギャルというよりはもっと普通の可愛い甘えん坊な女の子っぽくて、それはそれでアリかなと思いました。しーちゃんに普通にカティアやレジーナをやらせちゃうよりは、おもしろい配役だったと思います。
そのカティアはありさ。さすがに上手くて、しっとりした大人の女もきっちり演じてみせました。対してレジーナのエビちゃんは、芝居はホントにアレだよね(^^;)。あおいちゃんイレーネは、あおいちゃんがどうということより、このオールドミス・キャラをそろそろどうにかしないとこれでは笑いが取れない気がしました。あと、セットの関係で仕方ないにしても、この場面が図書館だとわかりづらいぞ!
おっと思ったのはかけるセラノとせとぅーアネット。せとぅーは歌枠かと思っていたけど芝居の声もとてもいいんだなあ! この役はつかみにとても重要な役なので、上手くやってくれてとても嬉しい。そしてこのセラノは絶対カタギじゃない…(笑)でもホントはいい人なの、今は足を洗って美人メイド揃いのこのカフェを細々と経営してるのよね!
あとあんま関係ないけどゆいちぃシャルルの声が初演そっくりじゃなかったですか!? これまたちゃんと笑いが取れていてよかったです。そらは役不足でかわいそうだったかな、でも初演当時このあたりはズンコ、ガイチ、チャーリーがやってたんですからねえ…! りおユベールはもう少し何かの色をつけてもよかったのかもしれません。ダニエルに対し上から目線なのか同情しているのか、ちょっと中途半端に見えました。
ところでフォンダリって、私はずっとただの怪しいおっさんキャラかと認識してきたのだけれど、もしかして本人はイケてる二枚目気取りのロマンティストで、そのズレてるところがおかしくて笑える…みたいに演出されているキャラなんですかね?と今回ナウオンとか観てやっと気づいたのですが…それにしては中途半端な気がする。追加されてきたフォンダリとノルベールの青春みたいなくだり、長いし要らないと思うんだけどなー。
まあでもすっしぃさんはそりゃきっちりやってくれています。フェリシアに「ごめんね?」と謝るのはいつから増えたんだったっけかな…カワイイ。
対するりんきらノルベールは、そら上手いだろうと思っていましたが本当に上手い。別に髭とかなくてもちゃんとフェリシアの父親に見える空気を作れて、情愛を漂わせて、若者たちに未来を托して去る。カーッコいーい! そりゃベルチェもスキットル渡すよね、という…見事でした。
細かな変更点はちょこちょこありましたが、何より良かったのは三演で何故かなくなった、ラストのダニエルの「おまえが好きだ!」が復活したことです。「おまえが好きだよ!」になっていましたが。
レジーナに絡まれるダニエル、ダニエルに荷物を預けたまま走り去ろうとするフェリシア、「おい、荷物!」と呼びかけるダニエル、戻ってきてトランクの取っ手をつかむフェリシア、トランクを離さないダニエル、再度トランクを引っ張るフェリシア、離さないダニエル。
ダニエルを見上げるフェリシアに、ダニエルが「おまえが好きだよ」と言う。「…え?」と返すフェリシアに、再度「おまえが好きだ」と言うダニエル。続けて、「俺はジゴロで、詐欺師で、文無しで宿無しで…だけどおまえのためなら…」と言い募るところに、フェリシアが抱きつく。「ダニエル!」
汽車は行き、レジーナが肩をすくめてふたりを祝い、ダニエルはフェリシアを抱きしめたままひょいっと片手を上げてそれに応える…
そうよそうよこれなのよ! レジーナが薔薇を渡すパターンもあった気がするけれど、それより何よりこの台詞!! この流れでこそのハッピーエンド、名告白シーンだと思っているのですよ。満足! ハリーありがとう!! お手紙書いてよかったよ!!!
