many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

プレイメイツ

2013-05-31 21:42:04 | 読んだ本
ロバート・B・パーカー/菊池光=訳 1990年 早川書房
順番に読み返してるスペンサーシリーズの、えーと、第16作。
タフト大学の理事長に依頼された仕事は、バスケットボールチームの誰かが故意に得点操作をしているという噂の真偽を突き止めるというもの。
それだけなら、お安い御用ですね。ところが、当然のことながら、いつものように、スペンサーは「はい、こいつが悪いって見つけました。お引渡しします。報酬ください。」なんてことは、しない。
そいつを助け出そうとする。表面的な事件解決なんかより、おまえはもっと正しく生きるための道を知らねばならない、とでも言わんばかりの余計なおせっかいをする。トラブルは、この小さな事件ぢゃなくて、そいつの生き方がなっちゃいないってことにあるからだ。
そのへん、スペンサー本人は、
>「(略)おれは彼を一人前の男として扱うことにしたよ(略)どうするにしても、自分自身と自分の人生に対して責任のある男、として彼を扱うつもりだ」
なんてスタンスを明確にしてますが。
雇い主の要請をほっぽっておいて、犯人を助けようとする、その姿勢を、スーザンに言わせると、
>あなたは三、四人の世界中でもっともロマンティックなお人好しの一人だわ
ということになります。
盟友ホークも登場しますが、彼は、トラブルの渦中にあるそいつが「放っておいてくれ」と言うのに対して、
>「この男はそういうことはしない。彼は何かを放っておくようなことはしない。彼を信頼していい。おれを信頼していい。一生のうちに、信頼できる人間に二人も会える者は、そう多くはいないんだ」
なんて言います。うーむ。
コメント
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