お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

フンディスブルク城館

2020年02月11日 | 旅行

私の住むハノーファーから東に130㎞離れた所に建つフンディスブルク城館は、古文書によると12世紀の中頃から存在しているようです。そして16世紀の後半にルネッサンス風の城館に改築されました。こんにちのバロック様式の外観は17世紀末から18世紀初めにかけて造られたそうです。

 

城館 1 ・ 城館 2

 

城館 3

ちなみに、お城の庭もバロック庭園です。

不幸にも、第2次世界大戦後に駐留していたソ連軍の兵隊が火災を起こし、建物の大部分が焼失してしまいました。そして東西ドイツ統合後の1991年からこのバロック様式の城館は徐々に復元されてきて、現在は町の所有になっています。町の文化財保護協会がお城の生命を再び呼び覚まし、今世紀の初めには歴史的な各部屋が再現されて結婚式も行えるようになりました。

 

見取り図 (円形建物群の3時の部分が城館)

実際に訪れてみると、他の多くの城館が博物館的であるのとは違って、〈生きて動いている〉お城でした。というのは、城館と庭園と農地から成る敷地が大変広くて農場としての機能があるようです。数人の農場スタッフがウロウロしていました。

 

農場の建物 1 ・ 農場の建物 2

左右対称で幾何学的な庭園は季節がらまだ眠っていますが、春と夏はたいへんきれいだろうと思います。しばらく辺りを歩きましたが、訪問者は私ひとりでたいへん静かです。

 

庭園 1 ・ 庭園 2

 

庭園 3 ・ 庭園 4

城館の内部は、現在修復中ということで残念ながら見学することは出来ません。

 

レストランの入り口 ・ レストランの内部

城館レストランは営業しているようなので昼食を食べようと思いました。レストランに入ると、その一角にある酒場のカウンターに数人の男女がいます。そのうちの若おばさんが私に、

「何でしょうか。」

何でしょうか、って、食事に来たに決まっているでしょう、と思いながら、

「昼食をとりたいのですが、、、、。」

「はぁ、そうですか。食事ですか。」

と言って、他の人と何やら言葉を交わしています。そして、

「いいですよ。お座りください。」

客は私一人です。何か変だなぁ、と思いながら部屋の真ん中の席に座ったのです。

そして日替わり定食を注文しました。水曜日の今日はシュヴァイネシュニッツェル (薄く叩き伸ばしたトンカツ風料理) です。ノンアルコールの飲み物とサラダが付いているそうです。

 

取材チーム

ここで数人の男女がドタドタとレストランに入ってきました。あるテレビ局の取材チームで、感じのいいレストランの紹介番組の録画をするのだそうです。チームの若い女性が私に、

「ここにお座りですと映像の背景にあなたの姿が映るのですが、よろしいでしょうか。そうでなければ別の席に移っていただきたいのですが、、、、、。」

私は、 〈私は普通に食事をしていていい〉、 〈私をめがけて撮影しない〉 ことを確かめてその席に留まることにしました。すると、承諾の書類に名前と住所を書き込んで署名することを求められ、その書類と一緒に顔写真を撮られました。私が後で文句を言わないように、です。取材チームはレストランの責任者に話を聞きながら、あちこち撮影していました。番組は3月頃放映されるそうです。全部終わった後で取材チームのひとりが私に、

「お騒がせしました。」

と挨拶しました。よろしい。

さて食事ですが、明るくやさしそうな若おばちゃん給仕が迅速なサーヴィスをしてくれます。

飲み物は北ドイツにあるイェーヴァー市で醸造されたノンアルコールビールです。あれ? パンとバターが出てこないのはなぜだろう。

 

テーブルセッティング ・ ノンアルコールビール

意外にも厨房からのサーヴィスが出てきました。カマンベールチーズの揚げ物です。キイチゴの自家製ジャムを付けて食べます。これは知ってる味ですが、結構いけますね。

 

カマンベールチーズ ・ サラダ

葉野菜のサラダには既製のフレンチソースがかかっています。視覚的には極細の白と赤のもやしが面白いですね。生ネギを散らしているのはドイツで初めてではないかと思います。全体的に美味しいサラダです。

 

シュヴァイネシュニッツェル ・ エスプレッソ

主菜のシュヴァイネシュニッツェル。顔の大きさぐらいあり、これもキイチゴジャムで食します。添えられているのは皮付き揚げポテトと焼きミニトマトとマッシュルームのクリーム和えで、ここにも生ネギを混ぜています。私の好きな料理ということもあり結構美味しく食べたのですが、いかにも多すぎて3分の1ぐらい残してしまいました。

最後の〆はエスプレッソです。

最初から最後まで客は私ひとりだったので、経営はうまく行っているのだろうか、と思ったりしましたが、冬場以外はそれなりに賑わっているようです。パンフレットによると、定期的にイースター・ブランチ、観劇ディナー、イタリアン・ビュッフェ、スペアリブ・ナイト、美食ビュッフェ、勤務後のディナー、日曜ビュッフェ、午後のお茶などの催し物が開催されるとのことです。暖かくなったらまた来てみようかな?

 

[2020年2月]

 

  


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1 コメント

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海外にお住まいですか (小鮒)
2020-02-16 07:14:44
気ままなブログの小鮒でございます。

海外に住まわれているとは知りませんでした。

私のブログと違って世界観がすごいです(笑)
すごいです!

これからも頑張ってください!

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