キスシーンと、ふたりで並んで舞台奥に向かっていくのに合わせて幕が下りて、おしまい。幸せ。
…で、レビューの話に移りたいところですがもえこにも悪いし、仕方がないベルチェの話をしよう…
いやぁもえこロジェは素晴らしかったですね。『白夜』『王家』と新公を観ていますが、タッパあるし歌えるしスターオーラはあるけれど芝居はまだまだ上手いも下手もないな、という印象だったのですが、全然ちゃんとしていました。「いい旅を」で笑いが取れるのはたいしたものだと思います。
そのロジェとコンビを組んでいる先輩刑事があっきーベルチェですが…すみません、初日、私、あまりにダイコンに見えてけっこう呆然としてしまいました…
まず、お稽古映像では茶のスマートなトレンチコートを着ていましたが、実際のお衣装はちょっとダボッとして野暮ったくも見えるブルーグレーみたいなコートに、似た色のスーツと帽子でしたね。まあ刑事なんてお洒落でいても仕方ないから、それはいい。
で、プロローグは別にして、本編初出時にはムダに(ムダ言うな)センターから登場させてもらってるのがちょっと嬉しいやらおかしいやらだったんですけれど、まずこのくだりの最後の「足、でかいな」がおもしろくなくてしょんぼりしました。笑いが起きてなかったし。そもそも脚本としておもしろいつっこみではないと思うんですけど、「足デカいなー…」くらいのノリでパッと言っちゃった方が笑いが取れるんじゃないかなあ。お願いハリー、指導してあげて…?
そのあとスタンの部屋に押しかけてきてのくだり、いっそ「ダニエルくん」の「くん」は取ってしまっていいのではなかろうか…これがあるからベルチェがダニエルより年長である感が出るんだけど、欧米ものの呼称としてちょっとひっかかるのと、あっきーがそうまでまぁ様たちより年上にも見えないので、なおさらつらく感じるんですよね。というか、あっきーがベルチェを、まぁ様ダニエルを小僧扱いして「くん」呼びするような中年男に作れてない、ようにしか私には見えなかったのです。
というかぶっちゃけこのキャラの役作りが私にはよくわからなかった。ここから始まる16年前の現金輸送列車強盗事件の説明台詞は確かに難しいものだと思うのですが、聞き流されない程度にもっとさらっと、情報だけ伝える台詞として言えばいいんじゃないのかなあ。なんか妙にタメたり表情つけたりして語るんだけど、何を表現しているのか私にはよくわかりませんでした。
もしかして、長年コツコツ捜査してきた無骨な刑事が久々に進展があって舞い上がってて、盛り上がって悦に入ってドラマチックにとうとうと説明しちゃってて周りには引かれてる…ということで笑いを取ろうという演技プランなんでしょうか? でも笑い、ないよね??
私があっきーを好きすぎていて、ああこういう眉のしかめ方よくするよねとか、こういうふうにニヤリと笑ったりするよね、みたいな見方をついついしてしまい、「ベルチェ刑事」が見えていなかったのかもしれませんが…ううーむ。
「どうして? 君はアントワンじゃないんだろう?」の「どうして?」で笑いが起きるのは私は初めて聞いて、いいなと思いましたし、それはあっきーのおとぼけ感がハマったものなのかなーとも思うのですが…総じて、ハリー芝居ができていない気がしました。
確かに経験はあまりないんだけれど、たとえば私は映像でしか観ていないのですが『薔薇雨』新公はすごくよかったと思ってるんですよねー。主に主人公像の問題として本公演より好きだし、本役ともちんのある種の悪役をあっきーはとてもよくやっていたと思うのです。もちろん当時いっぱいいっぱいだったんだろうけれど。
それ以来ハリー芝居に当たっていないんだけど、これはしかし、うーん……
どうしてもスマートにノーブルに見えちゃうのは、スタン同様貴族の出なのかもしれないし(笑)、それはもう演技力がどうとかいうレベルの問題ではない持ち味、ニンなので、仕方ないしいいと思うんですけれどねー。
「フォンダリ蹴ったりだな」で笑いが取れていたのには安心しました。でもこの駄洒落、別にそんなにおもしろいもんでもないと思うよ?ハリー。
銃を突きつけていたのにフォンダりにあっさりやられちゃうところとかは、へっぽこすぎていっそ愛しいので大丈夫です。別に敏腕刑事である必要はないと思うので。
ラストのラスト、ノルベールを連行するときにスキットルを差し出したあと、ムダに帽子をかぶり直す仕草がムダにカッコいいことにはシビれました。そのあと上手奥に移ってからも、フェリシアとダニエルを見つめるノルベールを優しく促す様子には、百戦錬磨で酸いも甘いも噛み分けて世知に長けた、でも優しさを失っていない大人の男像が見えた…気もしましたが、単にスマートな優男なだけのかもしれん…
とにかくあの長台詞が鬼門な気が激しくします。がんばれ…!!!
