く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<京都府南山城村> 風流優雅に「田山花踊り」、半世紀前に復活!

2015年11月04日 | 祭り

【府指定無形民俗文化財、氏神諏訪神社に奉納】

 京都府南山城村の田山地区で3日、雨乞い踊りの伝統を継承する「田山花踊り」が氏神の諏訪神社に奉納された。いつ始まったか詳細は不明だが、約220年前1794年(寛政6年)の踊り歌本が残っていることなどから江戸中期に行われていたことは間違いない。1924年踊りが神社に奉納されたのを最後に一時中断していたが、約50年前の1963年「田山花踊り保存会」が結成され悲願の復活を遂げた。それから今年で53回目。

 田山ではかつて旱魃の際に様々な雨乞い祈願が行われ、願いが叶うと願解き(がんほどき)の行事が繰り広げられた。花踊りはその最後に奉納されるもので、雨が降っても降らなくても必ず奉納しなくてはならない最も重要な踊りとされてきた。復活後は諏訪神社の例祭に合わせ家内安全、五穀豊穣を祈願するものとして奉納されている。1984年には京都府の無形民俗文化財に指定された。

 

 花踊りは午後1時、旧田山小学校の運動場で始まった。まず少年・少女5人が代わる代わる大太鼓を打つ「入端(いりは)太鼓」。続いて太鼓とほら貝、お囃子歌に合わせ円陣を組んで「愛宕踊」と呼ばれる踊りが始まった。主役は「中踊り」と呼ばれる10人余の青年たち。女装の長羽織に白の手甲を付け、足元は白い脚絆にワラジ姿。真っ赤な口紅が目を引く。背中には色鮮やかな造花や和紙、御幣で飾られた長さ2mほどの「シナイ」。胸元に小さな締め太鼓を付け、ゆったりとした風流な踊りを披露した。

 

 その後、神社に向けて道中行列が出発した。武士姿の警護役2人に先導されて女装の着流し姿の払い棒、棒術の少年たち、道化(天狗とひょっとこ)、大太鼓、「ヤァーハァ」と元気な掛け声を上げる幼児たち、中踊りなどが続く。神社に到着すると、保存会会長の挨拶などに続いて「神夫知(しんぶち)」と呼ばれる少年が軍配を手に神前に向かって五穀豊穣などの口上を述べた。境内で奉納されたのは「八ツ橋踊」と「御庭踊」。背にしたシナイをしならせながら大太鼓を打つ姿は力強く迫力に満ちていた。最後は紅白の餅まき。この日は地元テレビ局や大勢のアマチュアカメラマンに加え「文化庁 記録映像撮影」という腕章をはめた撮影クルーの姿もあった。

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <飛鳥資料館> 秋季特別展... | トップ | <ススキ(薄・芒)> 秋の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