「音楽が鳴っている間は、踊り続けなければならない。」割高感が指摘され
ながらも大きな調整もなく上昇を続ける米国株の現状はこんな言葉がピッタ
リ当てはまるようです。
パウエル議長がテーパリングは金利引き上げに直ちに繋がるものではないと
いうジャクソンホールでの発言は市場に一定の安心感を与え先週はハイテク
株主体のナスダック指数とS&P500種が高値を更新しました。NYダウも再び
3万5000ドルを回復し高値更新を伺う勢いです。
デルタ株の脅威は米国でも続いています。6月には一日当たりの新規感染者数
(7日移動平均)は感染者数が1万人を割り込んでいましたが、足元では14万
人と急増しています。感染力の強いデルタ株の影響でワクチン接種率の低い
州を中心に感染が広がっています。またワクチン接種完了者にもブレイクス
ルーが発生しています。
国内での感染者数の拡大が東京市場の重しになっているようですがそれでも
日米の市場は正反対の動きです。感染者数の数だけですべてが決まっている
ようではないようです。日経平均指数の寄与度が高いファーストリテイリン
グやSBG株の弱さが目立ちます。日銀がETFの買いをずっと見送っているの
がやはりボディブローのように効いているのかもしれません。
2銘柄とも昨年大きく上昇した反動もあるでしょう。株安の要因はそれぞれ
でしょうが、下げ止まらない背景にあるのは需給要因かもしれません。昨年
短期筋が225指数を上げるために値嵩株の銘柄を集中して買い上げた反動で
しょうか。長期投資家の投資尺度では測りきれないくらいの水準まで上昇し
たことで安定的に保有してくれる投資家が離れてしまったことが背景になる
のではないでしょうか。
昨年はGAFAの代替として物色されましたが、収益の質、量、株主還元どれ
を取ってもGAFAとの差は歴然です。高値から3割を超える下落でもなかなか
アク抜けしない株価はやはり根深い要因がありそうです。今春にはファスト
ファッション世界首位のZARAを展開するインディテックスを時価総額で越
えたとニュースになったファーストリテイリングはその時が株価のピークで
した。
欧米中心に店舗を展開するZARAがワクチン接種の進展で回復期待が高まった
一方アジア市場が中心のユニクロはこの地域のワクチン接種が遅れコロナ感染
が深刻になったことで先行き不安が高まりました。株価指標面ではファースト
リテイリングの割高感は強かったのですが、コロナ蔓延で成長期待の強いアジ
ア事業への期待が低下したことが下落の一因でした。
SBGは投資会社に変貌しました。投資会社で有名なのは投資の神様バフェット
氏が率いるバークシャーですが、前者がAI関連の未公開株に投資するのに対し
て後者は公開企業への投資や傘下で運営する保険会社や鉄道会社といった安定
的にキャッシュを稼ぐ事業への投資です。
前者が多額の借入金を抱えレバレッジを利かせた投資に対して後者は巨額な余
剰資金を抱えていることなど同じ投資会社でも正反対です。この春までは成長
株投資のSBGが人気でしたが、中国リスクなどの高まりもあり人気離散しまし
た。結局日本2社が追い風参考の株高で指数を押し上げましたが、風がやんだこ
とで過剰な期待が剥げ落ちました。
ながらも大きな調整もなく上昇を続ける米国株の現状はこんな言葉がピッタ
リ当てはまるようです。
パウエル議長がテーパリングは金利引き上げに直ちに繋がるものではないと
いうジャクソンホールでの発言は市場に一定の安心感を与え先週はハイテク
株主体のナスダック指数とS&P500種が高値を更新しました。NYダウも再び
3万5000ドルを回復し高値更新を伺う勢いです。
デルタ株の脅威は米国でも続いています。6月には一日当たりの新規感染者数
(7日移動平均)は感染者数が1万人を割り込んでいましたが、足元では14万
人と急増しています。感染力の強いデルタ株の影響でワクチン接種率の低い
州を中心に感染が広がっています。またワクチン接種完了者にもブレイクス
ルーが発生しています。
国内での感染者数の拡大が東京市場の重しになっているようですがそれでも
日米の市場は正反対の動きです。感染者数の数だけですべてが決まっている
ようではないようです。日経平均指数の寄与度が高いファーストリテイリン
グやSBG株の弱さが目立ちます。日銀がETFの買いをずっと見送っているの
がやはりボディブローのように効いているのかもしれません。
2銘柄とも昨年大きく上昇した反動もあるでしょう。株安の要因はそれぞれ
でしょうが、下げ止まらない背景にあるのは需給要因かもしれません。昨年
短期筋が225指数を上げるために値嵩株の銘柄を集中して買い上げた反動で
しょうか。長期投資家の投資尺度では測りきれないくらいの水準まで上昇し
たことで安定的に保有してくれる投資家が離れてしまったことが背景になる
のではないでしょうか。
昨年はGAFAの代替として物色されましたが、収益の質、量、株主還元どれ
を取ってもGAFAとの差は歴然です。高値から3割を超える下落でもなかなか
アク抜けしない株価はやはり根深い要因がありそうです。今春にはファスト
ファッション世界首位のZARAを展開するインディテックスを時価総額で越
えたとニュースになったファーストリテイリングはその時が株価のピークで
した。
欧米中心に店舗を展開するZARAがワクチン接種の進展で回復期待が高まった
一方アジア市場が中心のユニクロはこの地域のワクチン接種が遅れコロナ感染
が深刻になったことで先行き不安が高まりました。株価指標面ではファースト
リテイリングの割高感は強かったのですが、コロナ蔓延で成長期待の強いアジ
ア事業への期待が低下したことが下落の一因でした。
SBGは投資会社に変貌しました。投資会社で有名なのは投資の神様バフェット
氏が率いるバークシャーですが、前者がAI関連の未公開株に投資するのに対し
て後者は公開企業への投資や傘下で運営する保険会社や鉄道会社といった安定
的にキャッシュを稼ぐ事業への投資です。
前者が多額の借入金を抱えレバレッジを利かせた投資に対して後者は巨額な余
剰資金を抱えていることなど同じ投資会社でも正反対です。この春までは成長
株投資のSBGが人気でしたが、中国リスクなどの高まりもあり人気離散しまし
た。結局日本2社が追い風参考の株高で指数を押し上げましたが、風がやんだこ
とで過剰な期待が剥げ落ちました。