こんにちは。稼プロ!17期の瀧澤です。
読書の秋だからか、本の紹介が増えていますね。
私は、荒井さんのブログを拝見して、『捨てられる銀行』や『西武信用金庫はお客様を絶対的に支援する』などを読みました。
お金の話ができる診断士を目指す私(本当ですよ)としては、大変勉強になります。
あ、ご紹介は秋ではなかったですね。
キャッチアップはやや遅めです。
本日は、私も本の紹介です。
山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~』光文社新書(2017年7月発行)
友人の紹介で興味を持った一冊、タイトル買いでもあります。
内容伝わりますでしょうか。。
本書における「美意識」の適用範囲は、プロダクトデザインや広告宣伝など、いわゆるクリエイティブの領域ではなく、
・従業員や取引先の心をつかみ、ワクワクさせるような「ビジョンの美意識」
・道徳や倫理に基づき、自分たちの行動を律するような「行動規範の美意識」
などを指しています。
単に見た目が美しいだけではなく、もっともっと広義の意味での、ビジネスにおける美意識なんですね。
そして、本題のなぜ「美意識」が鍛えられているか、についての考察として、
・多くの人が分析的・論理的な情報処理のスキルを身につけた結果、「正解のコモディティ化」が発生している
・システムの変化にルールの制定が追い付かない世界(旧ライブドアやDeNAの不祥事など)でクオリティの高い意思決定をするためには、「真・善・美」を判断するための「美意識」が求められる
などが述べられています。
「正解のコモディティ化」とは、言い得て妙だなと思います。
ちなみに、副題に~経営における「アート」と「サイエンス」~とありますが、本書では「アート」=「直感・感性」、「サイエンス」=「論理・理性」の意味で使われています。
仕事をしていると、やはり「サイエンス」の方が圧倒的に求められますよね。
ですが、昨今、多くの企業経営者は、コンサルタントではなく、デザイナーやクリエーターを相談相手に起用しているそうです。
何だかドキッとしませんか?
私たちのライバルは、もはや同業者ではないのかもしれません。
デザインと経営は本質的に「選択と集中」を行う点で共通している、というのが理由の一つなのだとか。
ただ、現実はいたって「サイエンス」な世界。
少なくとも、私の目の前に広がるのは「論理・理性」の海原です。
Appleのように、顧客ニーズ調査を一切せず、ジョブズの「アート」=「直感・感性」だけで押し切れるような企業はごく稀なのが実際のところでしょう。
でも、自分自身がコモディティ化しないためのヒントを、本書の視点で探ってみたい気がしました。
ひとまず、私も「美意識」を鍛えようと思っています。
余談ですが、この本、美意識を「なぜ」鍛えるかにフォーカスしていて、「どうやって」鍛えるかがあまり書いていないところも好きです。
主張が明確で、いいですね。
ひとまず、芸術の秋だし、上野の美術館にでも足を運んでみようかな。
そのありがちな発想が、すでに「サイエンス」寄りな気がしますけれど。
読書の秋だからか、本の紹介が増えていますね。
私は、荒井さんのブログを拝見して、『捨てられる銀行』や『西武信用金庫はお客様を絶対的に支援する』などを読みました。
お金の話ができる診断士を目指す私(本当ですよ)としては、大変勉強になります。
あ、ご紹介は秋ではなかったですね。
キャッチアップはやや遅めです。
本日は、私も本の紹介です。
山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~』光文社新書(2017年7月発行)
友人の紹介で興味を持った一冊、タイトル買いでもあります。
2016年11月、英国の経済紙フィナンシャルタイムズでは、いわゆる伝統的なビジネススクールへのMBA出願数が減る一方で、アートスクールや美術系大学によるエグゼクティブトレーニングに、多くのグローバル企業が幹部を送り込み始めている実態を報じている。
なぜ、世界のエリートは「美意識」を鍛えるのか?
彼らは極めて功利的な目的のために「美意識」を鍛えている。
これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りはできない、ということをよくわかっているからである。
序章より抜粋
なぜ、世界のエリートは「美意識」を鍛えるのか?
彼らは極めて功利的な目的のために「美意識」を鍛えている。
これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りはできない、ということをよくわかっているからである。
序章より抜粋
内容伝わりますでしょうか。。
本書における「美意識」の適用範囲は、プロダクトデザインや広告宣伝など、いわゆるクリエイティブの領域ではなく、
・従業員や取引先の心をつかみ、ワクワクさせるような「ビジョンの美意識」
・道徳や倫理に基づき、自分たちの行動を律するような「行動規範の美意識」
などを指しています。
単に見た目が美しいだけではなく、もっともっと広義の意味での、ビジネスにおける美意識なんですね。
そして、本題のなぜ「美意識」が鍛えられているか、についての考察として、
・多くの人が分析的・論理的な情報処理のスキルを身につけた結果、「正解のコモディティ化」が発生している
・システムの変化にルールの制定が追い付かない世界(旧ライブドアやDeNAの不祥事など)でクオリティの高い意思決定をするためには、「真・善・美」を判断するための「美意識」が求められる
などが述べられています。
「正解のコモディティ化」とは、言い得て妙だなと思います。
ちなみに、副題に~経営における「アート」と「サイエンス」~とありますが、本書では「アート」=「直感・感性」、「サイエンス」=「論理・理性」の意味で使われています。
仕事をしていると、やはり「サイエンス」の方が圧倒的に求められますよね。
ですが、昨今、多くの企業経営者は、コンサルタントではなく、デザイナーやクリエーターを相談相手に起用しているそうです。
何だかドキッとしませんか?
私たちのライバルは、もはや同業者ではないのかもしれません。
デザインと経営は本質的に「選択と集中」を行う点で共通している、というのが理由の一つなのだとか。
ただ、現実はいたって「サイエンス」な世界。
少なくとも、私の目の前に広がるのは「論理・理性」の海原です。
Appleのように、顧客ニーズ調査を一切せず、ジョブズの「アート」=「直感・感性」だけで押し切れるような企業はごく稀なのが実際のところでしょう。
でも、自分自身がコモディティ化しないためのヒントを、本書の視点で探ってみたい気がしました。
ひとまず、私も「美意識」を鍛えようと思っています。
余談ですが、この本、美意識を「なぜ」鍛えるかにフォーカスしていて、「どうやって」鍛えるかがあまり書いていないところも好きです。
主張が明確で、いいですね。
ひとまず、芸術の秋だし、上野の美術館にでも足を運んでみようかな。
そのありがちな発想が、すでに「サイエンス」寄りな気がしますけれど。
……本当にそうですね。
瀧澤さんのブログを読んで、私の会社時代の上司が、大学で、「美の哲学」というテーマでずっとお話をされているということを思い出しました。
若い人たちの研修で、○○意識という熟語を考えさせると、必ずといってよいほど「美意識」がでてきます。
私は、とにかく自然の景色を眺めることが好きで、出張時の楽しみです。