『シトラスの風Ⅲ』は、もう宙組にショーが来るってだけでありがたいんですけれど、でも再演するならロマンチック・レビューでももっといいのあるよ、そもそも最近Ⅱやったばっかじゃん、とかいろいろ不満はありました。そしてわりとそのⅡまんまだったよガッカリ…という感じはなくもないです。
でもスチールがピンク×水色のてんとう虫だっただけで嬉しかったし!(あ、「そよ風と私」場面のお衣装のことです) どの場面もバリバリキラキラと楽しそうに踊っていてそれだけで嬉しかったし!!(チョロい)
プロローグは水色のお衣装でよかったね『王家』フィナーレのパステル5のピンク本当に恥ずかしがってたもんね、とか、板付きセンターあきゆうり俺得すぎて怖い!とか、「ステート・フェア」のヤングボーイがニッコニコだな定番のあきエビだなとか、友達が当ててくれた友会席が中詰め客席下りのベスポジだったようわああぁとか、「ノスタルジア」のあきゆうりの超絶美貌たるや絶句…とか、「明日エナ」学ラン組でよかったよちょっとボタン閉めるの下手だとかもういいよかまわないよノリノリだよ最高!とか、黒燕尾が素敵すぎて泣ける…とかなうちにもうパレードなので、十分です。イヤあきゆいとかあきしーとかも観たかったですけどね?
肩羽は嬉しかったけどセンターで下ろしてくれてもいいのよ?とかはちょっと思いましたけれどね。てかきゃのんがエトワールだから組長・副組長の前がもうあきエビなんですよ、宙組ってホント上級生がいない…!
「ノスタルジア」はすっしぃではなくゆりかを使ってほしかったし、「ステート・フェア」って『ラ・カンタータ!』では二番手カップルの場面だったんだからここをゆりかゆうりにしてくれてもいいのにと思いましたし、というか全体にゆうりちゃんはショーでは役不足すぎたと思いますし、それで言うなら愛ちゃんにも三番手スターとしてピンの場面を与えてほしかったです。プロローグとパレードと三組デュエダンだけなんて寂しいよ。
代わりに「夢・アモール」はまぁみりでちゃんとデュエダンにして、尺がないなら増やしたイングリッシュ・ソングは一曲にすればいいんじゃないかなと思いましたし、まぁ様が客席を練り歩いている間に本舞台では下級生カップルを踊らせるとかコーラス隊を出しておくとかして空にしないでほしい、二階席や三階席を置いてきぼりにして地方で初めて宝塚歌劇を観るようなお客さんをガッカリさせないでほしい…と切に思いました。
でももんちやあきもがノリノリのロケットとか楽しかったし! みりおんの歌声は本当に素晴らしいし! ゆりかの「スマイル」も本当に素敵で、歌が上手くなったよねえとしみじみできたし! 何よりまぁ様が長い手脚を生かしてのびのび踊る姿が本当に美しかったので、楽しく全国追っかけさせていただきますけれどね。まあでも藤井先生には待望のオリジナル・ショーにもっと違うアレもコレも観たい!と暑苦しいお手紙書いちゃいましたけどね。
今日の島根公演から、本格的に旅暮らしかな? 全ツが二回目という初心者、かつのんびり派のあきゆりかが置いてかれないことを祈ります。元気で怪我なく、千秋楽まで楽しく公演してくれることを、そして各地にファンを増やしていってくれることも祈ってます。ついていきますね、がんばってくださいね!!!
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