kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

GW期間中は高いというジンクス

2023-04-30 14:03:18 | 日記
先週後半ダウは二日続伸し再び節目の3万4000ドル台に乗せてきました。問題地銀の預金
が大幅に減少し再び金融不安が週前半は不安視され下落しましたが、あっという間に下落
分を取り戻しました。大手ハイテク銘柄の決算が市場予想を上回ったことや週末に発表に
なった経済指標が市場予想を上回り、米国景気の先行きへの懸念が和らいだことも上昇に
繋がりました。

経済紙のネット記事によるとQUICK・ファクトセットによるとS&P500の予想PERは足元
で18倍台半ば。過去10年平均(17.5倍)を上回っています。「インフレや利上げ観測の高
まりなどを考慮すると今のバリュエーション(投資尺度)は適正ではない」との声が多い
ようです。

皮肉なことに市場参加者の弱気が相場の粘り腰に繋がっています。「S&P500種株価指数の
採用銘柄を対象に調査会社リフィニティブが会社発表とアナリスト予想を集計したところ
21日時点で23年1〜3月期の1株利益(EPS)は前年同期比で4.7%減少する見込みだ。減益
率は新型コロナウイルス禍の20年7〜9月期(6.5%減)以来の大きさ。米ゴールドマン・サ
ックスは23年通年の増益率が0.9%と推計し、S&P500の23年末予想値を足元から約3%安い
4000とする。」という記事もあるようです。

コロナ後の経済再開で景気回復が期待された中国経済は予想に反して力強さを欠いています。
鉄鋼石や非鉄市況は世界需要の半分を占める中国需要の弱さからこのところ下落が鮮明です。
コンテナ運賃も急落後、低迷しています。現在は何とか持ちこたえている米国景気もまだ
警戒は解けません。

また別の記事では「米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、投機筋による「Eミニ
S&P500種株価指数先物」の売越幅は18日時点で前週比1割増の34万4257枚と、2011年以来の
規模に積み上がった。株安で利益を得ようとする投機筋が増えていることを示している。」
機関投資家の株式への投資比率は低水準です。JPモルガンのマルコ・コラノビッチ氏は、株高
局面では「持ち高の削減を図るべきだ」と先行きを慎重にみている。

カラ売りが積みあがるなど弱気筋が多いことが、需給面での足元の株価の堅調さに繋がってい
るのでしょうか。今秋には東京市場でも騰落レシオが買われ過ぎの水準まで上昇していている
との指摘もあり週前半は弱含む場面もありました。それが日銀が当分現在の緩和姿勢を維持する
との観測が広がり円安株高が日銀会合後に一気に進みました。

今週は東京市場の営業日が月、火の二日間です。GW中に海外市場が急変した場合、対応が難し
くなることもあり腰の据わった買いは期待できないかもしれませんが、売り方もポジションを
膨らませることには躊躇するでしょう。結局、市場参加者が減少し売買は盛り上がらないけれど
GW中は意外に堅調な相場かもしれません。
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トヨタに勝算はあるのか

2023-04-28 05:38:08 | 日記
トヨタの22年度の世界販売が1%増の960万台となり過去最高を記録したと報道がありま
した。半導体不足の中でも健闘した結果でしょうか。もっともこれは既に終わった過去
のことです。27日の株価は1%程度上昇しましたが、尚も年初来高値から100円程度下の
水準です。

何よりも今株式市場で大きなニュースとなっているPBR1倍割れ銘柄が日本の株式市場で
多いことが問題となっています。世界最大の自動車企業であり日本企業では時価総額トッ
プのトヨタ株ですがPBRは0.89倍です。1.2倍程度は欲しいところです。

トヨタは増配も自社株買いも規模は大きくありませんが、継続的に実施しています。決し
て現金をため込むだけの会社ではありません。それでもトヨタ株が低迷しているのは目先
の業績だけでなくEVでの勝ち筋が未だに見えてこないからでしょうか。

エンジン車で世界一の自動車メーカーに登りつめました。しかし局面は大きく変化してい
ます。EVで先行するテスラや中国のBYDが急激に販売台数を伸ばしています。年明けの中
国自動車市場は低迷しています。そんな中で新エネ車のEVは大幅に販売を伸ばしています。
EVに押される形でガソリン車の不振が際立っています。

