kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

平成最後の大納会

2018-12-28 05:03:58 | 日記
ひとまず大嵐は過ぎ去ったのでしょうか。今日は平成最後の大納会
です。年初には年末株価は2万4000円だとか5000円だとか中には
3万円なんて超強気?の株価予想を出す市場関係者もいました。誰
が2万円或いは2万円割れで大納会を迎えると想像出来たでしょうか。

現状の株価が割安かどうかは別として新春相場も上に下に大きく荒
れる展開も予想されます。結果的にはこの暴落で2万2000円前後に
は大きなシコリを作ってしまいました。先物主導で派手な上昇があ
るかもしれませんが、この水準では戻り待ちの売りがかなり出ると
考えておくべきです。

可能性としては日米市場ともリーマンショック後、永く続いた上昇
相場もひとまずピークを付けた可能性が高いのかもしれません。あ
とは戻り相場で如何に上手く市場と付き合うかで投資成績に明暗が
分かれるようです。

もしあなたがディトレもしくは短期のスイングトレードを取る投資
家なら時流に乗った株を上手に売買してください。勿論自分なりの
ロスカットルールを決めておくことが大切です。既に多くの個別銘
柄が当面の天井を形成してしまったとしたら戻り高値を付けてから
あっという間に下げてしまうことを警戒すべきです。上値には相当
程度の戻り待ちの売りが控えています。

一方2年から5年程度の中長期投資を目指している投資家なら内需関
連とか輸出関連とか或いは中国関連とかを問わず長期で利益を伸ば
せる銘柄を選別してコツコツと下値を拾うべきです。暴落相場は内
容の良い株を安く買えるチャンスというのは間違っていません。

やはり銘柄を厳選する場合は変われる企業を選ぶべきです。典型的
な企業は日本電産です。日本電産はHDDモータで今日の礎を築きま
した。しかし情報端末がPCからスマホに代わりHDDの需要は減少に
転じました。日本電産はすごいところはHDD用モータ需要に陰りが
出る前に産業向けとか自動車向けの需要を開拓して育てたからです。

今は子会社で展開しているロボット減速機の拡大に注力しています。
あのままHDDモータこだわっていたらその後の成長は見込めなかっ
たでしょう。やはり永守会長の類稀な経営力の賜物でしょう。製造
業で過去10年これだけ業績を大きく伸ばした企業は少ないでしょう。

教訓を残したケースはパイオニアです。1970年代はソニーと並び
音響メーカーの優等生でした。しかしその後プラズマテレビでの
巨額な損失計上やカーナビに経営資源を集中したことが裏目に出
てついにはアジア系ファンドに買収される形で株式市場から退場
になります。企業は変われなければ成長しないし生き残れません
しかし変わる方向を間違うと最後は消え去る運命が待っています。

成長できる企業を見つけじっくり投資するのが中長期投資で勝つ
秘訣です。ダメ企業に中長期投資しても悲惨な結果が待っている
だけです。また景気循環で株価が一定の周期で変動する景気敏感
株は売り時に注意が必要です。最後にこれまでこのブログを読ん
で頂いた皆様にお礼を申し上げ今年最後の更新にしたいと思います。

良いお年を(^^♪
新年は4日より更新します。
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東京市場の弱点露呈

2018-12-27 07:47:12 | 日記
東京市場は25日に1010円下げた訳ですが、割安感があると言われた
2万円台をあっさり割り込んだ背景にあるのは余りニュースにはな
りませんでしたが、日本の株式市場を取り巻く深刻な問題があるよ
うです。

10月以降の大幅下げは売買代金の6割超を占める海外投資家の売り
が大きいというのは事実でしょう。現物で5兆円弱、先物で5兆円を
海外投資家は年初から累計で売り越ししています。一方日銀はETF
を12月11日には既に6兆円の買い入れ枠を超えても買い越しを続け
ています。

企業の自社株買いは最新のデータでは2.5兆円とみられています。
投信が1.1兆円の買い越しです。問題の個人投資家の925億円の売
り越しになっています。IPOや公募増資で個人投資家が引き受けて
いることを考えれば2018年の個人投資家の売り越し額は多くはな
かったように感じます。

企業の自社株買いは今後の市場の有力な買い手になるでしょう。
しかしそれ以外国内投資家の中で有力な投資主体が見当たらない
ことです。売買代金の2割を占めると言われる個人投資家ですが
2013年以降ずっと売り越し基調を続けています。月間ベースでは
買い越しになることもありますが、戻れば売りに転じます。

背景には高齢投資家その存在があるようです。彼らが保有してい
る株式を売却した場合再び市場には戻らず現金化されたままとい
うケースも多くなっているようです。株式市場からの引退です。
また株式で相続した相続人が現金化して財産を分けたりと株式を
売りっぱなりになるケースもあるという指摘もあります。

