kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

新NISA何を買う

2023-12-29 07:18:13 | 日記
今日は2023年取引の最終日の大納会です。3万3000円台で今年の取引を終える可能性が高そう
です。4月中旬から急上昇した日経平均は6月中旬までの2ヶ月で3割上昇しました。この間FRB
が引き締め継続のスタンスだったことからダウ指数は3万4000ドルが壁となりました。

一方日経平均は円安による外需企業の業績上振れとガバナンス改革による日本企業の経営効率
化期待から日経平均は大幅上昇しました。結果としてダウ指数の差はみるみる縮まり逆転もあ
るのかと思いました。

しかし11月からの急騰でダウ指数はあっさり3万4000円ドルの壁を越え弾みがつき3万7000ドル
台まで駆け上がりました。やはり長期投資をするなら米国株は欠かせないという結果だったよ
うです。マグニフィセント・セブンに代表される成長株が柱の米国株に対して景気敏感銘柄主体
のバリュー株の多い日本株では利益成長で一枚も二枚も米国株が上です。

生成AIでもやはりリード役は米国企業です。為替変動はあっても三分の二程度は少なくとも米国
株で運用すべきかもしれません。日本株にも米国株と遜色のない収益を挙げている企業はあります。
時価総額上位ではファーストリテイリング、キーエンス、信越化学SMCなどです。

しかし株価水準が数万円を超える銘柄が多く投資資金が多額になることや中国景気や世界景気の
波を受ける設備投資関連が多いというのもハードルとなっています。もし来年米国の景気悪化に
向えばこれらの銘柄は影響を受けます。成長投資で日本の個別銘柄を購入するには注意が必要です。

米国株のように1株単位から購入可能なら回数を分散してリスクを抑えることは出来ますが、投資
単位の大きな日本銘柄を買うのは新NISAではハードルが高くなります。有望セクターの半導体銘
柄も多くは投資額が膨らみます。

王道を行くならマグニフィセント・セブンに代表されるようなグロース銘柄が多い米国株は候補
から外せません。確かに需給面では新NISAは大きな追い風になります。しかし資金の受け皿にな
る魅力ある投資先に日本株が選ばれるかどうかポイントになります。米国株は成長性で選ばれて
います。

しかし日本株は半導体など成長株だけでなく円安メリットや構造改革期待からの人気になっていま
す。自社株や増配、政策株の売却など構造改革が期待されての人気です。株式投資は成長を買うの
が本来の姿です。成長株の多い米国株の軍配が上がるのは当然です。日本企業が新NISAで選ばれる
ようになるには成長を取り戻せるかどうかです。

※1年間購読ありがとうございます。
次回の更新は新年4日を予定しています。


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閑散に売り無し

2023-12-28 05:24:40 | 日記
27日の日経平均はザラ場で7月3日に記録した3万3753円を2円上回りました。指数に影響が
大きいSBG株に好材料が出て大きく上昇したことやSOX指数高で東京エレクトロンやスク
リーンそれにアドバンテストなどの半導体銘柄が上昇したこと25日に大きく売られた海運
銘柄が大幅反発したことも追い風になりました。

物言う株主のストラテジックキャピタルの5%取得が明らかになった大阪製鉄が大きく上昇
したことやバリューアクトが5%を取得したと伝えられた日本光電は連日で上昇し年初来高
値を更新しました。ガバナンス改革は来年も続くテーマとみられ折に触れて物色される場面
がありそうです。

一方売買代金は27日も3兆円に届かず商いの薄い状況での上昇は腰折れする懸念もありそう
です。年内の米株式市場が変調をきたす懸念は低く今週は高値圏で推移するかもしれません。
問題は利下げ期待で大きく上昇してきた米株式市場は年明けも堅調に推移するかどうかです。
米株はこの2ヶ月一本調子で上昇してきただけにテクニカル的には過熱感も出てきました。
バリエーションは過去平均に比べて高い水準です。

クリスマス休暇で海外投資家の注文は減少しているようです。国内投資家も御用納めが近づ
き新たなポジションを取ることは難しいでしょう。逆張りの個人投資家は利益確定売りで行
動するでしょう。短期筋の買いはいつ売りに転じるかは分かりません。