1月から3月期中国市場シェア首位のドイツのVWも大きく販売を落としています。日系3社
も2割から4割近い減少です。既にEV市場は各社の値下げ合戦が始まっています。先行2社を
中心に中国市場に強いドイツや日本メーカーの販売体制が整わないうちにEV市場を抑えよ
うとしているようです。

米国市場ではバイデン政権の法案でEVのサプライチェーンが北米とメキシコ出なければ補
助金を支給されないということが決定しました。現状ではテスラとGMそれにフォードの米
3社と車種とVWが1車種だけ対象になりました。北米で現時点ではEVの現地生産をしていな
いトヨタにとっては不利な状況です。

中米の2大市場でトヨタはEVで大きく遅れていることから市場からの評価が高まらないよう
です。ガソリンエンジンでは欧米日のメーカーの牙城を崩せなかった中国メーカーは構造が
簡単なEVでゲームチェンジーになろうとしています。

しかもスマホや家電製品の一時世界を席巻したようなスピードで新車を次々に発表していま
す。中国企業の特徴は何と言ってもビジネスのスピード感です。スマホで日本メーカーが太
刀打ちできなくなったように自動車でもこの方程式が出来てしまうと日本メーカーは大きな
痛手になります。

もっともEV市場の競争は激化しています。テスラとBYDが現在はトップ争いを続けています
が、今後欧米そして日本の既存メーカーや新興企業も入り乱れて生き残り競争を繰り広げら
れそうです。体力勝負になった時にガソリン車やHVなどで利益が出ているトヨタは有利に立
場になりそうです。既存の車種で利益を得ながらどこまでEV開発を加速できるかが株価浮上
の条件でしょうか。
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資本効率

2023-04-27 06:34:36 | 日記
米国市場が注目していた大手テック株の業績見通しでした。マイクロソフトはクラウド
事業の好調が支えになり増益決算となりました。グーグルはネット広告収入の減少や
社員削減の費用増もあり純利益は8%減少しました。決算を受けマイクロソフトは7%
上昇しグーグル(アルファベット)も小幅安で終わりました。

26日引け後決算を発表したメタは大幅減益ながら売上高が売上高が増加したこともあり
時間外取引で10%上昇したとの報道されています。27日にはアマゾンの決算が予定され
ています。注目はクラウド事業がどこまで伸びているかです。アップルの決算もこれから
ですが、これまでのところ市場が不安視したほど大手テック銘柄の悪くないということが
株価への反応として出ているようです。

それでもダウは続落しています。やはり3万4000ドルが壁になっているようです。米国株
の下げは日本株にも影を落とします。日経平均も2万9000円を目前に控えやはり上値が重
いように感じます。好材料は東証がPBR1倍割れ企業への働きかけを強めることもあり自
社株買いが例年以上に発表ラッシュになりそうです。

東京ガスは前期の業績が大幅増になったこともあり1130億円(発行済みの12%)という大
規模な自社株買いを発表しました。野村證券は200億円、清水建設も200億円を発表しまし
た。特にゼネコン各社には物言う株主である英シルチェスターが値を連ねています。清水
建設に続いて自社株買い発表が今後相次ぐ可能性は高そうです。

自社株買いラッシュで株式の需給が締まり想定的に日本株は海外発の悪材料にも抵抗できる
可能性はありそうです。もっとも上値を追うには短期目線の海外投資家だけでなく長期投資
家が参戦するかどうかが重要です。今月は大幅な買い越しがこれまで続いているようですが
その持続力が注目されます。

もし中長期目線の海外投資家が日本市場に本腰を入れて入ってくるなら継続した買い越しが
今後も続くことになります。今後海外市場が不安定になっても日本株買いの波は続くのかど
うかは日本企業が資本効率の向上を真剣に取り組むのかがカギを握っているかもしれません。

