「雨にも…、風にも…」そんな常套句があります。
絵を描くことにしか自己主張の場がないと、能のない自分に 忠実に、実に長々と描きつづけてきてこの齢。
変節万化とでも言える微妙な変化を旧い絵や最近の作品を並べ観るごとに気付きます。
体力や、行動力が限定されるこの頃では、atelierと自宅の往復のみが中心の日々です。
昨日は、リハビリに明け暮れている老妻の「試験外泊」を許されました。
鬱陶しい話でしたので、殆どブログ上で触れてきませんでしたが、「日常生活のリズム」が組めるかどうか、この外泊で手がかりを掴めたように思います。
もうほんのしばらくで、日常が還ってくるはずですが、その日常を組み立てるのにまた何日もの時間が必要でしょう。 執念のように執着している「子供のアトリエと大人の教室」が徐々に再開の見通しを持ってきました。 教室とは名ばかりですが、34年も続けてきた自分たちと社会を結ぶ一つの作業です。 何人もの人たち、子供たちの気を揉ませましたが、何とか案内が送れるような気がします。
このatelierは、ただ絵を描いたり作品を作るだけが目的ではないつもりで、考えたり、人の意見を交換したり、時には座談だけで終わってしまうような日もある、言わばみんなの学ぶ力・考える力・主張する力などの原点になるような「サロン」的な意味も持っていたと思っています。 というのは、今回遭遇したアクシデントが、教室生の日頃の意味合いを確認させてくれたのです。 当然入院加療は、命の確保が第一義でしたが、何とか「人」らしく生きていくことを自問するいい機会にもなりました。 doctorをはじめとして沢山の友人などにも支えられる社会を謙虚に確認できた「大きな機会」でもありました。