日常のあれこれをそこはなとなく

写真、料理、ソフトバンクホークス、JAZZなどを書いていきます。最近ゴールデンレトリバーの女の子が来ました。

こども菜根譚

2017-12-16 05:14:40 | 読書
明治大学の齋藤孝先生が、中国の古典をわかりやすく解説した「こども」シリーズの第2弾がこの『こども菜根譚』です。



『菜根譚』は中国明の時代の処世訓の本だそうです。日本では江戸時代に刊行されて、禅僧などに愛読されたそうです。この『こども菜根譚』は、逆境に負けない力をつける!という副題がついていて、菜根譚の中の24の言葉を紹介しています。



それぞれ、とてもわかりやすい日本語になっていて、斎藤先生さすがだと思いました。漢文を教えていて、もう少しわかりやすい言葉にならないかと苦心している身としては、こうでなければと思いました。それにしても、ひとつひとつの言葉が身にしみます。読んでいて、教育実習に行った時に教わった言葉を思い出しました。生徒は一度叱ったら、その三倍褒めてあげてちょうどいいんだよ。人とのやりとりのバランスって難しいですよね。
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スティール・キス

2017-12-04 05:13:59 | 読書
ジェフリー・ディヴァーのリンカーン・ライムシリーズ最新作『スティール・キス』を読みました。



アメリア・サックスは、殺人事件の操作中に目の前でエスカレーターの点検用のパネルが跳ね上がり、人が落ちるという事故に遭遇します。ところが、この事故、実はスマートコントローラを乗っ取った何者かによって引き起こされた殺人だったのですが。リンカーン・ライムは前作の事件で自分のミスから罪のない人を死に追いやった事から、警察への協力から手を引くことにしました。彼の協力を期待できない中で、犯人を捜査しなければなりません。



この犯人は、家電や自動車、建築機械など今やあらゆる所に使われているスマートコントローラを誤作動させて人を殺し、犯行声明をマスコミに流します。何度か犯人のすぐ近くにまで近づいているアメリアですが、なかなか追い詰められません。一方ライムの所には元疫学研究者のジュリエット・アーチャーという新しい弟子が入って活躍し始めます。

僕はこの作品の前に読んでいたミステリーがフロスト警部シリーズで、ゆるゆるめためたの世界だったので、久しぶりにライムシリーズの緊密な構成と鋭い推理の世界に感心し続けでした。何しろフロスト警部は行き当たりバッタリで、手入れをしてもほとんど空振りでしたから、きっちりと構成されたミステリーを楽しみました。アメリカでは次の13作目も刊行されていて来年には日本でも翻訳が出るようなので、楽しみに待っていようと思います。
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永遠に残るは

2017-11-25 05:29:41 | 読書
ジェフリー・アーチャーのクリフトン年代記第7部『永遠に残るは』を読みました。



5年前に始まったクリフトン年代記も最終章を迎えました。当初第4部で完結するはずだったそうですが、アイディアが次々湧いてきて、とうとう第7部、それぞれ上下巻なので14冊という大作になりました。港湾労働者の子で、母に育てられたハリー・クリフトンが、その能力を認められて上流階級の通う寄宿学校に入学します。そこで、港湾の所有者一族の出身のジャイルズ・バリントンと出会います。



クリフトン一族とバリントン一族の数奇な運命を描いて来たこの作品ですが、本作ではバリントン海運の売却という象徴的な出来事が語られます。ハリーの妻のエマが経営することになったバリントン海運は、数々の試練を乗り越えて順調に経営されていました。その会社が売られるという事で、物語の終わりが暗示されています。久しぶりに登場したレディ・ヴァージニアも苦味のきいたいい働きをしてくれていました。

会社のトップを退いたエマは、思いがけず政界に転出します。結果、兄であるジャイルズと対決することになります。ネタバレになるのでこれくらいにしておきますが、この長い物語は当然の結末を迎えます。感動的なラスト場面は涙なしには読めませんでした。僕の読書時間は、ほぼ通勤の電車がメインなのですが、この本は時間があればずっと読んでいて、ラストも家で読みました。電車でなくてよかったです。いい歳のオヤジが電車で本を読んで泣いているのは気持ち悪いですもんね。傑作でした。
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フロスト始末

2017-11-21 05:05:47 | 読書
フロスト警部シリーズ最新作にして最終作の『フロスト始末』を読みました。



デントン警察署のフロスト警部は、今回もたくさんの事件を抱えてぐちゃぐちゃに忙しいです。所長のマレットは事務仕事がからきしで、迷惑ばかりかけているフロスト警部を異動させたいのですが、肝心の時にフロストはうまく言い逃れたり、犯人逮捕で株を上げたりして思うように行きません。そんなデントン警察署にスキナー主任警部が赴任して来ました。



マレット所長も日和見で嫌な上司ですが、スキナー主任警部は、とんでもなく嫌な奴です。フロストの領収書改ざん書類を盾に、フロストに異動を迫ります。フロスト警部絶体絶命のピンチですが、事件は待ってくれません。少女が行方不明になり、スーパーには脅しの連絡が入って現金をゆすり取ろうとする犯人が現れ、線路脇には若い女性の死体が転がっています。

しょうもない下ネタや冗談ばかり言っているフロスト警部ですが、同僚や一癖ある街の連中には人気者です。僕はふとフロスト警部はイギリスの寅さんではないかと思い始めました。すっかりフロスト警部シリーズに馴染んで来ましたが、作者のウイングフィールド氏が亡くなったので、この作品が遺作です。さよなら、フロスト警部。あんたのことは忘れないよ。
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冬のフロスト

2017-11-13 05:16:33 | 読書
ここのところずっとこのおやじの小説にはまっています。



極端に事務処理能力の低いフロスト警部の机の上は、未決の書類がうず高く積み上がっています。その机の上と同じようにフロスト警部の所には処理しきれない事件が次々と持ち込まれます。真冬のデントンでは、怪盗枕カバーが、跳梁します。幼い少女が行方不明になり、いつものデントンウッドの森を大規模な捜索隊が創作活動を繰り広げます。深夜に娼婦を狙った残忍な連続殺人事件が起こります。



作者のウイングフィールドは、サディスティックにフロストを痛めつけます。肝心のフロストの捜査は、カンに頼った場当たり的なもので、ちっとも成果が出ません。おまけに、ウエールズ出身のドジで女好きの助手が足を引っ張り続けるので、混迷を極めます。警察署長のマレットは上巻から下巻まで怒り続けます。荷物を満載したジェットコースターに乗ったようなフロスト警部の第5作でした。これも間違いなく面白かったです。
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