閑散に売り無しで掉尾の一振だと単純に喜べる場面でもないようです。時価総額の大きな自動
車セクターは子会社のダイハツの不正でどの程度損失が出るのかまだ確定できないために親会
社のトヨタ株は浮上のキッカケが掴めません。トヨタ株の低迷はホンダなど他のメーカーの株
価にも影を落としています。

今週人気化している海運セクターや半導体セクターも過熱感もあり年明け以降売りに転じるか
もしれません。特に半導体セクターは中長期は有望、目先は高値警戒感があるという見方をし
ておいてほうが良さそうです。

※ 訂正とお詫び
文中に27日の売買代金が3兆円に届かずと記していましたが、3兆5000億円でした。訂正して
お詫びします。
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2024相場

2023-12-27 05:08:04 | 日記
26日の東京市場はクリスマスで欧米市場が休場のため手掛かり難と海外投資家不在が響いて
閑散な一日でした。25日の売買代金は2兆5000億円弱、26日は前日よりも少しだけ増加の2兆
5600億円程でした。日米とも株価水準が高値圏にあること11月から急上昇した米株はやや
上値が重くなってきたことなど年明けにスピード調整する懸念も考えておくべきでしょうか。
いずれにしてもしばらくは米国株次第の展開でしょうか。

来年も引き続き成長株では半導体銘柄は外せないでしょうが、山あり谷ありというのがこの
セクターの特徴です。急騰の後は高値圏で揉み合った後に調整に入るというのが割と多いパ
ターンでした。キッカケは何であれ相場のリズムがあるようです。

半導体株が調整すれば日経平均の高値更新から3万4000円乗せはお預けになります。まずは年
明け相場でもこのセクターの動きがカギを握りそうです。期待が高い分相場全体に与える影響
は大きく反動も軽微ではない可能性もあります。

2024年相場では日経平均は1割上昇との見通しがメインシナリオでしょうか。日本企業の業績
は8%程度増加する予想です。それに新NISAスタートによる好需給と引き続き日本企業の経営
改革で収益力が高まるという期待が株価を押し上げるという見立てです。

もっとも来年は大統領選挙です。トランプ前大統領の再選になれば「グリーン・ニューディー
ル」政策の中止でEVへの逆風となります。米国メーカーだけでなく海外メーカーも米国内で積
極的にEV投資を計画しているだけにちゃぶ台返しは大きな波紋を呼ぶでしょう。パリ協定から
も再脱退を表明しているだけに混乱は必至です。

トランプ前大統領の優勢が続けば大統領選挙前の9月から10月は調整入りは過去のケースのよう
に避けられないでしょう。取り敢えず投資は前半勝負となるのでしょうか。もっとも大統領選挙
後は不透明要因が消えたということで株式市場のV字回復も期待できるのでしょうか。

しかし2期目を気にしなくても良いトランプ大統領の再選で1期目以上に予見可能性が低下して
市場に影を落としそうです。いずれにしても例年以上に見通しは見通しとして途中で軌道修正
をべき年かもしれません。日経平均は2割を超える上昇でしたが、年末まで高値を維持できたセ
クターは多くはありません。

自動車、機械、空運や電鉄は9月高値から調整が続いています。かつて中国人の爆買い銘柄の代
表格だった資生堂やコーセーの化粧品銘柄やドラッグストア大手のウエルシアHGやマツキヨコ
カラ株は低迷しています。一方クスリのアオキHGは今月10年来の高値を更新するなど明暗が分
かれています。今年後半冴えなかったセクターの復活が来年はあるのか。どんな銘柄を買うかで
来年も投資成績に大きな差が出そうです。
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インターネット以上の産業とは

2023-12-26 05:52:30 | 日記
一昔前、年末相場では海運銘柄が人気化する場面がありました。新春は宝船に乗ってと縁起を
担ぐ個人投資家がいました。当時は海外投資家の影響はほとんど皆無で市場参加者は個人投資
家と法人それに証券会社の自己売買部門でした。

