kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

祝!9000円回復

2012-06-30 06:46:37 | 日記
29日に日経平均は5月10日以来の9000円を回復しました。EU首脳会議前は
メルケル首相からネガティブな言動があり市場の期待値はかなり低下してい
ましたから合意内容はポジティブサプライだったようです。重要イベントを前に
市場は不安からスペインやイタリア国債の利回り上昇→EU諸国は市場に背
中を押されるように対策を発表、取り敢えず当面の危機は回避される。今回
も同様の結末でした。

日経平均の9000円台乗せが騒がれていますが、TOPIXは4日にザラ場安値
(692)これは実に29年ぶりの安値を記録してから29日のザラ場高値771まで
戻っていますからTOPIXの戻りは日経平均を上回ってします。

同じ期間の個別銘柄の推移はファーストリティリングやファナックやTDKとい
った日経平均に影響が大きな値嵩株の下落と三菱UFJや野村など時価総額
の大きな金融株の上昇が鮮明だったというものでした。勿論、前記値嵩3銘柄
は業績の懸念が背景にありますが、3月の日経平均1万円乗せの立役者だっ
た値嵩株が6月相場では不振で欧州財政危機で見送られていた金融株の値
上がり率が高いのは単なる偶然でしょうか。

ひょっとしたらヘッジファンドによる日経平均買いのTOPIX売りという取引の解
消による影響も少なからずあったのではないでしょうか。もっともこれは想像の
域を出ませんが、3月までの主役と今回の戻り相場の主役銘柄は明らかに違
います。

いずれにしても欧州財政危機解決の第一歩を踏み出したことは評価できます
が、ユーロ問題の根本解決はまだ先になりそうですから内外の投資家がリス
クオンから資金を株式市場に本格的に振り向けることは目先考えにくく、二日
新補の7月も先物による乱高下は避けられないでしょう。

また昨年は7月8日の1万137円が高値でした。ロンドンオリンピック(7月27~
8月12日)が始まり夏休みシーズンと重なり大きなスポーツイベント期間中の
市場は閑散になる傾向がある。

中間決算のある9月には3月高値の絶対期日がの月あることを考えると7月
に高値を付ける可能性は高いと思います。また東京市場は今週で上昇トレン
ドが4週目です。日経平均の安値はSQ前の4日でした。先物主導の相場で
ある以上高値も7月SQ(13日)前後になるのかもしれません。

目先の作戦は29日まで3日続伸で340円上昇、騰落レシオ120越え、9千円乗
せで目先の目標達成感もあります。7月相場のスタートの2日新補を考えると
波乱の考えながら押し目買いに徹することが重要です。

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賞味期限切れ

2012-06-29 06:59:45 | 日記
7月の再生エネルギー買取制度開始を控えて株式市場では太陽光関連
銘柄が人気です。ギリシャ総選挙後も欧州財政危機を払拭できず全体
相場の方向感が定まらず主力株の値動きが鈍い状況で材料性のある
中小型株物色に旨く乗った形です。

物色対象も太陽電池パネル製造の大手であるシャープや京セラよりも
製造装置メーカーのエヌピーシーやフェローテックそれに販売・施工の
サニックスウエストHDや高島それに太陽光発電システムを搭載した
三晃金属など中小型株の値上がりが目立ちます。

買い取り価格が42円と発電側に有利な値段に決まったこともあり太陽
光発電特需は今後も続きそうです。しかし市場拡大とともに新規参入が
今後増える事も考えられ関連銘柄にどのくらい長く恩恵があるかは未知
数です。太陽電池メーカーは外国企業の安い製品との競争が一層激化し
そうです。販売・施工企業も参入障壁の低さから多くの業者が限られた
有望分野に進出し今後は利益率の低下も予想されます。

それに株価は既にこの材料をはやしてかなり上昇していますから高値
警戒感もあります。またPERの面では既に市場平均を大きく超えている
銘柄もあり株価の勢いが鈍化すれば急落することも有り得ます。自然
エネルギーと言うテーマ自体これまで何度も人気化していますから
新鮮味は少なくなっています。

テーマ株の宿命として事前に人気が過熱していれば実際のイベントを
前に息切れする場合も多く余り深追いは禁物です。あっという間に賞味
期限切れしてしまうのもテーマ株の常です。くれぐれもご用心を。
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厚化粧に注意

2012-06-28 16:20:08 | 日記
28日の東京市場は金融や不動産などの内需株中心にほぼ全面高でした。
日経平均は143円高の8874円と1ヵ月半ぶりの高値で終わりました。
もっとも為替や欧州情勢など目だった改善があって買われた訳ではなく
上げの理由は色々言われていますが、取って付けた様な解説もあります。
株主総会のピークを迎え株価を上げたいセクターや月末を控えての先物
の買戻しなどでしょうか。

アジア市場の株価は総じて小幅な値動きであることからもお化粧買いの
臭いがプンプンします。昨日の午後からの上昇もカラトツな印象を受けま
す。勿論投資家としてはいかなる理由であれ上昇すると言うことは喜ばし
いことですが、明日以降の反動安が気になります。来週月曜からは7月
相場に突入します。

「二日新補は荒れる」という格言が当てはまらなければいいのですが
最も最近は下げた銘柄のリバウンドが主流ですから下げれば銘柄に
よってはチャンスも出てくるでしょう。強気に上値を買い乗せした銘柄
ほど後で苦労します。2月から3月にかけてのような力強い上昇は期待
しないほうが良さそうです。

基本は全体相場が下げた時に拾うという感覚が大事なのかもしれません。
こつこつ押し目を狙って小幅の利益を積み重ねる方針がベターでしょう。
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仕手株全盛の訳