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今年の本命?PBR1倍割れ銘柄

2023-04-26 05:41:16 | 日記
順調に上昇してきた日経平均でしたが、3月高値を更新後はやや上値の重い状況です。
週末22日からの3営業日では上髭を引いた陰線で終わっています。高値警戒感からの
戻り売りの強さを表しているのでしょうか。東証プライム市場の騰落レシオは146まで
上昇してきました。市場全体の底上げは今後は難しかもしれません。

この膠着状態を突破する条件は業績面での安心感やPBR1倍割れ銘柄企業が積極的な
株主還元などを打ち出すことが増加するかです。前者の業績面では世界景気が今後
今後減速するとの見方が多いことから景気敏感株の多い製造業では慎重な見通しや
強気の見通しを出してもその実現性に市場が懐疑的になるかもしれません。

24日に決算発表した日本電産は今期最高益見通しを出してきましたが、株価は伸び悩
みました。前期業績を期中に大幅な下方修正をしたことから日本電産特有のケースな
のかもしれませんが、投資家の懸念は消えません。

やはり海外投資家が日本株に明らかに変化の兆しがあり長期投資家が日本株買いに動
かなければ3万円は遠い未来です。PBR1倍割れ銘柄は米国株で7%、製造業の比率が
高く日本市場に近い欧州市場でも2割です。一方日本株は4割が1倍割れとも言われてい
ます。少なくとも欧州市場並みの水準を目指すべきかもしれません。

もっとも1倍割れ銘柄なら何でも買いかと言えば決してそうではないかもしれません。
本業の不振が続き資本を毀損する可能性の消えない銘柄は買いの候補にはならないも
しれません。総じて0.5倍前後の銘柄よりも0.8倍以上の銘柄の方が財務の安定性や還元
余力の高さがありそうです。PBR1倍割れ相場は主流になれるのかが今年の日本株の
行方を左右しそうです。
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決算プレイ始まる

2023-04-25 05:54:59 | 日記
今週は植田日銀の初めての政策会合が27、28日に開かれます。大きな政策変更はなく
従来の緩和路線を続けるとのいうのが大方の予想です。日本の金融政策が為替相場や
株式市場に与える影響は今回無さそうです。まずは慎重な船出になるのでしょうか。

一方米国では5月2、3日にFOMCが開かれます。5月も0.25%の利上げ確率は高いよう
です。問題は6月以降も利上げを続けるのか、それとも利上げ打ち止めに政策を変える
のか。FOMCでの議論の内容も関心を呼びそうです。政策に影響する雇用統計発表が
5日に予定されていることもあり経済データ次第という結論に達するのでしょうか。

もっとも市場は金融政策よりも景気動向に関心が移っているようです。決算発表を通じ
て内容だけでなく経営者が今後の見通しについてどんな発言をするのかも注目されます

日米とも指数は年初の高値圏で推移しているだけにこの水準から大幅な上昇は期待しづ
らい状況です。決算を手掛かりに個別株物色が強まることは避けられないでしょう。特
に東京市場は大型連休に突入します。

東京市場が休場中にFOMCや雇用統計の発表を控えていることを考えればより材料の出
た個別株への関心は高まります。決算発表を控えて積極的な買いが出ないこと。あるい
は売り方が一旦買戻しを急ぐなど株価の中長期的な方向性は出ないでしょう。

先週決算を発表した東京製鉄株は主原料の鉄スクラップ価格の高止まりや電気料金の引
き上げなどでコスト負担が増え、採算が悪化、今期は大幅減益になることが嫌気され株
価は下落しました。電気料金の大幅上昇は市場にある程度認識されていたので急落とい
うほどの下げではありませんでしたが、決算による株価の明暗は続きそうです。

一方ANAは2023年3月期の最終利益が従来の予想を290億円上回ると発表し株価は年初来
高値を更新しました。GW明け後には中国便を1.5倍に増便することも支援材料になった
ようです。インバウンド客の増加によりコト消費が一段と盛り上がれば一段と業績回復
は期待できるかもしれません。

ANA高で電鉄銘柄にも買いが波及しました。24日JR3社とも年初来高値を更新しました。
もっとも2019年のコロナ前の株価には遥かに及びません。私鉄に一部にはコロナ前の水準
近くまで戻しています。私鉄に比べて鉄道事業の比率が高いJR株がどこまで戻せるかも
注目されます。
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