kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

注目の自動車セクター

2021-10-19 06:24:36 | 日記
海外投資家が現物株の買い越しに転じたことから東京市場は反転しました。
18日には9月14日の高値3万670円から10月6日の2万7528円の安値までの
下げ幅の半値戻しを一時達成しました。半値戻しは前値戻しに繋がるので
しょうか。当面は底堅い展開も予想されます。

米国では先週の金融大手の決算発表がありおおむね好調な業績が確認できま
した。決算発表の本格化とともに企業業績への期待は高まってきたようです。
業績をもとにした個別物色やセクター物色が1ヶ月程度続きそうです。

東京市場の関心はこのところの円安加速もあり自動車セクターに集まるかも
しれません。懸念材料は半導体不足や部品不足による減産の影響です。自動
車生産は固定費が重いことから操業率の低下はコスト面での重しになります。

またこのところ銅や原油などの価格上昇で原材料費の上昇は避けられません。
円安の効果を減産や原材料価格の上昇が帳消しにしてしまうのか決算の数字
以上に注目されます。

自動車は裾野の広い産業です。化学セクターでも今春自動車生産の回復が好
業績に繋がったことを考えると減産での影響がどの程度業績に影響するのか
決算で明白になるでしょう。

東南アジアでのコロナは沈静化しつつあります。行動制限が緩和して自動車
のサプライチェーンの正常化するとの予想もあります。一方半導体不足は長
期化しそうだという悲観的な見方もあります。

そもそも半導体ファンドリーにとって利益率の低い自動車関連よりもPCや
スマホそれにデータセンター向け半導体は高い利益率が期待できます。限ら
れた生産設備なら自動車分野は後回しになります。

半導体生産が分業化したことで車載半導体メーカーは自社生産だけでなく
ファンドリーに生産を委託して投資負担を軽減してリスク分散をするよう
になりました。その結果今回のように自動車生産が急回復する局面では製
造設備の取り合いになります。

自動車セクターだけでなく家電や産業分野でも半導体が無ければ製造は出
来ません。半導体の活用範囲が広がったことでボトルネックが半導体の生
産分野で発生しました。しかも水平分業の進展の結果限られたファンドリ
ー企業に注文が殺到することになり混乱に拍車がかかりました。

自動車セクターでは一段とEVの波が大きくなれば今まで以上に半導体の確
保が重要になります。いずれにしても半導体不足での減産がどこまで続く
のか、生産正常化はいつになるのか、114円台まで進んだ円安メリットを受
けるには生産が正常化しなければ実現できません。
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