証券界もNISAとか株式投資の裾野を広げる努力はしていますが
NISA残高は順調に伸びているようですが、日銀の上場ETFや株
価の上昇を考慮すればその増え方は僅かです。貯蓄から投資へ
という掛け声の割には投信の残高はアベノミクス相場で株高に
沸いた期間でも急激に増えていないのが現状です。

また投資家の裾野の拡大を見込める知名度の高い企業の新規公
開も今年に限っては成功とは言えません。日本企業では数少な
いユニコーン企業として注目されたメルカリですが、初値天井
でした。その後業績不振が伝わり下げ続け26日も年初来安値を
更新しました。既に株価は公開価格3000円から4割弱下げた水
準です。

また年末の大イベントとみられたソフトバンクのIPOでも仮条
件の上限と下限価格を設定せず1500円の一本という異例の値
決めでした。見方によれば上限と下限価格を設けるともし下限
価格で決まると公開前に不人気だという前評判が気になったか
らではないかという見方もできます。

ことさら配当利回りの高さを強調するなどIPO銘柄としては今
から異質でした。85%の配当性向という新規公開銘柄としては
異例な水準も勘ぐれば公開価格を高くして親会社であるSBGの
事情を優先したとも見えます。一部には今回のIPOを巡って大
きな引受手数料が見込め、しかも社債発行でも大口顧客のSBG
から元受け証券会社へのプレッシャーがあったようです。

発行会社、投資家、市場が「三方良し」の精神が証券界にかけ
ているから投資家層が広がらない原因の一つかもしれません。
証券界は変われない、それが野村証券や大和証券の株価が低迷
している背景にあるのではないでしょうか。1700兆円と言われ
る日本人の個人金融資産が株式市場をほぼ素通りしているとこ
ろに大きな問題があります。

個人金融資産の5%ほどが新たに株式市場に流れ込めば600兆円
程度の東京市場はもっと健全な市場になっているのではないで
しょうか。株式の主な保有者である高齢投資家が去ったあと誰
が市場を支えるのでしょうか。この問題が解決しなければヘッ
ジファンドのような短期筋に振り回され続ける市場から卒業で
きません。

今日の東京市場はNY株の1000ドルを超える大幅高で2万円回復
も期待できます。もっとも今回の暴落で受けた投資家の傷は大
きく戻れば売りたい投資家もいるでしょう。年末年始相場では
ボラティリティの高い状態が継続するかもしれません。
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クリスマスショック

2018-12-26 06:47:24 | 日記
リーマンショックの再来かと思えるほど先週の下げは鋭角的なもの
でした。そしてトドメは週明けの25日には1010円安となりついに一
日の下げ幅は1000円を越えました。クリスマスショックとでも呼べ
ばいいのでしょうか。明日以降1万9000円大台は死守できるのでしょ
うか。正直昨日がセイリングクライマックスだったと言えることを
願うばかりです。

今回の暴落には様々な理由付けがなされています。しかしリーマン
ショックのような大手金融機関の信用不安が発生した訳ではありま
せん。ブレグジット問題の先行き不安や欧州景気の失速懸念、米中
貿易戦争の悪影響の表面化、大統領とFRB議長との不協和音などなど
様々な悪材料が積もり積もって相場が崩壊したとのことでしょうか。

米国景気が今後減速に向かうというのはこれまでも言われてきたこ
とです。別に目新しい悪材料でもありません。大統領のその場限り
の発言や政権を担う人物の首のすげ替えは今に始まったことではあ
りません。この事態を招いた大統領の存在自体がリスクそのものと
いうのも歴代大統領には無かったことです。

ある市場関係者の説明はFRBの利上げうんぬんよりもQEで膨らんだ
資産を粛々と縮小することが大きいな影響を与えているとの解説を
していました。2010年以降米国や欧州それに日本の中央銀行が膨ら
ませた過剰流動性が長く続いた株高の主因です。膨張したマネーが
流れ込んだ先はヘッジファンドでした。しかし今年のファンドの成
績は惨憺たるもののようで解約やファンドの閉鎖が相次いているよ
うです。

池の中のクジラと化したヘッジファンドは自らの体の大きさゆえ身
動きが取れなくなり絶滅の危機に瀕しているということなのでしょ
うか。世界の期間投資家が運用の中心を株の長期保有ではなくヘッ
ジファンドに運用を委託するようになり短期志向がより強まりまし
た。ヘッジファンドの投資手法は基本的にはトレンド追随型です。
下げ局面では売りてばかりになり有力な買い主体が不在のことが相
場の下げを加速しているようです。

相場は本当にデリケートです。大きな下げ相場では割安感など気休
みになりません。大波が去り小康状態になればやっと個別銘柄の成
長性や割安感に投資家の目が向きます。相場は一旦年末で下げ止ま
ったとしてもしばらくは値動きの荒い展開が続くと覚悟すべきなの
かもせれません。このような相場では時間を味方につけられる投資
家が数年後に大きな果実を得ることが出来るかもしれません。
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どこで止まる?米株

