お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

硫黄泉

2021年03月31日 | 旅行

北ドイツの地形は一般に平たいのですが、我々が住むハノーファーの周辺には、数百メートルの山が幾つもあります。そのうちのひとつ、ハノーファーからほぼ真西に1時間弱走った所にあるビュッケ山に行きました。この山にはトレッキングコースが何本かあるのですが、その中で、途中に硫黄泉がある約4㎞のコースが我々の興味を引きました。

実際行ってみると、1959年に発足した保護協会によってしっかり整備された設備です。

 

硫黄泉施設 1 ・ 硫黄泉施設 2

 

硫黄泉施設 3 ・ 硫黄泉施設 4

 

硫黄泉施設 5 ・ 硫黄泉施設 6

 

硫黄泉施設 7 ・ 硫黄泉施設 8

26メートルの深さにある粘板岩層から毎時1600リットル湧き出る、水温2度Cの硫黄泉で、水温が低いため辺りに硫黄の匂いが立ち込めているわけではありませんが、水は明らかに硫黄の匂いがするし、味はたいへん不味いのです。水質検査が毎年行われているようで、定期的に飲めば、消化と気分の高揚に効果があるそうです。まわりにピクニック用のベンチとテーブルがあり、特に夏には、遠足客が多いと思われます。

今日の夕食の一部です。

 

餡をのせたロマナサラダ菜 1 & 2

餡を作るのに、豚肉ミンチ、ニンジンと干ししいたけのみじん切り、春雨、干し貝柱を使い、オイスターソース、中華の出汁の素、醤油、砂糖、酒、ごま油で味付けしました。ロマナサラダ菜はスペイン産です。

 

めばるの西京焼き 1 & 2

めばるは塩をして半日置き、塩を洗い流した後、自家製白味噌、みりん、酒に3日間漬けました。そしてオーブンを使い、200℃で20分焼いたのです。

料理も食器も妻が作りました。大活躍です。

 

[2021月3月]

 

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ビュッケブルク宮殿

2021年03月29日 | 旅行

ハノーファーからほぼ真西に1時間弱走った所にあるビュッケブルクという町には、大規模な城館施設があります。そしてこの町には、観光客に人気があるその城館施設の陰に隠れて、訪れる人もほとんどなくてひっそりとたたずむ建造物、ビュッケブルク宮殿もあるのです。

 

入口の門 (外から) ・ 宮殿 1

「ひっそりとたたずむ」 といっても宮殿なのでそれなりの規模があり、建築面積55m x 33mで、塔の高さは56 mです。さらに、専用の公園も付いています。

 

宮殿 2 ・ 宮殿 3 (裏面)

文化遺産である、この新ルネッサンス様式の宮殿は19世紀に完成し、この地方の領主、ヴァルデック・ピュルモント家の王女  (1827–1910)  が寡婦になってから居住していました。この、古さや威厳ゆえに畏敬の念を起こさせる建物は、第二次世界大戦中、野戦病院として、その後は英空軍の将校集会場として利用されました。1950年代、あるマーガリン工場の代理店が一部の部屋を使用し、他の部屋はアパートとして賃貸されていたのですが、1960年には宮殿で学校経営が始まりました。

 

宮殿 4 (向かって右側面) ・ 宮殿 5 

過去の火災で部分的に破壊された所は古い設計図に従って1980年に修復され、現在は職業学校として機能しています。さらに、歴史的雰囲気が豊かな部屋は催し物の為に公私を問わず賃貸されるし、映画やテレビ番組の撮影に利用されることもあります。

 

入口の門 (内から)

ところで、武漢肺炎が流行るようになってから1年以上経ちますが、ドイツでは昨日、今までで最も厳しいロックダウンが施行されました。4月18日まで4週間にわたる社会生活の謹慎です。私は定年退職しているし、以前から街の中心部に出ることがほとんどない生活をしているので、大きな支障はないのですが、日本への一時帰国を含む旅行や城館ホテルに宿泊してグルメ食を食すことが出来ないのは大変残念です。

さて今日の夕食の一部です。

 

鴨のロースト・レモン風味 1 & 2

鴨のローストをレモン風味に仕立てました。まず、フライパンで合鴨の皮の油をしっかり取ります。芽キャベツをチンして、合鴨と一緒にオーヴンで焼きます。そしてレモン甘酢ソースをかけるのです。食器は妻の作品。

 

イカとワカメの辛子酢味噌和え 1 & 2

 〈イカとワカメの辛子酢味噌和え〉 で使った食材は、イカの足、ワカメ、白みそ、甘酢、辛子です。一時帰国した時に買った志野焼の抹茶碗に入れてみました。

どちらの料理も美味しくいただきました。

 

[2021年3月]

 

 

 

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ビュッケブルク城館

2021年03月12日 | 旅行

自宅のあるハノーファーからほぼ真西に1時間弱走ると、ビュッケブルクに着きます。

 