野村證券を筆頭に大和証券、日興証券、山一證券(後にバブル崩壊で倒産)の四大証券が市場
を席巻していました。その頃は東証の会員権が無ければ証券会社は直接注文を出すことは出来
ませんでした。会員権を持たない証券会社は会員証券会社に注文を繋いでもらっていました。

掉尾の一振という言葉が頻繁に使われたのは大みそかまで取引場が開いていて休みは3が日だけ
でした。また週休二日はこの業界にはなく土曜日も半日ですが、取引が行われていました。今
のように取引も電子化されておらず場立ちと呼ばれる証券会社の社員が手まねで売買を執行し
ていました。

思い越せば証券取引が真っ先にオンライン化された分野だったのかもしれません。その後多くの
業種でオンライン化は進みました。銀行、保険、旅行、買い物、宿泊、飛行機や新幹線の予約な
ど今やスマホで取引が完結するビジネスは数え切れません。それもこれもインターネットの普及
があったからです。

当初インターネットは軍事用でした。民間利用が広がったことでその後様々なサービスが生まれ
ました。インターネットが無かったらアマゾンのECもアップルの音楽、グーグルの検索サイト
メタのSNSなどは生まれませんでした。

インターネットは劇的な商慣習も壊しました。株式の手数料が劇的に下がったのも注文を電話で
証券会社の人の手で取り次ぐことがネットに置き替わったことで生まれました。オンラインバン
キングで自宅に居ながら24時間振り込みができることや残高照会もできます。

ホテルや旅館、それに飛行機のチケットは旅行代理店を通さずにとることが出来、料金の比較も
ネット上で簡単に出来るようになりました。ネットに繋がる環境であれば天気や電車の時刻や遅
延状況も確認できます。

生活に欠かせなくなったインターネット以上のイノベーションがAIだそうです。今後あらゆる分
野にAIが導入されより便利により早く仕事現場では効率も格段に向上することが期待されていま
す。AIに欠かせないサービスを提供する企業と増大するデータを処理する高性能な半導体の需要
は高まります。この関連銘柄が2024年以降も株式市場の大きなテーマになることは間違いないよ
うです。
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半導体+アルファ

2023-12-24 04:55:24 | 日記
今年の取引も5営業日を残すのみとなりました。日銀会合期間中に日経平均は急騰しました。
日本株にもクリスマスラリーが訪れたのかと期待が高まりましたが、先週は終わってみれば
200円程度の上昇でした。どうやら3万4000円の大台到達は来年に持ち越しの可能性が高まっ
てしまったようです。

半導体銘柄は日米市場に共通したリード役です。個別銘柄を詳しく見ていくとまず生成AIで
今年最も大化けしたエヌビディアという見方には異存はないでしょう。年初から見れば既に
株価3倍を超えて上昇しました。

しかし11月20日に505ドルの高値を付けた後は高値もみ合いです。物色は横に広がりインテル
やAMDと二番手銘柄に広がっています。エヌビディアの日本株には有力な最終半導体製品メー
カーは存在しません。その代わり製造装置やセラミックパッケージなど世界でも有力なメーカー
は存在感を示しています。

ただし専業で世界規模なメーカーはありません。ウエハで世界首位の信越化学も専業ではありま
せん。半導体の裏方さんが多く売り上げ規模は半導体市場全体から見ればそんなに大きくはあり
ません。投資マネーはまず米国株そして次に日本株という順番になります。それでも日本市場に
有力な半導体銘柄があることが市場を支えています。

おそらく来年も半導体銘柄は今後も市場拡大を見込める分野ですから人気化する場面はあるでし
ょう。しかしボラティリティの高いセクターであることも忘れてはいけません。既にSOX指数は
過去最高圏で推移していていつ調整が入っても不思議ではありません。ダウやナスダック指数が
堅調な展開だった先週日本株がついていけなかったのは円安頼みの自動車や電機、精密銘柄が
円高懸念から人気離散したからです。

来年の日本市場が上昇する条件は半導体セクターだけでなく内需など周辺銘柄にも物色範囲が
広がることです。今年のような円安はもう期待できません。円高局面になってもはねのけるくら
い強い市場でいられるかがポイントになりそうです。半導体+アルファがどのくらい出てくるか
日経平均の上値も左右されそうです。

次回の更新は26日を予定しています。
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