2012-06-28 08:09:52 | 日記
ルック、日理化、高島、日産東、レナウンなど主力株の軟調な展開と明暗
が分かれるように仕手株の活況が続いています。その活躍ぶりはバブル
経済真っ只中の相場を彷彿させる勢いです。当時は金融緩和でだぶつい
た資金が株式市場に流れ込み中低位の小型株が乱舞しました。

2000年以降の東京市場は需給面では外国人投資家の売買シェアの上昇
やヘッジファンドの台頭と金融機関の持ち株の長期的な低落が続いてい
ます。先物取引の導入やオプション取引の広がりもここ10数年で起こった
変化です。

また長期運用主体だった年金基金も資金の一部はヘッジファンドに流れ
込みその資金は個々の企業業績よりもグローバルマクロと呼ばれる手法
などで運用されています。グローバルマクロ投資ではロングだけでなくショ
ート戦略を組み合わせての運用が多く世界の株式、債券、為替など様々
な商品で収益を上げることを目的にしています。

東京市場は国内要因よりも海外要因で大きく反応する展開はそんなところ
に背景があります。2年前のギリシャ危機から始まった欧州財政危機は世
界的な金融市場の波乱要因として為替や株式市場に大きく影響を与え続
けています。欧州財政危機の長期化も相まって長期投資から短期の鞘取
りに傾斜しつつある市場では個人投資家の目も必然と短期間での収益を
求める投資行動も仕方ないのかもしれません。

先物やオプションの影響が大きくなると個別株の材料よりも全体の流れで
株価が変動します。そこには個別株での買い手と売り手の力勝負の世界
よりもコンピュータのプログラム売買が幅を利かせます。システム売買に
反旗を翻すように個人資金の一部が仕手株に向かうのも市場の歪みの
裏側なのかもしれません。

FX取引が一般的になり短期の鞘取り全盛の時だからこそ世界情勢とも
無縁で力のある仕手筋が手掛ける銘柄に個人投資家の資金も雪崩込
むのでしょう。儲かる株が有望株だという考え方もあるのも事実です。
例えそれが市場から仕手株と言われている銘柄でも。事の善し悪しは別
にして市場が活況でなければ投資家は離散する一方です。その意味では
仕手株も立派な市場活性銘柄なのかもしれません。

欧州財政危機がまたいつ蒸し返すかもしれない状況では世界経済に影響
されるまともな銘柄よりも国内での需給関係重視の仕手株の方が好まれる
のも現状では仕方ないのかもしれません。
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日本からスマホメーカーが消える日

2012-06-27 08:36:52 | 日記
ワープロはその役割をパソコン奪われました。またフロッピーディスクは
フラッシュメモリーに取って代わられ記憶媒体としての地位を失いました。
新しく生まれる製品もあれば消えていく製品もあります。独特の進化を遂
げた日本の携帯端末はかつてガラケーと言われてその機能は世界の先端
を確かに走っていました。

通話が主な用途だった携帯電話はその後、メールのやり取りが出来るよう
になりネットにも繋がり写真も撮れるように進化しました。その後は電子マネ
ー機能が備わり財布代わりになりました。携帯端末の性能では世界の先端
を走っていた日本メーカーの次の標的は海外市場進出でした。ところがアッ
プルのアイフォーンが発売されると世界の携帯端末市場は在来型の携帯
端末からあっという間にスマートフォン全盛の時代へと180度景色が変わっ
てしまいました。

ガラケーへの拘りを捨てきれなかった日本メーカーは結果的にスマホ潮流
に乗り遅れました。スマートフォンはそれまでもカナダのブラックベリーが
ビジネス用では高い評価を得て米国中心に一定程度の需要はありました。
しかし個人ユーザーを幅広く取り込んだアップルのアイフォーンがビジネス
から個人ユースまで幅広い客層を取り込んで市場を開拓しました。

アップルのライバルは在来型携帯電話で世界市場の4割弱を握っていた
フィンランドのノキアではなく携帯電話では後発組のサムスンでした。サム
スンは韓国通信キャリアと進めていたスマホ開発ではそのビズネススピード
についていけないことが分かり世界市場を視野に入れ独自開発に大きく舵
を切ったことが成功し今やスマホ業界はアップルとサムスンの二強を軸に
展開しています。

上位2社の販売台数は日本企業と比べても二桁違う世界です。圧倒的な
部品調達量や量産効果で2社の収益は群を抜いています。日本企業も遅
ればせながら防水機能など独自の付加価値を付けて再び世界に打って出
る計画を発表しました。しかし既に大きく水をあけられた状況からどこまで
巻き返せるか現状ではかなり厳しい戦いを覚悟しなければなりません。

日本企業はOSにグーグルが開発したアンドロイドを搭載したスマホを投入
しています。スマホ首位の韓国のサムスンやLG電子それに5位の台湾HT
Cもアンドロイドを採用しています。アンドロイドは新しいバージョンにドンドン
進化しています。最新機能を追うためには開発スピードのアップが欠かせ
ません。

日本メーカーは通信キャリアと二人三脚で携帯電話の開発をしてきました。
当初は戦略は上手くいきましたが、スマホという小型PCに需要がシフトす
ると通信キャリアとの連携が開発の足かせになりました。完全に技術の進
歩に乗り遅れてしまいました。

既にブランド力でも大きく差をつけられた日本メーカーが海外の上位勢に
対してどこまで戦えるか答えはここ2年程で出るでしょう。日本勢は主戦場
の国内市場でも今や販売シェアは4割です。完全にスマホは海外メーカー
主導で市場が拡大している状況です。国内市場で巻き返せなければ日本
のスマホメーカー6社の淘汰は避けられません。少なくともスマホに関して
はメイド・イン・ジャパンの拘りはもう日本のユーザーにはありません。
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