河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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1074- シューマン生誕200年 ネヴィル・マリナー N響2010.9.25

2010-09-27 15:41:09 | インポート


2010年9月25日(土)6:00pm
NHKホール
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シューマン 序曲、スケルツォとフィナーレ
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シューマン ピアノ協奏曲
 ピアノ、アンティ・シーララ
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シューマン 交響曲第3番ライン
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ネヴィル・マリナー指揮
NHK交響楽団
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一曲目の序曲スケルツォフィナーレは非常に粒立ちがよく、オーケストラの性能の良さを感じさせてくれる。シューマン独特の着ぶくれがなくすっきりしている。低弦がやや持ち上がったような軽く自由自在に動いている。その上でどうだというよりもそれだけで十分に音楽が魅力的に聴こえてくる。細かく細分化された音符の縦の線が良く合っていて切れ味がよく粒立ちが非常にいい。一つ一つの音符が垂直に湧き立っているような感じだ。シューマンの魅力全開。
二曲目の協奏曲は、ソリストのシーララという青年。大げさなものを全て排したようななんともあっさりした演奏だが遠くアカデミックなものがこだまする。オール・シューマンのような日にふさわしいのかもしれない。一つ一つは目立たないが全てを底上げするような演奏会があってもいいものだ。
後半のラインは、以前聴いたミスターSとは方向感はどうあれ演奏のニュアンスが全く異なるものだが、この曲でもN響の性能の良さが顕著で、全く気張っておらず、肩の力が抜けた粒立ちの良い好演。それでいてそれなりの長さ感はあり音楽の構造、形式にも耳配りがいっている。楽章感をアタッカにせず全て一呼吸おいて仕切り直す。音楽のおもて面のうきうきするようなものを一回おさえ音楽の構造に光をあてる。第4楽章が大きく聴こえてくる。そして第5楽章は4楽章までがなければ出てこないような絞り出すようホップステップジャンプがある。下降していく音型でさえなにか楽しいような。
第2楽章にライン川のうねりはないけれど颯爽と流れる音楽が見事でした。
おわり

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