ビュッケブルク市役所 ・ 城門

市の中央広場に面して、ビュッケブルク城館施設の城門があります。この城館は1925年以来いち部を一般に開放しており、城内礼拝堂や建材に金を使ったホールや大宴会場などを見学できます。以前来たときは素晴らしい内装と博物館の展示物を楽しめたのですが、武漢肺炎が流行する今日この頃、屋内の見学は禁止。食堂もカフェも閉店中で、屋外に、お持ち帰りだけが出来るワッフルとコーヒーを供する店ともうひとつ飲み物の屋台が出ているだけなのです。さらにそこには、密を防ぐため 「店の前で集まって飲み食いしないで最低50メートル離れなさい。」 との張り紙があります。

 

城館の一部と2x屋台 (左手前) ・ 中庭とその周りの建物

この施設は濠に囲まれた建造物の集合体で、広大な公園もそれに含まれます。日曜日の今日は大勢の人出で賑わっていて、周りの人々とは1メートル半の距離を取るように、ということなので結構気を使って疲れます。

 

城館施設の本館 ・ 本館の正面

 

城館 1 ・ 城館 2

 

城館 3 ・ 城館 4

 

城館 5

ビュッケブルク城館は、先祖代々1918年までシャウムブルク・リッペ国を統治していた王族の屋敷です。そうなんです。1871年にドイツ人の統一国家が成立したのですが、そのドイツ帝国の中に別の国があったのです。我々日本人には想像しにくいことですね。現在のバチカン市国、サン・マリノ、アンドラのようなものでしょうか。

城館の先駆けとなった城塞の設立は14世紀の初めまでさかのぼります。地域の重要な通商路を監督するのが目的でした。この城塞は簡単な造りで、監視塔と付属の建物群しかなかったのですが、時と共に、周りに小さな集落が発達してきて現在のビュッケブルク市になったそうです。15世紀の末まで城塞には13室しかありませんでしたが、16世紀前半には掘割や土塁や稜堡 (要塞の、外に向かって突き出た角の部分) をもつ立派な水城塞になりました。そして同世紀の後半にはヴェーザー・ルネッサンス様式の堂々とした城館に改築されたのです。18世紀の前半に火災で本館の半分ほどが焼け落ちましたが、今度はバロック様式で拡大再建し、こんにちの城館の外観になりました。部屋の内装は19世紀後半から数回修繕されました。ビュッケブルク城館にはその建造以来ずっと人が居住していて、現在はシャウムブルク・リッペ家のアレキサンダー王子が住んでいるそうです。

当城館施設では、外観と部屋を見学できる以外に、婚礼などの儀式やその他の個人的な催し物のために大小のホールを賃借でき、1年を通じて音楽祭を初めとする色々なお祭りなどが催されます。そのほか、オリジナルの内装である歴史的な食堂がカフェ・レストランとして使われていて、当時の雰囲気の下で飲食できるのです。

城館の建物を外から見学して公園の外れに行くと、500平方メートルもある広い草原の向こうに壮大な霊廟があります。この25メートルの高さの建造物は20世紀の前半にアドルフ侯爵が彼の家族の墓所として建てさせたそうです。

 

草原と霊廟

 

霊廟 1 ・ 霊廟 2

ところで、北海道帯広市にかつて中世ドイツをモチーフにしたテーマパーク 〈グリュック王国〉 がありましたが、開園から3年後の1992年に、本物そっくりなビュッケブルク城館の複製がそこに完成しました。この城館ホテルの落成式には、シャウムブルク・リッペ家の人、ビュッケブルクの市長、童謡歌手などが訪日したそうです。ドイツの城館に泊まれ、毎夜コンサートなどさまざまなイベントが行われるということで、観光客から絶大な人気があったとのことです。

歴史の香りいっぱいの食堂で食事をしたいのは山々でしたが、上述のごとく、長々と続くロックダウンのせいで食事は自宅でする毎日です。次のような料理が食卓に並びます。

 

鶏と野菜の味噌煮 1 & 2

鶏と野菜の味噌煮は次のように作りました。〈鶏の腿肉をひと口大に切る。肉、ズッキーニ、ニンジン、椎茸、コンニャクを塩麹とワインに1から2時間漬ける。ネギとショウガのみじん切りを炒める。香りが出たら鶏肉を入れて炒める。火が通ったら他の野菜を入れる。サバの頭でとった出汁を入れる。ちょっとグツグツ煮て、途中で砂糖を入れて最後に味噌を入れる。〉 美味しくいただきました。味噌は妻の自家製です。食器は大阪・四天王寺の骨董市で手に入れました。

 

ホウレン草とパプリカのサラダ 1 & 2

健康を考えて野菜類を多くとることにしている私たちの今日の野菜は、ホウレン草とパプリカのサラダです。赤ちゃんホウレン草 (若い軟らかいホウレン草) とパプリカにバルサミコ酢、オメガ3の食用油、塩、醤油で味付けをして、ヒマワリの種、カボチャの種、そして松の実をトッピング。妻が作った食器に盛り付けました。

 

[2021年 3月]

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