三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「差別許さない司法判断を」 ヘイト投稿訴訟 在日コリアン女性「ずっと耐えてきた」

2022年06月06日 | 国民国家日本の侵略犯罪
https://www.tokyo-np.co.jp/article/173097
「東京新聞」 2022年4月21日 19時17分
■「差別許さない司法判断を」 ヘイト投稿訴訟 在日コリアン女性「ずっと耐えてきた」

【写真】在日コリアンのハルモニ(おばあさん)たちが書いた横断幕を手に横浜地裁川崎支部に向かう崔江以子さん(中)と支援者ら=川崎市川崎区で 

 インターネットに4年以上にわたり匿名で差別や中傷の投稿を繰り返され、精神的苦痛を受けたとして、川崎市の在日コリアン3世、崔江以子チェカンイチャさん(48)が茨城県の40代男性に305万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、横浜地裁川崎支部であった。崔さんは「差別を決して許さない司法判断を望む」と意見陳述した。
 男性側は争う姿勢を示した。

◆「闇に殺されないため、裁判を起こした」
 意見陳述で崔チェさんは「『祖国へ帰れ』とヘイトスピーチを受け、親、私自身、子どもの生、そして未来を生きることまでをも否定されたかのように感じた」と訴えた。「覚えておけ」「チェお前だよ」などとする脅迫の投稿が続けられ、あおられた人に襲われる恐怖にもずっと耐えてきたとし、「私を名指しした差別投稿が拡散され、絶望の闇にのみ込まれた。その闇に殺されないため、裁判を起こした」と述べた。
 男性は答弁書で、投稿の事実を認めた上で「自らの心情を表現したにすぎず(崔さんに)述べられたものではない」などとして、差別的言動や名誉毀損きそんには当たらないと主張した。
 訴状によると、男性は2016年6月、ブログで「崔江以子、お前何様のつもりだ!!」とのタイトルで「日本国に仇あだなす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ」と記載。この投稿が法務局に人権侵犯と認められ、削除されると、同年10月~20年10月、「差別の当たり屋」「被害者ビジネス」といった投稿を12件行った。(安藤恭子)


https://mainichi.jp/articles/20220421/k00/00m/040/272000c
「毎日新聞」 2022/4/21 20:49
■ヘイトスピーチ訴訟 在日コリアンの女性「ブログは不当な差別」

【写真】「さべつはゆるしません」と書かれた横断幕を掲げて裁判所に入る原告ら=川崎市川崎区富士見1の横浜地方裁判所川崎支部前で2022年4月21日午前10時18分、岡本同世撮影

 インターネット上で中傷されたのは不当な差別的言動にあたるなどとして、川崎市の多文化総合教育施設「市ふれあい館」館長で在日コリアン3世の崔江以子(チェ・カンイヂャ)さん(48)が、投稿した男性に慰謝料など305万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、横浜地裁川崎支部(山口均裁判長)であった。男性側は請求棄却を求めた。
 訴状などによると、男性は2016年6月、自身のブログで「崔江以子、お前何様のつもりだ‼」とのタイトルで「日本国に仇(あだ)なす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ」などと投稿。その後も約4年にわたり、ブログやツイッターで「被害者ビジネス」などと中傷を繰り返したとしている。
 このうち16年のブログについて、崔さん側はヘイトスピーチ解消法が定める「地域社会から排除することを扇動する不当な差別的言動」を含むと主張。男性側は答弁書で「自らの心情を表現したに過ぎず、差別的意識を助長、または誘発する目的ではなかった」と反論した。【園部仁史】


https://www.tokyo-np.co.jp/article/143575
「東京新聞」 2021年11月19日 07時04分
■<差別なき社会へ>ネットヘイト 心身に負担 在日コリアン・崔さん 手続き困難も提訴 弁護団「実効性ある対策求める」

【写真】ハルモニたちの横断幕を背に写真撮影に応じる崔江以子さん(左から2人目)ら=市役所で

 「ハゲタカ」を名乗り、ネットへの差別投稿を繰り返したとして北関東在住の四十代男性に対し、川崎市の在日コリアン三世の崔江以子(チェカンイヂャ)さん(48)が十八日起こした損害賠償請求訴訟。提訴に至るまでには心身への負担、発信者特定のための手続きの困難も大きかったという。崔さんは会見で「日本の敵だ、祖国に帰れ…。自分への書き込みにおびえ、何度も孤独にのみ込まれそうになった」と明かし、弁護団も裁判によらない実効性ある救済を求めた。(安藤恭子)
 会見場には、この日の提訴を応援しようと在日コリアンのハルモニ(おばあさん)たちが「さべつはゆるしません」と書いたカラフルな横断幕が掲げられた。
 崔さんを非難するハゲタカの投稿が始まったのは、ヘイトデモの被害について崔さんが国会で発言し、報道が増えた二〇一六年。人権侵犯と認められ、運営会社が投稿を削除した後も「あの時の恨み、忘れてないぞ」「相変わらず、被害者ヅラして差別の当たり屋をやってるな」と書き連ねた。
 ハゲタカの他、直接の暴行を示唆するツイートも現れ、崔さんは家の表札を外し、子どもと出掛けられなくなった。ストレス性の難聴に陥り、今年三月に「コロナ入り」と記した脅迫文が職場に届いた後は、防刃ベストを着て外出する。「今も崔さんはネットリンチのさなかにいる」と師岡康子弁護士は話す。
 発信者情報開示請求の訴訟には、費用も時間もかかり、被害者の負担が大きい。師岡弁護士は「ネット上のヘイトで大事なのはすぐの削除だが、今は多くの人が泣き寝入り。包括的な差別禁止法、国際基準にのっとった人権機関、個人通報制度の成立が必要だ」と指摘した。


https://www.tokyo-np.co.jp/article/143485
「東京新聞」 2021年11月18日 18時38分
■ネット投稿で4年以上もの差別と中傷 在日コリアン女性が提訴「子どもたちのためにも良い判決を」

【写真】提訴を受けて会見する崔江以子さん(左)と神原元弁護士=川崎市役所で

 インターネットの匿名ブログに差別投稿をされた上、4年以上にわたって誹謗ひぼう中傷を繰り返され精神的苦痛を受けたとして、川崎市の在日コリアンの女性が18日、北関東在住の40代男性に305万円の損害賠償を求め、横浜地裁川崎支部に提訴した。
 女性は在日3世の崔江以子チェカンイヂャ(48)さん。訴状によると、男性は「ハゲタカ」と名乗るブログに2016年6月、「日本国に仇あだなす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ」と記載。この投稿が法務局に人権侵犯と認められ、運営会社に削除されたことを逆恨みし、同年10月から20年10月までにブログやツイッターで「差別の当たり屋」「被害者ビジネス」と中傷する投稿を12件行ったとしている。
 崔さんの弁護団によると、発信者情報開示訴訟を経て投稿者を特定。男性からは事実を認める手紙が届いたという。神原元はじめ弁護士は「死ね、殺せという害悪の告知や侮辱に当たらなくても、人種差別は不法行為であると、社会に確立していきたい」と述べた。
 崔さんは「投稿を削除された逆恨みの矛先もまた、私に向いた。私が朝鮮人の女だからです」と声を震わせた。「ハゲタカが書いたのは私の存在を否定するヘイトスピーチ。在日のハルモニ(おばあさん)、4世5世の子どもたちのため、良い判決を勝ち取りたい」
 崔さんは16年3月の参議院法務委員会に参考人出席。在日コリアン集住地区で起きたヘイトデモの被害を訴え、同年のヘイトスピーチ解消法の成立につながった。(安藤恭子)
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