ジョン・グリシャムの『狙われた楽園』を読みました。
この本は『グレートギャツビーを追え』の続編です。前作は村上春樹訳でしたが、これは星野真理さんの翻訳です。訳者が変わると読んでいて違和感があることがよくありますが、今回は全然そういうことがなく読めました。
ブルース・ケーブルが書店を営むマイアミのカミーノアイランドにハリケーンが襲いました。住民のほとんどは避難勧告に従って避難していましたが、ブルースは学生アルバイトのニックとともに島に残りました。暴風雨の翌日島を見てまわると、友人の作家ネルソンが亡くなっていました。ネルソンの死に不審なものを感じたニックはネルソンの家を調べ始めました。
当初は暴風雨による事故死と思われていたネルソンですが、自宅に血痕が見つかり、傷口も事故とは思えないものでした。ミステリーファンのニックは殺人だと考えて証拠を探します。災害に見舞われた島では有名警察も十分に機能していません。捜査に不信を覚えたブルースはその前作の事件で関わった凄腕の調査会社に事件の捜査を依頼します。
さすがの出来のミステリーでした。登場人物が魅力的で、造形がしっかりしていてそれだけでも楽しめますが、ストーリーも十分に練られていて一気読みしました。さらに続編を読みたいです。ぜひ読んでみてください。