2018-12-25 04:57:32 | 日記
週明けのNY市場は653ドルと大幅安で終わりました。クリスマスで
短縮取引でしたが、先週までの下げを止めることは出来ませんでし
た。市場参加者が限られたこの日の取引でしたが、政府機関の閉鎖
が長期化する可能性やトランプ大統領がツイッターでFRBへの不満
投稿するなどで先週から続いているパウエル議長の解任観測記事も
改めて悪材料視されました。

今年秋口まではトランプ大統領が実施した大幅減税を材料に絶好調
が続く米国経済を支えに米国市場独り勝ちの状態でしたが、このと
ころは大統領の不規則発言などが市場の新たな不安材料として急速
に注目されるようになりました。先行き減速が鮮明になるとの見方
のある米国経済ですが、失速という見方は現時点ではありません。

それでも市場の動揺が収まらないのはリーマンショック後から10年
続いた経済成長や株高に転機が来るのではないかという漠然とした
不安でしょうか。一度需給関係の崩れが生じた市場は負のスパイラ
ルからなかなか抜け出せません。米国株が下げ止まらなければ日本
株も浮上のキッカケが掴めません。

先週の経済関係のニュースではゴーン容疑者に関するニュースばか
りが目立ちます。最近では日産社内の権力闘争だとかきな臭い話も
出ています。少なくともゴーン容疑者逮捕前と逮捕後では日産とル
ノーの関係は確実に流動的なものに変わったようです。両社の主導
権を巡る戦いは激化するかもしれません。また場合によっては現在
の西川体制にも変化があるかもしれません。

今週の28日に東京市場は大納会を迎えます。結局年初高の後、夏ま
で低迷した東京市場は9月中旬からの3週間弱見せ場を作りました
が、27年ぶりの高値を記録した途端に急落という展開になりました。

上昇相場が鮮明になった2013年からの6年間で最も厳しい年の瀬を
迎えることになりそうです。先週1週間で1208円も下落しましたか
ら14日現在13.63%の信用取引評価損率は5ポイント程度は悪化し
ていることが考えられます。ひょっとしたら20%近くまで悪化して
いるかもしれません。

過去のケースでは18%を超えると下げ止まり改善に向かうことが
多かったようですが、過去の経験則が当てはまらないのが今年の
相場です。中間選挙後の株高も年末高の株高も肩透かしだっただ
けに今週が底値とは言い辛いところです。

ましてや年明けには日米貿易協議や追加関税提要猶予期間に米中
貿易交渉が良い方向でまとまるのか否か様々なニュースで市場が
振り回される展開も予想されます。市場のボラティリティが高い
状況では本格的な相場底入れ期待できません。


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年末の惨事

2018-12-24 09:37:43 | 日記
25日に所用のため一日早く更新します。

個人的には数週間前から年末ラリーは厳しいなと思っていました
が、まさかここまでのクラッシュは想像していませんでした。米
国株が一気にここまで崩れてしまったというのが、一番の誤算だ
っのではないでしょうか。米国株のクラッシュを目の当たりにし
てはいくら指標面で割安感の強い水準でも日本株の底抜けは防げ
なかったようです。

やはり海外投資家が売買代金の6割超を握っているという東京市
場は彼らのリスク許容度の低下で売りが止まらならくても仕方
ないようです。いくら日銀のETF買いが連日あっても売りの勢い
を止めることは出来ません。海外投資家に見限られては東京市
場は成り立ちません。

9月までは米中貿易戦争にも拘らず米国経済は好調そのものとい
うのが米国株のよりどころでした。しかしこのところの経済指
標は冴えない内容のものが多くなっています。市場の反応は経
済の減速ではなく失速を予見しているようにも感じます。

市場が過剰反応なのかそれとも株式の先見性は健在で後追いす
るように経済が急激に悪化するのでしょうか。既に世界の投資
家は株式というリスク資産自体の大幅圧縮に動きています。リ
ーマンショック後の10年で12月にここまで暗い雰囲気の市場が
あったでしょうか。

株式市場の動きに歴代大統領の中でもとりわけ関心の高いトラ
ンプ大統領の事ですから12月の米国株の急落でクリスマス気分
も飛んでしまっていることでしょう。流石にこれだけの市場混
乱を目の当たりにすれば株価テコ入れに動くかもしれません。
果たしてそれが年明けの米中貿易協議では何らかの落としどこ
ろを模索に繋がるかは現時点で確証はありません。

もしそうなれば「災い転じて福となす」的な展開も期待できる
かもしれません。もっともここまで崩れてしまったことで多く
の投資家は臆病になっています。東京市場でも個人投資家の痛
手は大きく一旦反発しても戻り売りに押される場面が増えるで
場面が出てきそうです。

実体経済がどうなるかでも状況は変わるでしょうが、相場が落
ち着いて安心して投資ができるまでかなりの時間が必要だとい
う可能性も考えておかなければなりません。今週の長大陰線は
尋常ではないことを物語っているように思えます。本格回復に
は長い時間がかかることも投資家としては覚悟すべきかもしれ
ません。
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